〜8月6日〜


遙はミートパイを持って出かけた

茜は合同練習かなんかがあるとかいって、駅まで着いてくる

茜は孝之くんを気に入っているみたいだ

さて、待ち合わせ場所の駅に着いた

「よう〜」

「あっ孝之く〜ん」

「こんにちは〜」

茜の登場に孝之くんはびっくりしていた

でも安心して孝之くん

今日は二人きりになれるから

そういえば、少し嬉しそうに見えるのは気のせいだろうか?

もしかして私に会うから嬉しいのかな?

「遙?なんか顔赤いぜ?」

「そ、そう?」

孝之くんに会うだけでも嬉しいのに、そんなこと考えちゃったら・・・

「まあ、どこ行く?」

「景色が綺麗なところがいいなぁ」

景色がいいところでミートパイ、二人で食べたい

そして、橘町に行くことが決まった

電車に乗った

さっきから見ると孝之くんは眠そうだ

こっくり、こっくり、

頭をぶつけてまた起きる

そして、そのままこっくり

そして、また起きる

「俺、徹夜しちゃったんだよね」

ゲームで徹夜したんだ・・・

「ちょっとだけ寝かせてくれない?」

「あっ、いいよ」

孝之くんはとても安心したように眠っている。

とても気持ちよさそう

こんな時に耳に息吹きかけたらびっくりするかなぁ?

あっでもそんなことしたら気持ちよさそうに寝てる孝之くんを起こしちゃう

安心して寝てる

孝之くんの寝顔、はじめてみたなぁ

「次は〜」

まだ着かないから、安心して寝ていられるね、孝之くん

ガタン

ガタン

ガタン

この車両には私たち以外誰も乗っていない

静かだなぁ

近くに孝之くんがいる

孝之くんと二人きりで電車にいる

寝息が聞こえてくる

かわいいなぁ

「次は、橘町、橘町〜」

あっ、次、降りないと

うん・・・孝之くんはまだ寝てる

どうしよう

とても気持ちよさそうに寝てる

寝顔、もう少しだけ眺めていたいな

よし、孝之君が降りるまで待っていよう

孝之くぅ〜ん、もう二つも駅過ぎちゃったよぉ〜

そういえば、7月のあの日。うれしかったなぁ

まさか、孝之くんから告白してくるとは思わなかったよ

孝之くんが怖かったあの数日間は本当にいやだったんだよぉ

よしっ、お返しに、今から息吹きかけちゃおっかなぁ

やっぱりできない

気持ちよさそうに寝ているんだもんね

起きるまで安心して寝ててね

でも、今までいろいろなことがあったんだなぁ

その積み重ねで、今の幸せな日々があるんだね

孝之くん、ありがとぅ

あっ、水月にも感謝しないと

水月はたくさん相談に乗ってくれたし

紹介もしてくれたし

告白の勇気もくれた

いままで本当にたくさんのことがあったんだなぁ

「次は白塚〜白塚〜」

あっもう終点に着いちゃった

孝之くぅ〜ん、孝之くぅ〜ん

「あっ、遙、着いたか?、ってあれ?」

「終点だよぉ〜」

「あっ、えっ、わりぃ、そんな眠ってたか?でも起こしても良かったのに」

「孝之くん、気持ちよさそうに寝てたから。寝顔もかわいかったし」

駅員にあきれられてる

そして、駅からは出られない

「こんなところでよかったのか?」

「別にどこでも良かったの」

「?」

「ミートパイ作ったの。食べさせてあげたくて」

孝之くんはおいしいといってくれた

嘘ではなく、本当においしそうに食べていた

よかったぁ、作って

そして、孝之くんは決めてくれた

この日がミートパイ記念日となることを


〜ミートパイ記念日2 END〜




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