7月23日


この日は遙とのデートだった

というか夏休み・・・ほぼこればっかだ・・・

もちろん君望をやったことがある人はこの日、なにがあったのか知っているだろう


というわけで、仲良く手をつないで二人で歩いていた

なんとなく公園にいた

傍からみればもう、れっきとしたカップルというか一歩間違えば(もう間違ってる?)バカップル

遙が膝枕をして孝之がその上に寝ていて・・・というなんとまあ幸せな光景を映し出しているわけで

遙は孝之の頭をなでながら優しそうな表情でいろいろと話していた


とはいっても、一応受験生

こんなことばかりではいけないので、その1時間後には遙のうちへいって勉強

前よりも茜ちゃんには10日以上早く会うことになった

茜「へえ・・・これがうわさの?」

茜「6点・9点・6点・6点・8点・7点・7点・6点」

茜「合計 55点っ!」

茜「家族みんなに報告するにはちょっとやばい点数です!」


あ・・・減点されてる・・・


それから大体は茜ちゃんのテンションは変わらず、勉強している最中いきなり見に来るというのは
当たり前のこと

妙な突込みを入れてくる

とはいっても、これも俺が求めていた幸せの一つだ

遙の家族に迎えられること

おれはあのとき・・・全てを失っていたんだ

だから俺は・・・なんとなく顔がほころぶんだ

遙「孝之くん、どうしたの?」

と遙は笑顔で聞いてくる

俺の顔がほころんでいるのがわかったか

孝之「まあ、遙と一緒にいられて幸せだからな」

と・・・

もちろんこのあと遙とキスをして、その現場を茜ちゃんに押さえられたのはいうまでもなし。



7月30日


特に変化のない日だがやっぱりこの日もデートだった

もしかしたら歴史を変えたせいでミートパイ記念日が早まる?とは思ったが今日にはならなかったようだ

とりあえず遙と一緒に、大きな娯楽施設へいったのだ

なんとなく遙がボーリングをやりたそうにしていた

これは・・・前にはなかった展開だ

って、チョットマテッ!

遙の伝説を知る限り・・・ボーリングをやるとなると・・・

ああ・・きっとボールと一緒に転がってくな・・・


遙にそのことをいうと・・・

遙「もぉ・・・孝之くんのいじわるぅ・・・」とからかったことにちょっと反応

でもまあ、それは大丈夫だよといっていたので、やってみるとするか・・・


確かに・・・遙がボールと一緒に転がっていくことはないけどさ・・・


8ポンドのボールを使ってこれはないんじゃない・・?


10
   
 
・・・ごめん・・・自信満々に遙が「私にもできるんだからっ!」って自慢げに言った結果がこれだから・・・
笑いを抑えること・・・できないよ・・・


そして俺はというと、遙にかっこいいところを見せるためにスコア171(9フレーム終了時点)

遙は「すごーい、周りみんな見てるよ」という

まあ確かにいいスコアなんだけど、注目してるのは・・・俺のスコアじゃなくて・・・遙のスコアだから・・・

そして逆グランドスラムまであと2個

遙は自信満々に投げる

やっぱりガーター

周りは期待と・・・いろいろな思いが混じって注目

そして遙の2投目

隣10Hぐらいがこっちを注目する・・・

そして遙の投げたボーリング球は・・・

まっすぐすすみ・・・

お・・・これは、 いけるか!?

最後の最後でいけるかっ!?


・・・

はっ?

遙の投げたボーリング球は、ピンにあたったあと・・・ピンを倒さずに・・・

停止した・・・

一瞬であたりはざわつく

というか・・・なんだこれ・・・

逆グランドスラム成立ゲームにしてはとてもおいしすぎるじゃないか・・・

なんとなくあたりから・・・なぜか拍手が・・・


とりあえずそのゲーム終了後そそくさとそのボーリング場を出てきた


俺は・・・笑いが止まらない・・・

遙はちょっとうるうる目で「ふーんだ」といっている

それでも俺の腕に遙の腕を絡めているあたり、怒っているわけではないだろう


これ・・・遙の家族に言ったらウケるかな・・・

あ、でもこれは・・・いいや・・・


8月3日


これは今までの歴史どおり、プールに行くことになった

まあこの前のとおりだ

やけに茜ちゃんのテンションが高くて・・・俺は勝負に挑むと負けが確定する

もう、あの勝負は二度とするか・・・


結局あの勝負がなくなった以上、プールも普通だった

遙がぷかぷかして俺が救出して茜ちゃんが人工呼吸ーとかテンション高めだったのは同じ

それから俺は茜ちゃんに勝負を仕掛けることはなかった

茜「お兄ちゃん(茜と会うのがはやかったためお兄ちゃんと呼ぶのが早い)、勝負しない?」

孝之「いやだっ!」

茜「えー食べ物かけてもいいのに?」

孝之「勝てるか・・・」

茜「ははーん、まさか中学生に水泳で負ける・・というのが怖いの?」

孝之「いくら中学生でも記録を持ってる中学生は違うからな」

・・・なぜだ・・・どうしてここまで誘ってくる?

茜「まあ、お兄ちゃんはあとでムキになって破産するのが目に見えてるからね」

・・・にゃろう・・・よくもここまで・・・ってここで勝負に乗ったら同じだ・・・ガマンガマン・・・


というわけで、茜ちゃんの「ニヤリ」攻撃を完全に回避してこの日は終了



8月6日


そしてこの日はやってきた

やばいっすよ・・・せっかくこの日は徹夜をしない予定だったのに・・・

茜ちゃんが貸してくれたマンガがやけに面白くて気づいたら4時だったよ・・・

で、挙句の果てに暑くて眠れない・・

結局今回も徹夜じゃないかっ!


どういうことだ・・?

まるでこの日は徹夜をすることが強制フラグ・・みたいな

まあいい

ゆっくり電車の中で遙のそばで寝て、白塚駅にまたいってやろうじゃないかっ!


というわけで、同じようにミートパイ記念日が成立した



8月15日


この日は遙と祭へ行く約束をしていた

速瀬がこれなくなったということを聞いて前の強制フラグを思い出したが、
不覚にも祭りの当日はすっかり忘れていた

まあそれは、遙との思い出がとても楽しすぎて、他の全てを押しつぶしてしまったからかもしれない

もしくは、8月27日のあのショックから記憶欠けが発生したのかもしれない


というわけでまぁ、遙と一緒にまわっていたわけで・・・

で、そのあとにおまじないをしたとき一瞬思い出した

速瀬のことを

しかし、今の俺は・・・それを一瞬で「まあいいか」と変換してしまった・・・

これが・・・どんな結果をもたらすのか気づいていない・・・



8月20日


まあ原作とは同じ展開になります

これ以上いうと、まあ・・・ね・・

とりあえずこの日は第1の人生とほぼ同じような展開になったわけですよ



8月27日


結局、仲間記念日のフラグが成立しなかったため、慎二から写真を受け取るイベントも発生しなかった

結局そのまま待ち合わせ場所に行き、遙と合流する

もちろん速瀬とは会わなかった

というより、この状態では、もし同じ場所に行ったとしても速瀬はいなかったのかもしれない


遙の髪を切ったあと・・・はじめてみた

・・・まあ見とれてしまったわけで、似合ってるよっていうと、もう遙はもじもじして照れながら喜ぶ

ああもう、くゎわいい!!

これは・・もう殿堂入りだっ!

と、絵本作家展をみにいく

これが・・・俺が望んだ歴史だったんだ

きっと・・・これが最良の歴史で

きっと・・・これで・・・1回でループから抜け出して

遙との幸せな日々が待っているんだ

遙と一緒に歩く

この前にはなかった8月27日という日がどんなにすばらしいことか


おれはとてもうれしかった

遙と一緒にいられることを


そしてその幸せは・・・2日でどん底に変わる・・


8月28日


突然のことを遙から聞いた

速瀬が・・・いなくなった?

そして速瀬は、自宅に「ありがとう」とだけ書いた紙を残していた

・・・嫌な予感がする・・・

こういうときの嫌な予感こそすぐに当たるもので困る・・・

どうしてだ・・・どうしてこういう嫌な予感がするんだ!

いや・・・速瀬は・・・普通に新学期から学校に来るよな?

で、俺たちとみんなでバカやって、俺ばっか馬鹿にして・・・

そんな生活が・・・まってるよな・・?

ふと、今思い出したこと・・・速瀬は昨日いなくなったという

そして昨日は・・・速瀬の誕生日・・・

事故の当日だったことから記憶は薄かったが、今ははっきりと思い出す

・・・なにもないよな?

まちがいだよな・・?

警察にも捜索願が出された


しかし・・・無常にも・・・



8月29日


速瀬はどうして・・・ここにいたんだ・・・

それは営業がつい最近停止した市内プール・・・

水はまだ張ってあって、そこに速瀬は浮かんでいたらしい

なんとも無残な形で速瀬は帰ってきた・・・

どうして・・・速瀬はそこを選んだんだ・・・

水泳・・・大好きだったじゃないか・・

プールにで泳ぐこと・・・大好きだったじゃないか・・・

どうして・・・誕生日に・・・

どうして・・・プールで・・・


俺には心当たりがたくさんあった

1回目の人生であって、2回目の人生でなかったこと

それは、夏休み中1回しか速瀬に会っていない

7月23日
速瀬は陰湿ないじめにより精神的ダメージを追う

8月9日
いろいろな悩みなどから精神的なダメージ・そして記録も伸びず

8月15日
あのときなら・・相談にのってあげたけど・・・本当に思い悩んでいたんだろう


きっと速瀬自身、深く悩んでいたはずだ

速瀬は・・・誰にも相談できなかったんだ・・・

とても・・・ダメージが大きくて・・

あのとき、俺が強制的に悩みを聞いたからこそ、話してくれたもの

自分から話すなんて・・無理だったんだ・・・

悩みに悩んで・・・

くそっ!!

どうして・・・どうして俺は・・・

確かに冤罪かもしれない

とはいっても・・・俺には多くの罪もあった

くそっ!!

壁を殴る

いてえな・・・手が・・

でも速瀬はもっといたんだろうな・・心もからだも・・・

壁を殴りまくる

すると隣から人が出てきてドンドンと、ドアをたたく

うるさいとでも・・・

ああ、わかったよ・・・

やめてやるよ

たたくのも・・・

そして・・・

うあ・・・

ぐ・・・

こんどは・・・苦しみが俺を襲う

苦しみだしたあと、最後・・・茜ちゃんかな・・・

声が聞こえたのは・・・

「お兄ちゃんが・・・・わからないと・・・だめなんだ・・・」

と・・・




ミーンミンミンミン!
ミーンミンミンミン!
ミーンミンミンミン!



〜Goto 3rdLife〜



―――あとがき―――

シリアスすぎます
まあ、こういうSSですので・・・

テストインラブなどを書いている私にとって、珍しい形のSSとなってます

まあ・・・こんな展開誰も望んでいないわけですが・・・
とりあえずRepeatした(?)だろうので、よしとしてください

さて、今回も解説を短めに
今回は、遙との幸せを考えたばっかりに、自分自身が失われた結果です
まあ実際孝之には罪はないわけですが、1stLIFEでは、救えたものを
2ndLIFEでは救えなかったということで、冤罪がのしかかります
目先の幸せだけを追い求めていると、先の幸せが失われる可能性があるということですね


さて、これ以上このSSのことを書くとやっぱり先のネタバレになるので、やめておきますかな
一応ENDはちゃんとHappyになるのでね

果たして次の孝之はどんな一生を送るのか


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