おれはというと、普通に大学に合格
まあ別世界の俺は、このまま間違ってもう一度柊に入っちゃうんだけど、まあそんなことは関係なく
俺は普通に合格
一方茜も、柊に合格
こっちは講義の空き時間がたくさんあるが、向こうはやっぱりぎっしりなため、会う時間は少ない
とはいっても昼や下校時刻(および部活動の時間)はちょくちょく顔を出している
茜は水泳の期待の新星である
そんな茜のマネージャをするのが俺ともう1人のコーチ
この俺がマネージャをやるというのは願ってみたものである
なにしろ水泳経験がまったくない俺が願ったものだったので、最初は拒否されたが
大学の勉強よりも優先して1日8時間ぐらい水泳の勉強をして
それらを伝えたらOKになった
「その熱意、買うよ」と
茜のことをよくわかっているのは俺で、まあそのへんはメインコーチにアドバイスをする
そんな日々がずっと続いていた
茜と付き合い始めて約1年が経過したときのこと
いきなり俺が茜の家に呼ばれた
リビングに行くとお父さんが待っている
涼宮さんも同席で、お母さんはいない
って・・・なんか・・・重い空気?と思われそうな光景だがきわめて和やかなムードだ
茜父「さて、鳴海くん。私と賭けをしようかね」
孝之「はい?」
茜父「まあ、鳴海くんにはなにも損がないものだ
これから私とじゃんけんでしょうぶしないか?」
孝之「はい・・?」
どうしたんだ・・・
別に・・・やってどうするって・・・
茜父「もし、鳴海くんが勝ったからには、うちの娘と今日から同棲することを許可しよう」
はいはいやりまーす
って、チョットマテっ!!
なんで、これがじゃんけんで決まるんだ・・・
それも同棲許可っていきなり・・・
まあうれしいけどさ
茜と一緒にいられればもう・・・これ以上の幸せないかもって思えるぐらいだし
てかリアルで考えると高○1年生と同棲だぞっ!?
もしかしたらこれ、触れちゃいけない問題っぽいけど・・・
とにかくやばいっ!
茜父「あれ・・・やらないのかな・・・」
この誘惑は・・・やばすぎるんだ・・・乗っちゃいけないんだ・・・だから・・・
孝之「受けてたちましょうっ!」
はい、脳内と台詞が伴ってないっ!
というわけで真剣勝負
公平を期すためにカードが3枚渡される
トランプのカードにグーチョキパーのシールが張ってあるんだ
で、対戦開始
こういうのは読み合いが大事っていうんだけど・・・
まったく読めない・・・
というか・・・もう勘で出すしかないか・・・
俺は「ぐー」のカードを出す
一方お父さんのほうは真剣に考えている
というか、考えていない人のカードを考えてもわからないって・・・
茜父「よんだっ!」
なんか、キャラが変わっているような気がしますが・・・
茜父は1枚のカードを出す
そしてまず茜父のカードをオープン
「ちょき」
きたっ!!
茜「やったっ☆」 俺の勝利だっ!!!
私がまけるなんてな
よし、約束どおり茜との同棲を許可しよう
茜父は、紙っぽいのを持ってきた
「茜との同棲許可証」
茜との同棲を許可する なおこの書の有効期限は1年とする 有効期限が切れた場合、結婚すればよしっ! |
いきなり結婚まで決まってるのかよっ!
じゃんけんだけで・・・
まあ俺的にはいいんだけど・・・
あ、茜のほうも目をきらきらさせてうれしそうにしているからいいのかな
それを俺にくれたあと、茜父はこういった
茜父「まあ、私は鳴海くんの心が読めていたのだがな」
・・・へ?じゃあ負けるなよ?
茜父「へ?じゃあ負けるなよ?と思っただろ?今。」
・・・ああ思ったさ・・・でもそれは普通だろ・・・
・・・さて・・・同棲が許可されたということで・・いつか茜の手料理が食べてみたいなあ・・・
茜父「いま、茜の手料理が食べてみたいなぁと思っただろ?」
・・・は?まじで心読めてる・・?
茜「もぅ・・・孝之ったら☆私、がんばるからっ!」
ああ、おれ・・・茜と一緒にいられるのは・・宝くじで当たるよりもうれしいことだ
茜父「いま、茜と一緒にいられるのは・・宝くじで当たるよりもうれしいことだと思っただろ?」
ぐあ・・・正確に当ててくる・・・
それをきいて茜は顔を赤らめる
茜父「まあ、心がわかるというのは嘘なんだけどな・・・
今は単に適当に言ってみただけだ」
茜「なーんだ・・・」
いや・・・よめてますよ・・・怖いぐらいに・・・
というわけで、こんな「負けてくれたじゃんけん」によって同棲がきまったのです
まあ、普通じゃ考えられない展開だけど・・・茜と同棲できるからよしっ?
今日から幸せな日々が待っているんだっ!!