Go to キャンペーンは Go to hell キャンペーン
Once upon a time, 私がまだ命という言葉を知らなかった大昔、父は私をからかって「お金と命とどちらが欲しい?」という質問をしてきた。命という言葉も概念も知らなかった幼い私はすかさず「お金」と答えた。それから、「この子は命よりもお金がほしいそうだよ」と、誰彼かまわず言い、からかいの材料にされた。
さて、本題である。東京都を中心に感染者が増大し、それにつれ地方の感染者もじわじわと増えている昨今、Go to キャンペーンがごり押しされようとしている。政府は非常事態宣言のときは「動くな」といい、今はそのときと同じ程度の感染者数にもかかわらず「動け」と言う。経済優先のため、そして付加された何かのために。
旅行者に来てほしい観光事業者や、旅行に行きたい旅行者の気持ちは分からないではないが、日ごとに増えている感染者数のさなかである。小池都知事は「検査数が増えたからだ」というが、検査数は多くても5000検体ぐらいだろう。都民人口からすれば少なくても20000検体の検査が必要だが一向に検査数は増えない。こういうことから、感染者の姿が見えないというだけで、感染者がいないというわけではない。この見えない感染者が旅行者のなかに一人でもいたら、本人や家族や、受け入れ側の業者とその従業員はどうなるか、受け入れる病院はどうなるか。 地方経済は振興どころか、混乱の憂き目をみる。つまり、すべてが本末転倒な結果になるだろう。
ちなみに、政府は何故に、この時期に、このキャンペーンをごり押ししたいのか? おそらく給付金中間搾取企業を潤し、その還流金を得るためだろうとは推測できる。つまり、国民の命よりも自分の懐に入ってくる金のほうが大切ということだろう。
Go to キャンペーンを利用し旅行をするのは自由だが、ぜひとも地獄(hell)に落ちないように、落とさないように、くれぐれも熟慮してほしい。
新型コロナウイルスは実に狡猾である。無症状のときが一番の感染力をもつ。軽症でも後遺症に苦しませる。脳を持っている人間が脳を持っていないウイルスに騙されてはならない。