古泉は、そういうなり、引き出しからトランプを取り出し
2枚入っているジョーカーのうち、1枚を取り出し、よく混ぜたあと
5人(ハルヒ・みくる・長門・俺・古泉)のところに1枚ずつ配り始めた
古泉は「ダウトをやりましょう と提案する」
みくるは、OK
ハルヒもやることがないらしく、OK
(これまでこのようなゲームをやっているところを見たことがないため
やるといったときには少しびっくりした)
長門もOK(こくっ、とうなずく)
古泉もOKした
1・・・2・・・3・・・4・・・と、まあ、傍から見れば普通の遊びで
小学校とかだったら、「いーれーて」とかいって誰かが入ってくることも
あるような、そんな感じのゲームだが
最終的にみれば、まあ、俺と朝比奈さんが勝てるわけがないーといったゲームだったわけで
そんな展開は突然やってきた
ハルヒは相当手がよかったらしく、2回のダウト発言も、ことごとく失敗
「キョンが私にかなうわけないじゃない」と、強気発言するが・・
問題の場面がやってきた
そう、ハルヒに手札が1枚残っているという状況だ
次に「2」を出せばハルヒはあがりという状況
しかし、2は俺が4枚持っていて、あいにくジョーカーももっている
ハルヒが自信満々に「2」といった
残念だったな、ハルヒ
この場の15枚ぐらいのカードは全部ハルヒのものだ
俺からのプレゼントだ、大事にしろよーハルヒ
そういって自信満々に2といったとき、カードがすこしぐちゃぐちゃになった
ハルヒが出したカードがどれなのかわからなくなった
ハルヒの表情から見て、
「とりあえず、この15枚の中から2を探し当てなくては」という感じが伺える
無駄だぞーハルヒ、2とジョーカーは俺の手にある
キョン「ダウト」
ハルヒ「うそじゃないわよっ!、ほら、このカードが2なんだから!」
なわけないだろ・・・としぶしぶカードをめくると、確かに「2」だった
ハートの2
「ほら、キョン、私が嘘つくわけないじゃないっ!」
確かにハルヒはいつも嘘なんてつかない、大マジだった
だけど・・・嘘というか物理的に不可能なことだってあるだろうよ
確かに俺の手にもハートの2がある
ハルヒは「その場のカードは全部キョンのものよ!」
と上機嫌に部屋を出て行った
まあ、トイレにでもいったのだろう
ハルヒがいなくなったのをみはからって、この状況をみんなに話した
「やっぱりですか。あなたの表情を見ていて、おかしいとは思ったんですが」
「ハートの2が2枚・・・(みくる)」
「・・・(長門)」
「涼宮ハルヒがそう望んだから、そのカードがハートの2になったんでしょう
彼女自身は、混ざったカードの中から2を引き当てたとそう解釈しているため
自分の能力には気づいていませんが、困ったことになりましたね」
古泉はそんなことをいいながらも終始ニコニコしている
すると長門は、
「スペードの9という存在がこの世から1枚消え、
ハートの2という存在がこの世から1枚増えたことにより
世の中のバランスが少し崩れた。」
長門・・・トランプが1枚変わることが、そんなに一大事なのか?
確かに現実では考えにくいが、
そんなこといったらさっきの、「手札を全部ジョーカーに変える」ことなんて
世界の崩壊的にやばいんじゃないか?
長門「ジョーカーはいい」
そうなのか・・・?
「涼宮ハルヒが居ない以上、私たちも能力も使わせていただきます
一応、私たちもあなたに負けられないわけでしてね」
古泉・・・変な意地は持たないでくれ
「封絶!」
いや、ちょっとまて、どう考えてもお前の能力とは違うだろ
まあいい、俺はもう何を見ても驚かないからな
いまのだって「日常」として処理できる俺がいた
とりあえず、先ほどの手札を全部手に加える
「3」
「ダウト」
出した瞬間、思わぬ方向から掛け声
長門
さきほどまで、無表情で1枚ずつカードを出していた長門
(無表情で何度も違うカードを出している)
でも、残念だ、いくら宇宙人でも見破れないことがあったのか
あーもしかしたら長門は3を4枚持っているかもしれない
だけど、俺にはジョーカーがあったんだ
残念だったなー長門
そうしてカードをめくると・・・スペードの6になっていた
「ちょっとまて、長門。どういうことだ?」
「トランプの属性情報を書き換えた」
それ、さっき世界のバランスが崩れて困るみたいなこと・・じゃなかったか?
「大丈夫、わたしの手札のスペードの6をジョーカーに変えた
これで世界のバランスは守られている」
「じゃあ、このハートの2が増えたのも変えられるんじゃないのか?」
「変えられる。だけどさっき変えたらこの作戦がばれた」
そういって長門はハートの2をスペードの9にもどした
あれか、さっきの会話はハッタリだったんだな
・・・長門・・・ずるするなよ・・・