不適切な対策ばかりをしてきた責は誰にある?
西浦博北大教授(厚生労働省クラスター対策班)という人が「対策何もしないと重篤患者85万人、そのうちほぼ半数の40万人が死ぬ」という試算を出した。
彼が言う対策とは「人との接触を最低でも7割、極力8割に減らす」ということらしい。「この対策で流行は止められる」とも言う。
もちろん、それが何属であれウイルスという生き物は他の生き物のなかでしか生きられない、つまりウイルス独自では生きられないゆえに、宿主が動かなければ、その宿主のなかで如何に繁栄しようとも、強靭な抗体力がある宿主は例外として、宿主とともに死に絶える運命にある。
よって、数値に関しては知らないが、西浦の言葉はある意味正しいとはいえる。しかし、今となっては正しくないともいえる。7割・8割の接触減という対策は全国蔓延の時を引き延ばすには有効だが、流行を止める対策としては、やらないよりもやったほうがいいという程度で、これもまた、今となっては有効とはいえない、というのが一般人である私の考えである。
CoVid-19属が日本に上陸したと日本の市井に流れてから何か月経っているのか、たしか1月中頃だったと記憶しているから、すでに3か月経っている。3か月だぜ!
この間、政治家も官僚も専門家会議のメンバーもいったい何をしてきた。クラスター探し以外には何もしてこなかったというのが正解であろう。最近、漸くという体で、ノーベル賞科学者の本庶さんと山中さんが有益な発信をしだしたが、如何にも遅かった。
やることなすことすべて遅いんだよ!
重傷者のクラスター追及ばかりに気を取られ、PCR検査を抑制してきた3か月。その結果、CoVid-19属が、何処に、どれくらい住んでいるのか、もう追及しようにもできない状態に日本をしてしまった。敵は神出鬼没でその攻撃力(感染力)は強力。症状がない感染者の感染力が一番強い。つまり味方のふりをして近づき、確実に攻撃してくる。しかも、RNA遺伝子のCoVid-19属は変異能力にたけている。そんな彼らをもはや撲滅することは難しい。
CoVid-19属が上陸しはじめたばかりの3か月前に、保健所等に検査能力があろうとなかろうと、全力をかたむけて、広範囲のPCR検査をもって、的確に敵を倒すという対策をしていたらと思うと、怒り心頭に発する。