茜「お姉ちゃんなにやってるの〜ってうわっ、何その怪しい紙・・・」
遙「あっ茜ぇ・・・これね、こっくりさん」
茜「・・・」
遙「さっきテレビで、こっくりさんをやると真実が分かるって言ってたから・・・」
茜「あのねえ・・・でも、それ一人じゃできないんじゃない?」
遙「うるうる・・・」
茜「そんな目で見ないでよ・・・」
遙父「遙、茜、なにやってるんだ?」
茜「あっ、お父さん。なんかね、お姉ちゃんがこっくりさんやりたいんだって・・・」
遙父「おお、そうか、おいお母さん。ちょっとこっちへ・・・」
遙母「あらあら・・・呼びましたか?。あら、こっくりさんじゃないの・・・」
遙父「遙がやりたいそうだ。」
遙母「あらあら・・・じゃあやりますか」
茜【何でこんなに乗る気なの?】
遙父「あっ、でもあれは3人でやるものじゃなかったか?茜を入れると4人になってしまう」
茜【入れなくていいから・・・というか、何でそんなに詳しいの?】
遙父「まあ、いいか。3人寄れば文殊の知恵っていうし、4人によればもっと知恵が集まるだろ」
遙母「あらあら・・・さすがお父さん。うまいですね・・・」
茜【ってか、本当にお父さんは大学教授なの?】
遙父「よし、じゃあ、茜はここ。遙はここ。で、お母さんは私の正面と・・・」
遙母「昔を思い出しますねぇ。」
遙「昔って?」
遙父「いや・・・俺たち結婚する時のプロポーズがこっくりさんだったんだ」
遙母「・・・?」
遙父「いや、これをやってくれないか?」
遙母「こっくりさん?」
遙父「ああ・・・これで話を聞いてほしい」
遙母「・・・?」
遙父「こっくりさん・・・こっくりさん・・・私の言いたいことを、かわりに示してください」
遙母「け?」
遙父「・・・」
遙母「っ・こ・ん・し・て・く・だ・さ・い。って!?」
遙父「ああ、これが俺の気持ちだ。」
遙母「じゃあ、返事もこっくりさんに・・・」
遙父「は・い。そうか。ありがとう。」
遙母「あなたと結婚できるなんて、夢見たいですわ・・・」
遙父「私もだ。」
遙「そうなんだ。こっくりさんてすごいんだね?」
遙父「じゃあ、コックリさんが信頼できるかどうか、まず私達の質問からいいか?」
遙「あっ、うん。」
遙父「こっくりさん・・・こっくりさん・・・私は、母さんのことを今でも愛していますか?」
遙母「・・・」
茜【つーか何この展開?って何でお母さんはまた照れてるのよ・・・】
遙「す・ご・く・あ・い・し・て・ま・す?」
遙母「あらあら・・・まあ父さんたら・・・」
遙父「はっはっは・・・まあ、そんなとこだ・・・」
遙母「じゃあ、私も・・・。こっくりさん、こっくりさん。私はお父さんのことを愛していますか?」
遙「す・ご・く・す・ご・く・あ・い・し・て・ま・す?」
遙父「はっはっは・・・すごくすごくか。こりゃ一本とられたな・・」
遙母「私は、あなたといられて幸せですよ」
遙父「わしもだ・・・」
茜【・・・はぁ・・・またはじまったよ・・・】
遙「こっくりさんて本当に当たるんだね・・・。じゃあ、次は私もやってみよっかな」
遙父「おっ、遙もやるか?何が占いたんだ?学校で好きな人でもできたか?」
遙「・・・・うん」
遙父「そう、照れるもんでもない。好きな人くらいいて当たり前だ」
遙母「じゃあ、やってみますか。」
遙「こっくりさん、こっくりさん。その人は私のことを今好きですか?」
遙父「い・い・え?そ・・・そうなのか・・大丈夫なのか?」
遙「なる・・・じゃなくて、その人は私のことまだ知らないと思うし・・・
実際友達にはなれたけど、まだ、そんなにアピールもしてないし・・・」
遙父「じゃあ告白したらどうなるか占ってみたらどうだ」
遙「うん!こっくりさん。こっくりさん。私はその人に告白した時OKをもらえると思いますか・・・」
遙母「は・い?」
遙「!?」
遙父「おっ良かったじゃないか!!よし、娘の告白成功を祝って、今日は乾杯だ!!」
遙母「あらあら・・・今日はお祝いですね・・・」
遙「今度告白するよ。うん。いつかお父さんとお母さんに紹介するから・・・」
遙父「よし、そのころのために知人が送ってくれた神戸牛を残しておくか」
遙母「そうですね」
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茜【お父さん・・・お母さん・・・お姉ちゃん・・・わたし、3人のテンションについていけません・・・】
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