経路不明者数拡大が暗示すること



東京都の感染者数が本日(12月17日)800人をこえた。全国ではおよそ3000人かな。日本の感染者は、ダイアモンドプリンセス以来、累計でどれくらいになる?



「旅行に行け」&「食べに行け」キャンペーンが張られてから、およそ数か月。ウイルス自体も人の口を経由して旅行したわけだから、当然の結果数値であり、びっくりすることではない。



これらキャンペーンが感染拡大の原因ではないという無根拠説を言う人間もいるが、まあ、人間が動かなければウイルスも動けないわけで、人間が口を開けて肺からの空気を外に出したとき、他の人間がいなければウイルスはその辺を浮遊するしか能がないわけであるから、無根拠説を主張し、それを信じる人間はウイルスよりも、生きる力においては劣っているということになる。



さて、市井では、重症者数や死者数のみに拘泥している。もちろん、これらは重要であることは間違いないが、恐怖を覚えるのは、感染者数の半数が経路不明者だということである。くわえて、一人の感染者が何人に感染させるという実行再生産数が1.11ということだから、一人の感染者は確実に一人に感染させていることになる。



経路不明、つまり知らないうちに感染させられているわけであるから、知らないうちに感染させている感染者もおそらく無症状感染者であったろうと推測できる。しかも感染力は無症状のときが一番強い。遡れば、経路不明感染者に感染させた感染者が、運よく発症していなくても、別の人間に感染させていない確率は低く、感染させている確率のほうが高いはずである。さらに,さらに、さらに遡っていけば、経路不明のウイルス移動、つまり負のスパイラルが発生しているはずである。感染者数の半数が経路不明がこの負のスパイラルを立証している。

一人の人間が宿しているウイルスの持ち時間は少なくても一週間はある。そして、「旅行に行け」&「食べに行け」キャンペーンをもって、ウイルスに好都合な子孫繁栄の機会を数か月も与えた。



こんなもんだ! 日本の為政者の質は。 
しかし、それもこれも、若者が一票の権利を放棄しているから、為政者は国民の命を軽視する。