遙なるページ#8



8回目も、前回の続きということで



前回から、シリーズ物として、書いてきました
今回のも前回の話の続きということで
孝之がおじいさんになった後、子供達に若いころのことを話すという設定です
ちなみに、孝之は遙と結ばれたという設定になっていて、そのころでも遙のことを「遙」と呼んでます

(なお、ネタバレが非常に含まれますので、遙シナリオをクリアした人、または覚悟ができている方のみどうぞ)
(子供:おじちゃん、またこの前の話の続きして?)
ああ、心の中の整理ができたから、また話してやろう
(子供:うん)
この前、今までのこと詳しく教えてやるって約束したよな?
じゃあ、高校時代のことを詳しく教えてやろう
わしの初めての彼女は遙だった
告白された時、あまり好きじゃなかったって話しただろう
それにもわけがあったんだ
むかしからな、水月おばさんとか、平のおじちゃんとかと仲が良くて、
その関係を崩したくなかった
そのころ、遙が水月おばさんから紹介されたんだ
わしはそのころ、水月おばさんみたいな活発な女子のほうが付き合いやすくて好きだったかもしれない
でも、そのあと、遙から告白された
もし、そのとき断ってしまえば、水月おばさんとか平のおじちゃんとか、離れていってしまいそうに思えたんだ
それがこわくて「うん」っていったのかもしれないんだ。
でもあとからその思いは変わったんだ。
わし自身、いつかはるかのことが好きになっていることに気づいた。
そして、今度は自分から遙に告白したんだ
そして、遙と本気で付き合うようになったんだ


それからの日々がすごかった
何よりも最高な日々だったんだよ
毎年8月6日にミートパイを作ってもらっているのわかるよね
それも高校時代の夏休みがきっかけだったんだ
ちょうど俺が受験真っ盛りだって言うのにゲームで徹夜した日に
遙から電話があったんだ
今から会えないかって
ちょうど2駅先に行くはずだったんだけど
俺が寝ちゃったせいで結局終点まで行っちゃったんだ
それで戻ろうかって行ったら、ここでもいいっていうの
で、何でかって聞いたら、景色がいいところならどこでもいいって
ただ、ミートパイが上手くできたから食べさせてくれるために会いたいって・・・
正直すごく嬉しかった
ただ、ミートパイが上手くできたから会いたいなんて
そして、俺が決めたんだ
8月6日はミートパイ記念日だって
そういえば、これ話してなかったな
遙って昔すごかったんだぞ
(子供:?)
長靴で100mを走ったことがあるんだ
(子供:??) 体力測定の日に、雨が降っているからって長靴で来たはいいんだけど
その日、結局雨がやんじゃって、走ることになっちゃったんだ
その日に遙は長靴以外の靴は持ってきていなくて
そのまま長靴で100mを走ったんだ
(子供:・・・・) 笑いはこらえなくてもいいんだから
俺は思いっきり笑ったから
あとは、朝顔の・・・
(遙:・・・・)
あっ遙、いつからそこに・・・?
(遙:ひどいよぉ・・・)
じゃあ、今日はおしまいな・・・
今度またいつか話してあげるから
(子供:おじちゃん、バイバイ)
ああ、楽しみに待ってろよ
(遙:もぅ・・・)


2月18日



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