その3/メッセンジャーRNAのミッション
ファイザー製とモデルナ製のワクチンはmRNAをベースにするワクチンであると、マスメディアが言う。
ああ、そうなのか、それがメッセンジャーRNAというものなのか、と、よく分からないが、毎日耳にしたり目にしたりしていると、違和感なく響いてくる。分かったつもりになってくる。ある意味、恐ろしい現象である。
そこで、私の凡脳を理解させるぐらいまでだが、調べてみた。分かりやすいように以下に箇条書きにする。
ちなみに、情報のほとんどは以前にも言及したが、「Worse Than the Disease? Reviewing Some Possible Unintended Consequences of the mRNA Vaccines Against Covid-19(病気よりも悪い? mRNAワクチン接種によって意図しない結果が起きるいくつかの可能性を検証する)」からである。著者は、Stephanie Seneff とGreg Nigh の2人。私がこの論文を信用するのは、広範に調査してあり、その出典を明記してあるからである。
*2社のワクチンは、SARS-CoV-2(新型コロナのウイルス名)のスパイクタンパク(表面のギザギザ)をコード(暗号化)するmRNAが主成分。
一般的に・・・
*DNA(遺伝子)とは・・・記憶要素、いわばハードディスクに保存されているコンピュータ・プログラムのようなもの。ディスクのなかにあるだけだったら何もできない。
*mRNAとは・・・ソフトウェア、いわばコンピュータ・プログラムから必要な情報をコピーして電子メモリーのなかに呼び出して遺伝翻訳してたんぱく質を生成し、生命活動が始まる。
したがって・・・
*mRNAワクチンのmRNAは、宿主細胞の既存の生物学的機構を利用して、ウイルスがもつスパイクタンパク質と同じスパイクタンパク質を生成し、ウイルスがやってきたぞと宿主をだまし抗体を作らせる。
こういうmRNAの技術をつかえば、抗体をよびおこすだけではなく、遺伝病やがんなどの治療用タンパク質を体内で生成することができるらしい。そのビジョンは壮大であり、理論的には様々な応用分野のタンパク質生成が可能であり、未来は明るいように見えるが、生命のコードを操作するわけだから、予期しない悪影響が生じ、長期的あるいは恒久的な影響を及ぼす可能性がある。
つまり、こういうシステムなのであろう。mRNAワクチンを入れた身体(宿主)は、そのmRNAの指示にしたがい、いわば遺伝子組み換えのスパイクタンパク質を生成する。それをウイルスのスパイクタンパク(抗原)と認識した身体(宿主)は抗体を生成する。
しかし、疑問がある。宿主身体のなかで生産された遺伝子組み換えのスパイクタンパク質は、ウイルスのスパイクタンパク質同様に、宿主の正常細胞を攻撃しないのだろうかということである。
この答えを求めていろいろ調べたが、「遺伝子組み換えスパイクタンパク質は、より強い免疫反応をひきおこさせるため、(細胞と)融合しないようにその融合能力を弱くしてある。よって、細胞内には入らないが、ACE2受容体(新型コロナウイルスが細胞に感染するときの細胞表面受容体)と結合して細胞膜に留まるかもしれない。その結果、何がおこるのか、それは分からない」とあった。
では、遺伝子組み換えスパイクタンパク質をコードして、仕事を終えたmRNAの行く末は、自然消滅するのか、排出されるのか、それとも身体に残るのか? 一番気になるのは、宿主のDNAを改変させる可能性があるのか、ないのかということである。
つづく