まあそもそも、同棲を始めたこと自体がなんかすごいことである。
ただ、それも慣れて普通に生活する日々
大学にいって、終わったら、高校の部活のメインコーチと茜の指導をして・・・
1日のライフサイクルはぎっしりつまっていて、今までみたいにゲームをしたりすることはほとんどない
それでも夜、茜と話しながら部活から帰宅して
茜の手料理(最近かなりうまくなった)を食べて、ゆっくりして
最後夜、電気消した後ぐらいに、どっちかが寝るまで今日あったこととかお互い話し合う
のんびりしてるけど毎日が楽しい。
朝は茜のつくる朝ごはん(たまに自分が当番になるときも)をたべて
また話しながら学校へ行くんだ
そもそも俺のほうは始まる時間が一定じゃないため、1コマから入ることはほとんどないが
授業が始まるまで家で待っているよりも茜と登校するほうが100000倍いい
そんなこんなから、学校の図書館をよく利用する
すると、たまに茜のお姉さんの涼宮さんに会う
絵本のことはよく知っている
まあ俺が行くと、絵本を読むのをやめて、茜のちょっと話で盛り上がるわけだ
涼宮さんの伝説のことは、茜や、そのお母さんから聞いたりしていたが、
茜にも伝説があるようで、たまに聞いたりしている
もちろん茜の前では聞けない
聞いたらまず、顔を赤くして、あのときのように殴られそうだ
昼時になるとお弁当を食べる
月曜日・火曜日・木曜日・金曜日は3コマ目(昼の後の授業)に授業が入っており、
高校の昼休み(12:40〜13:25)と、大学の昼休み(11:55〜12:50)
と、ほとんどかみ合わないが、
水曜日のみ、孝之の3コマ目が空きになっており、水曜日のみ茜と一緒にお昼を食べる
もちろん、茜の友達もそれを知っているようで、水曜日抜けるときは
少し冷やかし気味(?)の見送りの中でてくる
1回だけ後ろで見られていたことがあって、食べ終わってすぐ冷やかされた
とはいえど、やはり茜の友達、悪い人じゃなくて、応援の一つらしい
ちなみに水曜日は二人で早起きして、お弁当作り
1週間に一度のことだがこれが楽しいわけで、
この日に一緒に食べる弁当は、二人でつくったものである
(なお、11回中 孝之寝坊1回)
孝之が寝坊したときはその日、茜は少し怒り気味だったが
夜には仲直り、まあ、そんな人たちだ。
そして高校に夏休みがやってくる
と、同時に大学はテスト期間に入る
夏休みは、学校がないため、部活は通常時の休日と同じ時間に
とはいえど、大学のテスト期間は授業が早くなるとかないため、
結局孝之は不在するのだ
8月9日の大会に向けて、孝之抜きの練習
スコアは多少落ちるものの、孝之に心配かけまいと茜もがんばる
8月1日、大学テスト期間終了
孝之が戻って8月9日の大会に向けて練習もラストスパート
茜の負担を減らそうと、孝之は毎日朝早く起きて、茜の分のご飯までつくる
茜は、そんな孝之の好意がうれしくて毎日笑顔
こんな、お似合いかつ、すごく仲の良い二人
そして、8月9日がやってきた
孝之「よし、茜、がんばれよ!」
茜「うん、がんばる!
あ、でも、孝之がいまキスしてくれないと・・がんばれないかも・・・」
いつも以上に甘える茜
孝之「わかったって」
照れながら言う
二人は口付けを交わす
まあ、そこは、選手控え室、なわけで・・・
メイン「まったく・・・お前らまた・・・」
メインコーチが見ていた
孝之「いや、これは、れっきとした応援法ですよ!
元気注入です」
メイン「そうか・・・まあいい。とにかく今日は本番だ
俺のほうから言うまでもなく色々と応援は鳴海くんから受けているだろうから
私のほうからは【がんばれ】としかいえないが
とにかくがんばれ」
茜「はい、がんばります!」
まあ結果のほうはというと、
元気注入が驚くべき効果を生んだようで、
練習の最高タイムよりも0.18秒早い記録で優勝
優勝時にマイク向けられたときは「孝之、やったよー!!」というもんだから
ちょっとびびった
それから多少の諸連絡と、着替えとかEtcを終わらせ、帰宅の途
そんなとき3人の影が現れた
水月「茜っ、優勝おめでとう」
遙「茜、優勝おめでとう」
慎二「・・・た・・・たかゆき?」
慎二は、オレたちのことを知らなかったみたいで、
(いや、絶対知るチャンスあっただろ・・・)
全てをあのときと今知ったために少々びっくりしている
というよりあの後、速瀬や涼宮さんから去年の夏から付き合ってるよって話を聞いて
気づかなかった自分にも驚いている様子
まあ、慎二だし・・・とさらりと流す
水月「よし、茜の優勝記念として、私がおごっちゃうよ!」
茜「ありが・・・」
孝之「それ、明日でいい?」
茜が「ありがとうございます水月先輩」というのの、ありが まででさえぎって孝之の一言
水月「うーんと、遙大丈夫?」
遙「うん」
水月「慎二君は?」
慎二「ああ、大丈夫だよ」
水月「うん、じゃあ明日でOK、明日の3時学校前でいい?」
孝之「OK!じゃあオレたちはここで」
茜をつれて、歩いていく孝之
茜は少し疑問符を残したまま
孝之は「今日は二人でどこかいきたいからね」
茜「・・・?」
孝之「覚えてない?今日の記念日」
茜「・・・?」
孝之「ほら、去年の今日も・・・
今の大会のところにいて・・・」
茜「・・・!!」
孝之「うん、オレたちが出会ってちょうど1年目
まああのときは、茜のことちっこいなとか
へんな第一印象しか持たなかったけど・・
だけど、よかった。出会えて
あの日があったからこそ、こうして一緒にいられるわけで
こうして・・・茜と一緒にいられて幸せなわけで」
顔を赤らめながらいう孝之に
「変な第一印象しか持たなかったけど」あたりでひじうちをしようとした茜も
顔をマッハ級に赤らめた
茜「孝之(甘)」
孝之「だから、今日は特別な日だから
茜と1日一緒にいたいなぁなんて(照)」
茜「うん!」
茜にいきたいところない?と聞いたが、特に行きたいところはなかった
そして聞いた俺でさえも行きたいところがほとんどなかった
というのは別に、楽しくないという意味ではない
どこでもよかったのだ
隣に・・・隣に茜がいれば
そして茜の気持ちもたぶん・・・同じ
手をつないで歩く
たまにお互いの顔をみては照れて、楽しく笑う
とくに目的なんてない
その場にあったもので楽しんで・・・そんな行きあたりばったりの旅
だけどそれが楽しかった
そんな時、俺は心の中で思ったんだ
茜が、1年後の今日も、2年後の今日も・・・いつの日も・・・隣にいてほしいなと
夜。
家に着く
疲れながらもやるべきことはこなし、
一応あとは寝るだけの状態
電気をけして二人で話す
茜が話し出した
茜「今日はほんとうにありがとう・・・孝之。」
孝之「ああ」
茜「すごくうれしかった
孝之・・・こんなに私との思い出大事にしてくれてるなんて
だからね・・・うん・・・あのとき・・・
「孝之が、1年後も、2年後も、ずーっと隣にいてほしいなぁ」なんて
孝之のこと大好きだから。
孝之と一緒にいたいから」
茜の香りを目の前に感じる
それもそう
すごく、そうこれまでにないぐらいに甘える茜
さっきの言葉をいってから、俺に抱きつく茜
孝之「俺も・・・思ったんだ・・・
あのとき・・・
言うのが茜の後になっちゃったけどさ・・・
茜と同じこと。
本当に同じこと。
茜が1年後も、2年後も、ずっと一緒にいてほしいな」ってこと」
茜「ありがと・・・うん・・ありがと。
孝之・・・大好き(はあと)」
茜を感じる
まあ、いつも一緒にいるわけだが、いつもとちがう
なんだろう、えっと・・・そう、
言葉を使って言うとすれば「神秘的」
別にただの平日で・・なんて考えればそこまでのことだけど
何か空気が違うような気がした
茜「今日は・・・いっぱい・・・甘えたい」
孝之「ああ。俺も茜に甘えたいからな」
茜「うん、孝之も甘えて。私も甘えるから」
やさしく、ささやきあう
そして・・・夜は更ける
・・・朝(?)
孝之が目を覚ます
茜はまだおきてない
寝ぼけ眼で時計を見る
・・・14:58!!!
孝之「茜!茜!」
茜「・・・孝之・・・?」
孝之「やばいぞ、3時になるっ!」
茜「・・・うそ!!」
孝之「ほんとだって、早く着替えて待ち合わせにいかないとっ!」
茜「うんっ!!」
あわてて家をでる二人
二人が出会って2年目の時間が流れ出した