ワクチンmRNAの正体(その2/ADE)
ADE (antibody-dependent enhancement)とは抗体依存性感染増強、つまり、ワクチンを身体に入れることによってウイルスが身体中に早く拡散することらしい。
接種4週間後に死亡した86歳男性を死後検死した医者の論文 [First case
of postmortem study in a patient vaccinated against SARS-CoV-2 (コロナワクチン接種後に死亡した患者の初の検視研究事例)]を読んだ。
この論文はラジオ番組のHal Turner(ハル・ターナー)ショーにおいてターナーが、私見を入れて紹介したことから、論文筆記者から訂正要求があったらしく、些細な論争があったらしいことは、ターナー・ショーのホームページから知れた。それはそれとして、日本に住む私にはどの程度の論争かは知るよしもない。
そのへんのところは後で言及するとして、まず論文の要旨を簡単に述べることにする。ちなみに、この論文は「Elsevier Public Health Emergency Collection」に掲載されている。
内容の要旨:
*2021年1月9日、86歳男性が一回目のmRNAコロナワクチンを打った。このワクチンを英語で正確に書くと「lipid nanoparticle-formulated, nucleoside-modified RMA vaccine BNT162b2 in a 30μg dose」であり、彼の病歴は「systemic arterial hypertension, chronic venous insufficiency, dementia and prostate carcinoma」とある。これら病名に関しては正確な和訳か分からないが、「動脈を起因とする高血圧」、「慢性静脈不全」、「認知症」そして「前立腺腫瘍」であろう。
*接種当日と以後2週間は何の症状なく過ごした。
*接種18日後に下痢が悪化して入院。コロナ感染症の症状はいっさいなかったので、特別な隔離処置は行われなかった。検査は低クロム性貧血があることと血清レベルが高いことを示し、抗原検査とPCR検査は陰性だった。そして腎臓機能悪化のため次第に体調を悪化させていった。
*接種24日後、86歳男性と同室の患者のPCR検査陽性が判明した。
*接種25日後、86歳男性もPCR検査陽性が判明し、発熱と呼吸困難を呈した。酸素吸入措置を開始し、[ceftriaxone(薬品名)]による抗生物質治療を施したにもかかわらず、2日後に死亡。接種4週後だった。
*「Taken together, it appears the patient
became infected from the patient in his hospital room(考えあわせると、86歳男性は同室の患者から感染したと思われる)」
*「Immunogenicity assessment by measuring spike protein antigen-binding immunoglobulin in the serum samples obtained at day 25 showed antibody response, while nucleocapsid was not elicited. These results indicate that the patient had already developed relevant immunogenicity through vaccination.」(25日目に採集した血清サンプルのなかのスパイクタンパク質・抗原結合性免疫グロブリンを測定することによる免疫原性判定は抗体反応を示したが、一方ヌクレオカプシド(ウイルス・ゲノムとウイルス・ゲノムを包むタンパク質の総称)は引きだされていなかった。これらの結果は、患者はワクチンを通してすでに適切な免疫原性を発達させていたということを示している。
86歳男性の検視の結果
*We examined 9 different tissue samples (oropharynx, olfactory mucosa, trachea, lungs, heart, kidney, cerebrum, liver and olfactory bulb)for known and relevant pathways of virus spreading in the human
body( 私たちはウイルス拡散に関連する通り道を含めた9つ(口腔咽頭、嗅覚粘膜、気管、肺、心臓、腎臓、大脳、肝臓そして嗅覚bulb)の細胞組織を検査した)。
*We demonstrated viral RNA in nearly all
organs examined except for the liver and the olfactory bulb(私たちは、検査した臓器のうち肝臓と嗅覚bulb 以外のすべての臓器内にRNAウイルスの存在を明らかにした)・・・論文中にmolecular mapping(分子マッピング)図の記載あり。
*We did not observe any characteristic
morphological features of Covid-19 reported in comprehensive morphological
autopsy studies so far(Covid-19感染症に特徴的な形態学的特徴はいっさい観察されなかった).
*We did not find any typical sign of diffuse
alveolar damage in the lung, but we identified extensive acute bronchopneumonia,
possibly of bacterial origin(肺胞拡散損傷の典型的な印は見つけられなかったけれど、甚だしく深刻な気管支肺炎(おそらく細菌起因)を確認した).
*We concluded that the patient died from
bronchopneumonia and acute renal failure(患者の死因は気管支肺炎と腎臓不全と結論づけた).
そして、こうも述べている。「私たちの患者はPCR検査陽性後、約2日後に死亡しているので、分子マッピング・データはウイルス感染の早期ステージを示していると思われる。そして、この一つの感染早期ステージは、肝臓と嗅覚bulbのような異なった場所がまだ影響を受けていなかった理由をウイルス拡散の生理的メカニズムによって説明できるかもしれない。
最後に次のように結論付けている。
「In summary, the results of our autopsy
case study in a patient with mRNA vaccine confirm the view that by first dose
of vaccination against SARS-CoV-2 immunogenicity can already be induced, while
sterile immunity is not adequately developed(要約すると、mRNAワクチンを接種済み患者を検死した私たちの研究結果は 新型コロナワクチン一回目接種によって免疫原性はすでに引きだされ、一方無菌免疫は適切に発達されていなかった).
英文読解による注釈
免疫原性・・・抗原等の異物が動物の体内で免疫応答を引きだす能力
無菌免疫・・・ウイルスをふくむ病原体の増殖を阻止する免疫。無菌免疫が有効になるためには、ワクチンは特別な免疫的反応―典型的には無力化させる抗体―を誘発させる必要がある。これらはウイルスのような病気の原因となる有機体を明確に攻撃目標として無力化させる免疫システムによって合成された防御タンパク質である。
素人なりの考察
この論文の書き手は、ただ事実のみの記載に終始し、結論に関しても推量的仮説は一切述べていない。事実は述べるが推量はしない。まさに正しい科学者の姿勢であろう。それは、そうなのであるが、7つの臓器がウイルスに侵略されているにもかかわらず感染早期ステージだと言い、死因はあくまでもコロナ感染症としていないことが気になる。
論文は、86歳男性は一回目のmRNAワクチン接種による免疫原性は引きだされていたが、無菌免疫は発達していなかったと言う。この男性が下痢を理由に入院したのが接種後18日目で、同室の患者のPCR検査陽性が判明したのが24日目で、次の日にこの男性の陽性も明らかになり、その2日後に死亡した。コロナ感染症のいかなる形態学的特徴はなく、死因は気管支肺炎と腎臓不全だと結論付ける。
しかしねえ、私という素人はいぶかる、肝臓と嗅覚bulb以外の七つの臓器に見られたRNAウイルスは何なのだろうかと。接種後25日目にPCR検査が陽性を示したわけであるから、当然にその日以前から新型コロナウイルスに感染していたことになる。その感染がいつからかは明白でないにしても、ファイザー社製のワクチンだから3週間目に2回目を受けなければならないことからして、少なくとも接種3週間後の21日目を仮の二回目接種日として、感染期間の可能性を推察すると25日目までの4日間がふくまれ、4+2、つまり、少なくとも死亡までの6日間は、86歳男性の身体はRNAウイルスに侵略されていたとも言える。一回目のmRNAワクチンによる免疫原性が機能していようと、無菌免疫が機能していなかろうと、である。したがって、論文筆者が言及している直接の死因は死因として、検視によるRNAウイルス・マッピング(七つの臓器へのウイルス拡散)からも、その男性がコロナウイルスに感染したのは死亡6日前頃、いやもっと前だと仮定することは可能ではなかろうか。
くわえて、疑問に思うのは、mRNAワクチンの役目は何なのかということである。免疫原性を誘発するが、無菌免疫は発達させる能力はないということか。だったら、mRNAワクチンはワクチンの役目を果たせないということになりはしないか。それとも、無菌免疫が発達しなかったのは86歳男性の弱まった身体コンデションが原因なのか。そもそも、接種後18日目の強い下痢は何を原因としているのか、mRNAワクチンが原因ではないのか。mRNAワクチンを接種したのち、抗体は形成されても、無菌免疫がなかったら感染から逃れられないのではないのか、等と疑問はいろいろ浮かんでくる。
この疑問を解決できるかもしれないのが、私が冒頭に言及したADEである。私がADEという言葉を知ったのは、この論文を読んだラジオ番組ターナー・ショーのターナーが言った言葉からである。文字起こしされた彼の言葉の一部が次である。
「ワクチンを接種したにもかかわらず、すべての臓器でウイルスRNAが検出されたということは、次のいずれかを意味する。(1)このワクチンはまったく機能していない、または、(2)このウイルスはADEの恩恵を受けており、実際にはワクチンを接種した人の体内でより早く拡散する・・・中略・・・私の結論はこうだ。この高齢者を死へと追いやったのは、このワクチン接種だったということだ。私は間違っているかもしれないが、これがこの死後研究論文から私が読み取ったことだ」
論文筆記者からターナーへの異議は、ターナーが患者の下痢を「血栓による潰瘍性の大腸炎」と述べ、そして「すべての臓器」と述べたことと、ADEと結論づけたことにである。筆者の主張は、患者の下痢は「貧血性大腸炎」によるものであり、「9つすべての臓器ではなく7つの臓器」であり、患者の死因はワクチンともコロナ感染症とも関係ない、何故なら患者は一回目の接種は受けているが、2週後に受けなければならない2回目接種は受けていない。ファイザー製ワクチンによるコロナ感染症を防げる免疫は2回の接種で確立するからだと、主張する。
この論文筆記者は、ワクチン2回接種で免疫が確立するのだから、1回しか受けていない86歳男性が同室の患者から感染するのは当然であり、そしてマッピングが示すRNAウイルスのはびこり具合を感染の初期ステージだと言い、死因はコロナではないと主張する。この論文筆者の主張はターナー・ショーのホームページに記載があったが、最後にターナーはこう述べている。
Their study was a case report whose facts stand on their own. Whether they would make generalizations or not is irrelevant. Their choice is not everyone else’s choice. The facts are the facts. People draw their own conclusions. 彼らの研究は一つのリポート事例であるが、その事例は彼らに依存する。その事例を彼らが普遍化しようとしまいと関係ない。 彼らの選択は他のすべての人たちの選択ではない。事実は事実である。人々は自分たちの結論をひきだす。
事実は事実である。私もそう思う。たとえ一つの事実でも。RNAウイルスを示す分子マッピングの図が偽造でないかぎり、86歳男性はファイザー製mRNAワクチン一回目を接種していても、ウイルスに感染していたという事実は明白である。この事実の明白さは、2回目接種をしていなかったという事実に打ち消されるのだろうか?
**ADE means that rather than enhance your immunity against the infection, the vaccine actually enhances the virus’s ability to enter and infect your cells, resulting in more severe disease than had you not been vaccinated. (ADEとは、感染に対するあなたの免疫を高めるよりも、かえってワクチンが細胞に入りこむウイルスの能力を高めてしまう。よってワクチンを接種したほうが重篤な病気になるというワクチンがもつ特徴である)
mRNAワクチンがADEの特徴をもっているかどうか、私には分からない。しかし分かっていることが一つだけある。mRNAワクチンの安全性は確立されていないということだ。安全経歴がないmRNAワクチン、これからいろいろ不都合な事例が表出してくるだろう。重要なことは、各自、盲目的に信じるのではなく、何が真実なのかを求め、そして自分の頭で考えることである。