オレにとっていつもならこの日は関係ない平日として過ごしていた
ただ、今年は違う
1ヶ月前にいつもと違うことがあったのだから・・・
2月14日
オレにとって、去年まではこの日は、いつもと変わらない日
変わるといえば、少しだけ気分が重くなる日
でも、今年は違った
そう、オレには遙がいる
〜2月14日〜
「ピロピロピロ・・ピロピロピロ・・・」
遙からの電話だ
俺は下に散らばっている本を器用によけながら電話をとりに行った
「遙か?」
「すごーい。孝之くん。何で分かったの?」
確か、前にもこんなことがあったような・・・
「遙からのラヴ・テレパスィーが来てな。」
「やっぱり孝之くんはすごいんだね?」
だから、すごくないよ・・・
遙からの電話の場合、着信音変えてるんだから・・・
で、なんだ?
「今から、孝之くんの家に行ってもいい?」
「うん。いいよ。」
「じゃあ、すぐ行くね」
「ああ。」
遙はいきなり、うちに来るという
いつもなら、どこかに待ち合わせをしてデートに行くのだが・・・
今日に限ってなんだろう
〜10分経過〜
ゴトッ。
今、とても重そうな荷物を置いたような音がした
宅配便か?
ピンポーン
「孝之く〜ん」
遙だ
と、言うことは、今の荷物は遙か?
ガチャ?
「遙〜どうしたんだ・・・って、ヒャ!!」
思わず、変な悲鳴を上げてしまった
今日はバレンタインデー。
遙はチョコを持ってきてくれたのだが・・・
目の前には、ハート型の・・・
「孝之くーん。頑張って、おいしいって言ってもらいたくて、いーっぱい作っちゃった☆」
遙はすごく嬉しそうだ。
いくら、喜んでもらいたくてって言っても、あれはでかすぎる
広辞苑よりもでかいチョコはどうかと・・・
遙、すげえよ。
多分日本一、いや世界一だよ
この大きさは伝説だよ
もし、ここで「食べきれない」なんていったら・・・
遙が少し悲しむ顔が浮かぶ
いやいやいや、そんな顔されたら耐えられない
「ありがとう遙」
遙を近くまで呼び寄せた
遙は笑顔でよってくる
そして、おもわず抱きしめた
「ありがとな・・・」
そして、俺は遙にキスをした
「よし、じゃあオレも、お返しのとき、遙を驚かせてやるからな」
笑顔で言った
正直、チョコの大きさはびっくりしたが、すごく嬉しかった
遙の心がこもってる
俺は、信じている
このままずっと遙と一緒にいることを・・・
そして、遙と幸せな家庭を築いていくことを夢見ていた
そんな、バレンタインデーだった
って、そういえば、遙はアレを持ってくる時どうしたんだろう?
あんなでっかいやつ持ってたら、絶対変に思われてるだろう
周りの目とか気にしなかったのかな?
ってか、あんなでかいチョコを作ってるんだから、茜ちゃんだって見たはず・・・
まあいいや、考えないことにしよう
さて、オレからのお返しはどうしようかな・・・
次回へ続く・・・