これは、8月20日付、最萌トーナメント2006で
芹沢茜さん(ぱにぽにだっしゅ!)が1位になった記念で書かれたSSです
といっても都合上なんとなく来栖視点が多いですね・・・
なんか芹沢って、主役にしにくい・・・

というわけでヒロイン的位置づけにしました



街中に一緒にお出かけしていた芹沢茜+来栖柚子

「ここまできて良かったね来栖ちゃん」

「はい、このアイスおいしいですね、芹沢さん」


2人は街へと繰り出していた(20話の最後のほうで約束しているやつ)


芹沢茜は、演劇部所属。部活動などではロボ子の衣装をメイン(もしくは日常で着用することもある)
として、演劇部の永遠の宿敵である映画研究部(おもにドジラ)に立ち向かう

来栖柚子は、映画研究部に所属。部活動および日常でドジラスーツを着用し
映画研究部の永遠の宿敵である演劇部(おもにロボ子)に立ち向かう

そう、このように並べるとわかるのだが、二人は部活間でのライバルでもある

だが2人共、認識としてはスーツを脱いだ姿しかなく、敵同士であることを知らず

スーツを脱いだ姿では親友同士である


まあそんな2人なのでアイスを食べるのに30分待ちというありえない人気の店にいても

話していればいいので、苦になっていなかった

クラスが違う2人にとって、話すことは多く、飽きることはない

あ、ちなみに演劇・映画などの言葉は両者ともにいうこともなく、
言おうと思うと大体邪魔が入るということだ


まあそんなわけで、2人は「念願のアイスをてにいれたぞ」で、席に座っていた

「おいしいね」という会話が何度も続く

会話がないのではなく、頬が落ちそうなほどおいしいので、それ以上のコメントができないのだ

まあそれでも言葉の要らないコミュニケーションというべきか、

2人でただ食べているだけでなにか伝わるものがあり、2人とも笑顔になる

もしこれが男と女だったら、確実に「カップル」といってもいいほどの仲の良さだ


「来栖ちゃん、もうひとつ食べる?」

「うーん、芹沢さんは?」

「私は、もうひとつ食べようかなって、あ、でもそんなに食べられないかも・・・」

「じゃあ、2人であとひとつ食べましょ」

「いいね、じゃあ来栖ちゃんはこの席とっといてよ、私買ってくるから」

「はい」


そのときであるっ!

「わるいごはいねーがー!?」

「わるいごはいねーがー!?」

この店は悪の組織なまはげ団に支配されたらしい

店内にいた客は凍りつき、(比喩ではなく本当に凍りついた)
店員は手を上げるばかり

・・・どうする・・・?

私たちも・・・つかまっちゃうのか!?

そんなとき外から勇敢な人が現れた

・・・ロボ子!?

相手は複数いる

なにもしないで逃げる、もしくはおとなしく要求を聞く、それが最善の対処だとおもった

でも、ロボ子・・あの人は勇敢にもたたかっている

私はそのあしで、物陰にかくれ、変身した

「ドジラ、参上!」

私はわかった

こうやって変身することで、自分じゃないものに変われる

だから私はこうやっていつもドジラにかわるんだ

勇気をもてる、自信がわいてくる

助けてくれてるロボ子の人も、そう、同じことを考えているのかな


ロボ子に続いてドジラも参戦

むこうも気づいたようだ

だけど、こちらに警戒してくるそぶりもみせず、協力プレイがはじまる

ドジラとロボ子の結束度は高かった

普段敵同士で戦っているのが嘘のようなほどの、いやライバルとしてたたかっているからこそ
ここまでの連携がとれたのかもしれない

こうなってしまえば、こっちのもの。

なまはげ団の反撃は届かず、ロボ子+ドジラの勝ちっ!

店内にいて凍り付いていた客も復活し、店員もばんざーいをしながらの笑顔

敵同士、いや、信頼できる仲間として、2人は握手をした

そのままロボ子は倒れる

「たいへんー!」

この暑さが原因か、それとも緊張の糸が切れたのか、原因がわからないので
とりあえずまず、呼吸を完全にできるように、ロボ子スーツを脱がせた

「・・・えっ!?」

はじめてみるロボ子の正体

そこにはさっきまで隣にいた『芹沢さん』がいた


混乱した

いつも戦っている人が芹沢さん?

でも芹沢さんとは仲がいいし、あーでも、部活では対立する仲だし

このまま演劇部と映研を仲良くしちゃおうっておもってもいいし、あーでも先輩が納得いかないかもしれないし

(来栖は思い込みが激しい)

目を覚ました。

ロボ子のことではない。夢から、である

来栖柚子は夢を見ていた

「また夢オチ・・」

以前にもロボ子の正体が芹沢さんという夢をみてきて散々びくびくしたのだが

今日もみてしまった

普通の人なら「これはなんかの暗示かな」と思うものだが

まあ、親友(少し百合混じってるかもしれない)を永遠の敵と認めたくない意地から
夢は夢として片付けたようだ


来栖は遅れないように(30分前にはもう)駅に到着

夢でも見たように、今日は芹沢さんとアイスを食べに行く約束

今日も芹沢さんとたくさんお話できたらいいなと


「ごめーん、おそくなっちゃってー」

「いいえ、私も今来たところですー」

芹沢茜到着=約束の時間10分前

早く集合すれば、それだけ長い時間お出かけできるという考えから、

最近は集合時間よりも、数分早く集まるようになった


「芹沢さん、私、夢みたんです」

「へぇ〜どんな夢?」

「芹沢さんに助けてもらった夢です
 わたしと周りの人が悪い人たちに襲われて、芹沢さんは勇敢に戦ってくれました
 ありがとうございました」

「夢の中だから、私なにもやってないよー」

「いいんです、それでもありがとうございます」

すこし顔を赤くする来栖。まあそれに芹沢茜は気づくこともなく・・・


(3日後−学校)


ロボ子「あれは・・・映研のドジラ・・・ここは見過ごすわけにはいかない」

ドジラ「あれは・・・演劇部のロボ子・・・夢では助けてもらったけど、
    でもだからこそ戦わなくちゃ」

いつもどおり、いい戦いを繰り広げる

まあスーツを着てても着てなくても、二人は仲がよいということに気づくのは
いつになることやら



〜おまけ(夢)〜


あのあと、本編では語らなかったが、続きがあった

スーツを脱いだ芹沢はまあ暑くて倒れたのだろうが、
なぜか周りの人は、人工呼吸が必要だ。というのだ

そして息のあったコンビであったドジラ、つまり来栖が人工呼吸に指名される

来栖はドキドキしながら、芹沢とマウスツーマウス

そんなシーンを演じて、夢から覚めたのだから、起きた後1時間はぽーっとしていた



―――あとがき―――

比較的短いSS、かつ、微妙に意味不明なSSでしたね
芹沢 + 来栖 をうやむやにしながら、少し前進したーみたいなシーンを書こうとしたんですが
うやむやにしながらってところがネックで、やはりうまくいきませんね

それに芹沢勝利記念なのに来栖視点ばっかだし、
ぶっちゃけ登場したの最後の数文だし
くるみのSSを書くときにはもっとがんばろ・・・

>「念願のアイスをてにいれたぞ」
これに対しては元ネタ何人気づいたんだろ
「念願のアイスソードを手に入れたぞ」が元ネタですね

内容は?といわれれば、なんといっていいかわかりませんが、
とりあえず来栖が夢の中で興奮するまったり感だけでもお楽しみください




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