オレは目を覚ました
最初は特有の寝ボケなどから、今日が何日なのかということすら、思い出せなかったが
隣で寝ている水月をみて、今日の日付や昨日の出来事を思い出した
昨日(水月の誕生日)はデートに行った
なんだかんだ言って長い日だったと思う
おとといは水月を祝うために準備をして、昨日の0時ごろ一斉放出
それから水月はうちに泊まっていって、おきたときには水月が朝ごはんを作ってくれていた
このシチュエーション、胸の高鳴りが激しかった
だって、水月がだよ、おれの朝飯を作ってくれてるんだよ!?
誕生日のお礼とか言ってたけど・・・
こんなお礼してもらえるならおれは毎日いろんなことがんばっちゃうぞ
それから水月特製の朝ごはんを食べた
水月は結構料理をするみたいで、普通においしかった
「これなら毎日朝食べても飽きないぞ!」って水月に言ってみたら
水月は「もぅ・・・バカ・・・」と照れながら言った
そんなしぐさも可愛かった
そんなこといったらいきなり水月がおれの箸を取って(奪って?)
「あーんして」と水月のほうからも攻撃(?)を仕掛けてきた
まったく・・・大きく照れちゃったじゃないか!
水月にも「照れてる、照れてる!かわいー」って言われちゃったし
そしてデートに出かけた
最初は歩いて駅へ向かった
その間水月はおれの手に手を絡めて(組んで)歩いていた
たまに、甘えてくるみたいに肩にもたれかかってくるのが
やばいほどドキドキしているというのは気づいていただろうか
とにかく心拍数がやばかった
これがずっと続いてたら命まで危険だっただろう!(マテ)
それから、駅に到着し、電車に乗った
昨日は遊園地に行ったのだ
水月は遊園地が結構好きみたいで、結構よくいく
いつも水月と一緒に遊園地に行くときは、水月は子供にもどったようにはしゃぐ
そんな水月をみていておれも童心に帰ったような感じになる
周りからは子供に戻ったおれたちをどう見ているかわからない
でもそれは関係ない
おれたちは俺たちで・・・幸せの形を見つけているんだから
水月はメリーゴーランドが好きみたいだ
水月と一緒ならおれもこれ、好きだ
おれ達はいつも乗るときに、おれが前、水月が後ろで、水月はおれの体につかまって
抱き合うような形で乗る
周りに聞こえそうで聞こえない、二人だけの会話(水月・・・大好きだよ)をしながら
幸せな時間をすごせる
だからおれもメリーゴーランドが大好きだ
メリーゴーランドに1回乗って、今日はお化け屋敷に誘ってみた
ずっと前に水月に怖い話を持ち出して、
水月が弱いものを知って喜んだことあったっけな
あのころは、水月に勝つ(?)ことばかりを考えてたのに
いまでは、水月の笑顔がみたいなんて考えてるんだからな・・・
今考えると、結構な変化だと思う
水月は断ったけど、ちょっと強引に誘ってみた
「そんなに怖くないから」とか「有名なところだよ」と
入ってみると薄暗い景色が広がっていた
いやな涼しさと、風の流れるような音
音は風の音以外まったくない
水月の密着度が高く。
オレの腕をがっちりつかんで「離さないぞ」という意気込みが大きかった
まったく・・・こんなところが「可愛い」なんて思っちゃう俺は・・・
水月のことが本当に大好きなんだな・・・と感じた
いくらか仕掛けもあり、そのたびそのたび水月は驚いて俺の後ろに隠れた
そして力いっぱいオレを抱きしめた
時には悲鳴を上げていた
そんなしぐさをみてよほど怖いんだなという感じもあった
こんなしぐさも、可愛くて仕方がない
水月には怖がらせてちょっと悪いことしたかなという思いもあったが
水月の可愛いしぐさがみれたので、よかったかなとも思った
こういった水月のしぐさをみると、「守ってあげたい」という思いが強くなる
愛おしさが強くなる
もう1回こんなしぐさがみたいなと誘ってみようと思ったが、さすがにそれは水月に悪いので
次はメリーゴーランドに乗ることにした
それからジェットコースターに乗ったり、2つおきぐらいにメリーゴーランド乗ったり・・・
そんなこんなで夜の7時
ご飯を食べようと思ったが、人の数がすごいので、先にお土産見ることにした
涼宮さんや慎二に買っていかないと
他の人たちには特にかっていく予定はないが、とりあえず二人には勝っていく
大切な、仲間だからな
お土産やを見ていると水月が少し真剣に一つのコーナーを見ていた
マグカップか・・・
SFDエンド後のストーリーということでルートが違い、イルカ・タコのマグカップがない(何の話だ?)ので
水月はとてもほしそうにみていた
そこの遊園地は、もともと動物園も兼ね備えているところだ
とはいっても、入園料が別で、どちらも広大な敷地であるため、どちらも入るというわけにはいかない
そういうことになっているが、ここのお土産屋だと、どちらのお土産も売っているという便利な店だ
マグカップの持つ部分が動物の形をしているもので、水月はとてもほしそうにみている
オレが寄っていくと、水月はマグカップの動物を使って、ミニシアター(?)を始めた
まとめると、水月は持つところがウサギの形をしたマグカップがほしいわけで、
おそろいのマグカップとしてオレのも選んでくれたわけだ
ただ、何でオレのマグカップが「カバ」なのか納得行かないが・・・
水月はちょっと必死にアピールするので、買ってあげた
水月の誕生日だし、それに水月がほしがっていたし
ここで断る男はいないよ!きっと。
他のお土産も購入し、ご飯を済ませ、最後にメリーゴーランドと観覧車へ乗って、帰った
帰る途中、マグカップを手に持ってとてもうれしそうだった
その笑顔をみてこんなことを思った
世の中は苦しいことばかりだというけれど、オレはずっと幸せばかりだ
こんな幸せでいいのだろうか・・・と
オレは水月と一緒にいられるだけで幸せだ・・・これ以上望むことはないかもしれない と。
それからオレのうちに帰った後、またマグカップの動物を動かしながらストーリーを展開した
水月はここにマグカップをおいていくといった
その意味は俺にだってわかった
もう時間も遅いので、水月は泊まっていった
今日も明日も、これからずっととまっていってもいいと思ってる
まあ、口に出したら恥ずかしくて顔から火が出そうだが・・・
はしゃぎすぎて疲れていたようだ
オレもちょっと疲れたかな
水月の幸せそうな寝顔をちょっと眺めて、俺も眠った
昨日はこんな感じの1日で、とても幸せな日だった
思い出すだけで幸せすぎてにやけてしまう場面もある
現に今、回想している時点で何回にやけたことか・・・
今日は水月よりも先に起きた
昨日は水月に朝ごはん作ってもらったので今日はオレが水月に作ってあげよう
手際はそんなによくないが、ちょっとずつ、品を完成させていく
もうそろそろ完成というところに差し掛かったとき
水月が起きてきた
ゆっくり寝たからか、微妙に寝ぼけ顔で、少しだけ寝癖がついている
でもオレをみるなり、元気に心をこめて水月は「おはよう」といった
オレも元気に思いをこめて「おはよう」とかえした
おいしそうな湯気の立ち込める料理がいくつか並ぶ
水月は「おいしそう」という表情でみる
こんな日常、毎日続いたらいいな、そんなことを思いながら朝食を食べる
今日からもがんばろう
水月の・・・・大好ひとと一緒にいるために・・・