自分では気づかなくても、いつのまにか誰かに好意をもたれている
そんなことは実際にある

恋愛の神様とは気まぐれなもので、少しのきっかけから恋愛感情に変化することだってある

昨日の敵は今日の友というように、昨日の敵は今日の恋 なんてことだってありえるのだ

恋は盲目

恋をすると周りが見えなくなる

そしてその盲目が狂気に変化したとき、人は過ちをおかす


そう・・いつだって世はきまぐれ・・・



体育祭まであと3日というところ

池の逆立ち練習も佳境に入る

いつしか池は逆立ちを片手でやりながらもう片方の手で剣玉をやるという最強の技をみにつけた

最近は家でも逆立ちをしながら本を読んだり、寝たりしているらしい

そんな神技をみにつけた池だが、このSSでの出番は少ない

そう、池は池なのだ


シャナとはあれ以来喧嘩してない

周りから見ると二割増し仲良くなったようにみえるらしい

まあ実際最近トラブルみたいなこともないし(そのあと毎日メロンパン買えた)
体育祭の種目が一緒ということで一緒にいることが多いため、そうみえるのだろう

少なくとも僕たちの関係は変わっていはいない(残念ながら?)


最近気になることがあったのだ

夜の道を歩いているとき、妙に殺気、じゃなくて視線を感じるのだ

夜だけじゃない、朝シャナと一緒にいるときや、授業中、
家にいるときや、お風呂に入ってるとき(これはやばい)、妙に視線を感じるのだ

といってもその視線の主がシャナではないことはわかってるし
(もしそうだったとしても問題だが)

少し薄気味悪さがある


最近は携帯電話に無言電話がかかってくるようになったし
下駄箱には「いつもあなたをみています」という手紙や
「私○○たん(自分でたんを付けるのはどうかと)・・・
 いまあなたのことをみているの」というメッセージ

家に花束が送られてきたり

一緒にいた池が竜巻に巻き込まれそうになったり

突然シャナが気配を感じて封絶を張ったり

なぜか体育のあと教室に帰って、制服を見ると
ポケットに映画のチケットが入っていたり


並大抵な現象ではない

アラストールもその尋常のない現象に最初は深刻がってみていたものの
シャナとはまったく関係ない(まったくというのは間違いか)と感じると
傍観側にまわってしまった


そんなこんなで体育祭

体育祭で席にいるときも視線を感じながら少しビクビク

クラスメイトや先生から「トイレならいってこいよ」といわれるが、そんな簡単なことじゃないんだ

そもそも一人でトイレに行ったら何が起こるかわからないという空気が流れていた

シャナも状況が似ていた

そう、この体育祭に誰かが紛れ込んでいるという気配は察していたのだ

シャナがいてくれるだけでなんか安心だった

まるで雷がなっているときに一人でいるよりも男の人と一緒にいたほうが安心できるという
女の人の心のように

ってそう考えるとすごく弱気だな・・僕

そんなわけで、僕の競技
パンくい競争

シャナの猛烈な申し出により、今年はアンパンがメロンパンになっている

それもメロンパンの購入場所まで特定されるという、パンくい競争始まって以来の
異例の申し出だそうだ

シャナは運動神経がよくまあほかの生徒に負けるはずがない・・・・

とおもったのだが・・・

・・・・・・

シャナ・・・メロンパン味わってないでゴールにいかないと・・

メロンパンを食べながら満面の笑み

まるで女神ともいえるぐらい無垢な笑顔で食べている

なんていったらいいのか・・・
その笑顔に圧倒され全員がそこでメロンパンを食べ始めるという珍事が発生

まあ・・・いいか・・・

結局僕の番は何の見所もないまま終了


続いて池の逆立ちの番だ

あれほど練習してきたわけでたぶん余裕で一位になれるだろう

よーい、ばんっ!

・・・池はやっ!!

100mを12・3秒で走ってしまうのではないかという速度

周りは圧倒されてただ呆然

この競技はトラック半周で200m

もう10秒もすればゴールというところだろう

そんなとき、シャナがいきなり封絶をかけた

「どうしたんだ?シャナ」

「やっぱり気配がする」

「!!」

「頂の座か」

アラストールがいう。するとシャナは続いて

「あのときの戦いは終わったはずっ何しにここへ」

「私は・・・満たされている
 こんなにも満たされている・・・
 あ・・・あな・・・」

「?」

「あなたへの想いで」

頂の座 ヘカテーは顔を赤らめて僕のほうを見る

・・・なんだ・・この展開

「私は・・・あなたへの想いでいっぱい
 満たされている」

「また悠二を奪いにきたというの!?」

「しない・・・そんなことはしない・・・
 でもあなた(悠二)の想いは欲しい」

「頂の座も落ちたか(いろいろな意味で)
 これまでの坂井悠二への奇行は全て貴様だったのか?」

「私は欲しい・・・あなたの想い
 わからない・・・いくら器を合わせても・・・そんなことないのに
 器をあわせなくても・・・想いがほしい」

「またひとり・・・トーチのさえない少年に落ちていくと」
マージョリーがそうやって解説すると、

「ひゃっはー、モテモテだねぇ、にくいねぇ」とマルコシアス

このヘカテーには器を合わせられて・・・という思い出がある

もちろんそのときのことははっきりと覚えている

でもいまはなにか・・・違う感じを覚える

ヘカテー自身、自分というものを持っていて、

そしてこっちをちらちら見ては顔を赤らめるという・・・

「どうする、アラストール」

「頂の座も今は暴れるようなことはしないだろう
 だが、頂の座、貴様が狂気の末に悪事を働いた場合
 その存在をすぐに消せるとだけ忠告しておこう」

「私は・・・彼の想いが・・・欲しいだけ」

「完全に恋する乙女ね」


ヘカテーは何もしないという約束でここに存在することを許された
もちろん、いきなり体育祭に乱入した少女という点で問題となったが、
適当に近所に住んでいて見学しにきたという嘘でなんとかなったようだ

・・もうこの日本に順応してる・・・?


ちなみに封絶は解かれたが、修復は行わなかった

そして池はというと・・・なぜか長時間逆立ちをしていたような疲労に見舞われて
転んで失格

というかその回の逆立ち走は全員倒れて失格という、また面白い珍事になった

「ごめんよ池」


体育祭が終わって、次の日
「今日はみんなに転校生の紹介だ」

窓際の席のほうで「キョン、これは絶対なにかあるわね!」とはしゃいでいる女子生徒を除いて
みんなふつーの反応

しかしその人が扉を開けて入ってきた瞬間・・・一瞬血の気が引いた

そう・・・入ってきた人は紛れもなく昨日の ヘカテーという人

「あの・・・私・・・石川ヘカテーです」

もはや彼女のキャラクターすら危うくなってきた

シャナは彼女を睨んで「絶対に負けない」と宣言
そんなシャナを無視し、彼女は自分の席(廊下側4番目)にいくまえに
僕のところへ来て「あなたの想い・・・欲しい」とだけ言って席へ向かった


授業中気が気でない

なにせ視線を三方向から感じるのだ(シャナ・吉田さん・ヘカテーとか言う人)

逃げたい・・・そうおもった瞬間




―――あとがき―――

アニメ版シャナノ全テ に頂のヘカテーたん とかいうやつが付属すると聞いて
ヘカテーをメインにしたSSを書いてみました
というか壊しすぎ
ヘカテーはアニメではラスボス的(?)な敵だったはずですが、丸くなってます
ちなみにヘカテーはあのとき坂井悠二に恋をしていたという設定を勝手に作り
毎日見守る日々が続いていたが、ついにおさえ切れずに地上に降り立ち
結局は御崎高校に入学してしまうという自体まで

さてストーキングまがいな行為ですが書いていない裏設定が存在します
・無言電話
これはヘカテーの仕業です。悠二の声が聞きたくなって といういかにも乙女チックな理由です
そのため別の人が出ると2〜3秒早めにきるそうです
・私○○たん ・・・ これは「○○」と本当にかいてあり、自分の名を明かせないというものでしょう
ちなみにこれはヘカテーじゃない人の仕業です
・「いつもあなたをみています」・・・ヘカテーじゃないです
視線のほうは、ヘカテーのもありますが、もう一人の視線も合わさっています
・花束
以前あった「コーヒーを買って田村正和からの花束プレゼント」に当選しただけです
・気配を感じて封絶
ヘカテーがまちがえて少し気配を強くしてしまったときのことです
・映画のチケット
ヘカテーじゃないです
・竜巻
自然現象です

それと池の逆立ちはこんなネタになっちゃったんです
ヘカテーがくる+池は逆立ちするんだった という組み合わせからあのネタになっちゃいました
全国の池ファンの方、池の扱い悪くてごめんなさい

というわけでヘカテー転校してきちゃいましたよ
もう・・・どうなることやら
めちゃくちゃに壊し始めますよ

さて、シャナSSの次回はたぶん「ストーリー交錯+ストーキングまがいのことをしていたもう一人」
のストーリーとなるでしょう



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