陰謀説を地で行く八代英輝弁護士の発語「共産党は…暴力的革命」
総裁選がかまびすしい。猿山のボス争い、好きにやったらいいが、聞き捨てならないのが、9月11日、TBSひるおびのコメンテーター八代の言である。
猿山のボス争いをしりめに、立憲民主党、日本共産党、社会民主党、令和の四党が市民連合の要請を受けて共闘をなした。この野党共闘を潰したいのだろう、矢代が言った。「共産党は党の綱領に暴力的革命というものを党の綱領として廃止してませんから、よくそういうところと組もうという話になるなと、個人的に思う」
共産党の綱領に、上記傍線のような文はない。したがって100%のデマである。デマとは「事実と反する扇動的な宣伝」という意味である。最近、(陰謀論=嘘)やデマという言葉で事実が覆い隠されているが、矢代のこの言葉はテレビを通して流された虚偽の風説の流布である。
この矢代によるテレビ媒体を使った虚偽の風説の流布行為はまぎれもない事実である。デマでも陰謀論でもない。したがって、矢代の行為は偽計業務妨害罪(刑法233)にあたる。
矢代は、「先週の私の発言についてですが、私の認識は閣議決定された政府関係に基づいたものでした。日本共産党はそれを度々否定していることも併せて申しあげるべきでした。申し訳ありませんでした」と、言っているが、この言い訳もどきは大いにおかしい。
矢代の情報源は日本共産党綱領からのものではなく、政府関係者の口々からだった。つまり、矢代の認識方法は、公式文書よりも自民党政府からの噂のほうが真実であるという弁護士にはあるまじき方法ということになるが、これは、政権内部に共謀罪にあたる事前謀議者がいるかもしれないということを暗示している。
矢代に虚偽の風説を流すことを許したTBSも共犯であろう。被害者は虚偽の風説により間違った情報を受け取らされた選挙民である。
この事件は、選挙民の投票を自民党へと導くために謀られた陰謀説である。けしてうやむやにしていいような小さな事件ではない。