〜9月6日(日)〜

目が覚めると、隣には誰もいなかった?

孝之「??」

体を起こしてみると、たんすの前で「ああでもないこうでもない」としている遙が見えた

遙「あっ、孝之くん、おはよ☆」

今日着ていく服を決めているみたいだ

俺は、もって来た服の中でどれを着るのかな?

よく分からないアヒルのような柄のTシャツに、Gパンか・・・

いつも制服だから、特に私服は持ってきていない。

というわけで、バッグの中を探してもさっき言った組み合わせしか出てこなかった。

とりあえず、その組み合わせに決めて、それに着替えようとした。

茜「だめーお兄ちゃん!!」

急に茜ちゃんが入ってきた。

茜「もし、お兄ちゃんがお姉ちゃんのことを好きで好きでしょうがなくて、
  愛してしまっていて、もう結婚するしかないなんて思っている場合、
  このTシャツを着なくてはなりません。着るんですか、着ないんですか?
  3,2,1,はい。」

突然現れて、久々の台詞を聞かされた。

そのまえに、なんだあれ?

まあ確かに、俺は遙のことが好きで好きでしょうがなくて、
愛してしまっていて・・・まあ、結婚も考えてるけどさ・・・

茜ちゃんが持ってきたTシャツというのは、俺用と遙用に分かれていて
俺用のほうには、「LO」。遙用のほうには「VE×2」と書いてある。
そして、もちろんそれぞれのTシャツにハートの片割れの絵があって、
遙と俺がくっつくと、そのハートと、LOVE×2のメッセージが完成するようになっている

いや、Tシャツの肌触りとか良くて、いいかもしれないけど、
こんなのを着て、水族館なんて行ったら、国宝クラス級のバカップルになるぞ・・・

この4日間暴走気味の遙も、「さすがにそれは・・・」といった表情をしている

俺にはこれは着ることは出来ない

孝之「茜ちゃん・・・ゴメン・・・俺は遙のことが好きで好きでしょうがなくて・・・
   愛してしまっていて、もう結婚するしかないって思ってるけど

   このTシャツは着れない」

茜「お兄ちゃん。今の言葉録音しておいたよ☆」

孝之「えっ?・・・というと、さっきのTシャツはハメですか?」

茜「つうかさぁ、あんなTシャツ着られたら一緒に歩けないよ・・・
  だから、冗談にきまってるじゃん」

孝之「・・・」

遙は、今の発言を聞いてぽーっとしている

照れの絶頂までいってしまい、もう何も見えないといったところか

茜「とりあえず、さっきのTシャツは返してもらうね」

孝之「ああ。ってさっき置いておいた場所にないぞ。」

茜「えっ、あれ?私が持ってたやつも・・・」

まあ、俺にも茜ちゃんにも、想像がついたようだ

二人で、そぉっと遙の部屋のドアを開ける

そして、1階の遙父と遙母の会話に耳を傾けてみる

遙母「あらあら・・・ほんとお似合いですよ」

遙父「そういってもらうと照れるな・・・
   母さんこそ似合ってるよ」

遙母「まぁ・・・(照)」

やっぱり・・・

そして、階段のほうに寄ってみて、その光景を見てみると、

何故かカメラをセットしている

もしかして、二人でくっついて、LOVE×2の文字と
ハートマークが完成するところを撮るというのか?

パシャッ

やっぱりだ

思ったとおりのことをした

茜ちゃんもあきれている

遙父「よぉし、今日はこれを着ていくか」

遙母「まぁ・・あなたが言うのなら・・・私も着ていきますよ」

もう・・・なるようになれ・・・

結局、その後の茜ちゃんの説得により、あのTシャツを着ていくのをあきらめたらしい

そのまえに、着ていけないようなあのTシャツを、何で茜ちゃんが持っているのか
というような疑問が湧いたが、とても面倒なことになりそうだと判断し、聞くのをやめた

朝からこのテンションにはついていけません・・・

とりあえず、朝ごはんを食べる

今日は朝食はパンだ

そして、目の前にはオムレツが一つ

オムレツなんて久しぶりだなと感動しているのだが、やっぱり気になることが一つ

きっと、遙のお母さんはさっきのTシャツ名残惜しかったんだろうな・・・

遙のお父さんのオムレツにはハート型の左半分と、LOの文字が、

遙のお母さんのオムレツにはハート型の右半分と、VE×2の文字が・・

まあいいや。

特に気にしないでおこう

きっと、もっとすごい暴走があるに違いない。

というわけで、波乱(?)の朝食の後、車にのって水族館に向かう

車に乗っている時間は約1時間

結構暇になるので、茜ちゃんは質問にこたえていく相性占いの本をもってきていた

この時間のために昨日かって来た見たいだ

茜「お兄ちゃんに質問します。
  まず、右からりんご、左からみかんが転がってきています。
  どっちを取りに行きますか?」

茜「愛する人、まあお兄ちゃんにとってはお姉ちゃんのことだけど、
  その人と、2人で冒険に行き、3つの願いが叶うつぼを見つけました。
  1つずつ願いをかなえたとしたら、最後の一つはどうしますか?」

茜「遊園地にいるとします。
  転んで泣いている子供がいました。
  どうしますか?」

25問の質問の後、結果が出た

茜「お兄ちゃんの診断結果は、【R】だね。
  私は、Gだったから・・・おにいちゃん。相性90%だよ☆」

ものすごい笑顔だ。

茜「お姉ちゃんも調べてあげるね。」

茜ちゃんは少し勝ち誇ったような笑顔だった

いや、茜ちゃん、なめるなよ。

オレと遙の相性は100%なんだ

茜「じゃあ、質問始めるね」

茜「えっと、お姉ちゃんは、【AE】」

孝之「っていうか茜ちゃん、それ、何種類ぐらい診断結果あるの?」

茜「2500種類!!」

孝之「・・・いや・・・どこまで詳しい相性占いの本だよ・・・」

茜「というわけで、RとAEの相性を調べてみるね。
  えーっとねぇ・・・
  ・・・・・・・・・
  なにこれ・・・?
  うっ・・・」
孝之「どれどれ・・・?」

〜相性・・・計測不能(計り知れない)
お互い生きている間に、こんなにいいパートナーにめぐり合えたのは本当に奇跡なぐらいだ
とても相性が良すぎる
もう、これ以上書くことは無い・・・
ラブラブしちゃいなさい。〜

茜「・・・」

孝之「・・・」

遙「・・・(照)」

孝之と遙はお互い見詰め合って、最高に照れてしまう

そして、お互いの距離は次第に近づいていって・・・

茜「こらこら、いくら相性が良くてもここではキスしない!」

二人とも平常心が戻って余計に照れる

孝之「いや・・・でもすごい。
   遙とのラブラブっぷりは、科学でも実証されてたんだ(喜)」

遙「孝之くぅん。大好きだよ☆」

孝之「オレもだ、遙。」

茜「相性=計測不能なのが納得できるようなきがする・・・」

というわけで、舞台は水族館

遙のお父さんとお母さんはの2人の組
遙と茜ちゃんとオレの3人の組、ができた。

お父さんとお母さんにもデートをしてもらおうというものだ

その光景を見ていると、二人ともずっとラブラブなんだなと感じる

きっと、遙のお父さんとお母さんの相性も計測不能なんだろうな・・・

で、こっちの組はというと、水族館に入ったとたん茜ちゃんがはしゃぎだした。

色々な魚のところへ走って行っては、俺たちにこっちへ来て見たいに手でまねいでいる

まあ、珍しい魚ばかりだけどさ・・・

あっ!!
この光景は・・・


(孝之の想像)

〜孝之「茜、これがマンボウだぞ」

 茜「すごいすごい!

   お母さんも見て。」

 遙「マンボウすごいね。」

 孝之「来てよかったな。遙。」

 遙「うん。孝之くん。」

 茜「あーっ、お父さんとお母さんラブラブだ。」

 孝之&遙「・・・(照)」

 茜「あっ、あっちにおっきい魚ががいるよ」

 茜が走っていく

 茜「おとうさーん、お母さーん。こっちへ来て。」

 孝之「いや、幸せだな。」

 遙「茜が生まれて本当に良かった。」

 孝之「とりあえず、茜も呼んでるし、またあっちへ行くか。」

 遙「そうだね。」〜


遙と結婚して・・・子供作って・・・子供と3人で水族館に来て・・・

こんなシチュレーション、すごくいいかも。

茜「お兄ちゃん?何ボーっとしてるの?」

孝之「あっ、いや、なんでもない。」

茜「ならいいんだけど・・・、で、これ見て。」

茜ちゃんが指差している方向には、ジンベイザメがいる。

茜「すんごくかわいいんだよ☆」

まあ、確かにカワイイはかわいい。
ただ、どうしてもオレには掃除機の先っぽのほうのようにしか見えない
茜「それにジンベイザメは世界一大きな魚なんだよ。
  それで優しいんだよ。」

つまり、茜ちゃんはジンベイザメが結構好きなわけだ。

今度あまってる掃除機があったら、先っぽのほうに目とかをつけて
「ジンベイザメ」とかってやってみようかな
意外にウケがいいかも・・・

遙「孝之くぅん、茜。こっち来て☆」

遙が見ていたのはイルカショーの案内だ

この水族館では13時と、16時にイルカショーをやるらしい

今は11時45分だから、13時のショーまで時間がある

孝之「じゃあ、とりあえず今のうちにご飯食べて、そのあと、このショーでも見に行くか。」

遙「うん☆」

茜「じゃあ、そうと決まれば・・・お昼は、入り口の近くにあったファーストフード店がいいな。」

孝之「チェック済み?」

茜「当たり前じゃん。お昼ごはんはお昼に絶対食べるんだから、
  そのためにチェックしておかないと。」

孝之「食いしん坊」

ビシッ

孝之「いたっ」

茜「お兄ちゃんが変なこと言ったからわるいんだからね。」

孝之「はいはい、じゃあ、そこ目指していくか。」

ファーストフード店はお土産屋の隣にあった。

というわけで、茜ちゃんは俺たちに注文の内容をあらかじめ言っておいて、

茜「お土産見てくるね」と行ってしまった

遙はというと、最初は並んでいたみたいだが、かわいいお土産を見つけたらしく、行ってしまった

というわけで、俺は一人で並んでいる

茜ちゃんが、Jバーガーのセットで、飲み物はジンジャーエール

遙は、Nチーズバーガーのセット、飲み物はカフェオレ

そしてオレはというと、Nチキンバーガーのセットにするか、
Dチーズバーガーのセットにするか、迷っている

というわけで、孝之はコインを取り出すため、ポケットに手を入れる

あいにく、一番投げやすい10円が無く、100円しかない。


表(桜)が出たら、Nチキンバーガー
裏(100)が出たら、Dチーズバーガーにしよう。

というわけで、チャリンと、上に飛ばす。

今、100円玉が最高点に達した。

そして、落下を始める。

茜「あっ、お兄ちゃん。これ借りてくね。」

落下する前に、茜ちゃんの手に渡った

孝之「あーっ・・・」

茜「大丈夫。後で返すからー。
  お土産買うのに足りないのー。」

せめて・・・着地してからにしてほしかった・・・

というわけで、ポケットを漁るが、もう小銭は残っていない(札のみ)

結局、特に決める方法も無いため、
そのレジに並んだ時のカンで決めることにした。

そして、自分の番

茜ちゃんの注文と遙の注文を言った後、頭の中、全てを真っ白にして、想像してみる

最初に思い浮かんだものは・・・

『Nチキンバーガー』

というわけで、Nチキンバーガーのセット、飲み物は・コーラということになった。

ちなみに、セットの付属品で、アップルパイか、ポテトか、サラダかどれかから選べたのだが、

茜ちゃんはアップルパイ

遙とオレはポテトにした

茜ちゃんはバーガーを食べる前に、アップルパイを食べ、「至福の時」といっていた。

が、アップルパイを食べて終えて、ハンバーガーを食べている最中は、こっちをちらちら見る

ハンバーガー屋といえばポテト

というわけで、ポテトが食べたくなったみたいだ。

ちらちら見ながら、悲しそうな顔を作っている。

「どうして、私はポテトを食べられないんだろうか」というような表情だろうか

最初は、「アップルパイ食べたんだからいいだろ」的に、放っておこうと思ったが、

あの表情を見ていると、放っておけなくなる。

孝之「ほら、茜ちゃんも食べていいから。」

茜「いいの?お兄ちゃん?」

孝之「ほら、遠慮しないで、食え食え。」

茜「やったぁ。ありがと。お兄ちゃん☆」

茜ちゃんが俺の腕に少し抱きついてきた。

遙「あっ、茜ぇ・・・」

茜「えへへっ☆」

遙「もぅ。じゃあ私も抱きついちゃうんだから(照)」

今度は遙が、俺のもう片方の腕のほうに抱きついてきた

いや、周りから見たら、異様な光景というか、アブない光景なんじゃないか?

どうみても、女の子二人から抱きつかれているのは傍から見るとやばいんじゃないか?

これを彼女のいない人に見られたら、きっといつか命を狙われるぞ

それか、何か飛んでくるぞ。

というわけで、遙は、茜ちゃんが離れるのを待っているみたいだ

そして、茜ちゃんも遙が離れるのを待っているみたいだ

つまり、お互い、抱きついている時間、負けたくないといったところか。

ということは・・・二人ともずっと離れないじゃん!!

孝之「・・・・」

孝之「そろそろ、茜ちゃん・・・離れない・・・?
   なんか、周りの目が・・・」

茜「ここまで来たからには、お姉ちゃんよりも長く。」

孝之「らしいんだけど、どうする、遙?」

遙「孝之くんは私だけのものだもん」

孝之「・・・」

孝之「そろそろ、ショー始まるし・・・」

遙&茜「・・・(ちょっと後悔)」

遙と茜ちゃんは目で和解したみたいで、とりあえず一件落着

いつのまにかポテトはやわらかくなっていた

チキンバーガーも冷たくなっていた

周りの視線も冷たくなっていた

そして一向はなんとかご飯を食べ終え、ショーに向かう

時間ぎりぎりだったのだが、運良く席が空いていて、そこに座る

お姉さん「はい、じゃあ皆さんお待ちかねのイルカ君の登場です。」

パチパチパチパチ

イルカが水面から顔を出した

で、ちょっとくるくる回っている

遙も茜ちゃんも、そのしぐさがツボらしく、興奮していた

ちなみに俺も、健気なイルカの姿がつぼにはまっていた

というわけで、ショーがスタートする

前のほうにいた子供と握手をするとか、

水面にあるボールを頭に載せて泳ぐとか、いろいろなことをイルカがやってのけた

遙と一緒にいるからだろうか、

なんだか、今、童心に帰ったような気がした

子供のころの心を思い出して、素直にはしゃげた

本当に楽しいひと時だった

そして、クライマックスは、イルカの大ジャンプ

5mぐらいの高さにあるフープをくぐるという

イルカはとんだ

フープをくぐるため、そして、俺たちの夢をつなぐため

大空高く・・・

という気分を壊したのは遙伝説の存在だった

ビシャッ

イルカが飛んだ瞬間とんだであろう水が、遙のところにとんできた

なのに、隣にいた茜ちゃんも、俺も被害がないのである。

遙のみにピンポイントに水が飛んできたのだ

それも、遙にしかかからなかったため、その分大量の水が遙にかかったのだ

遙「・・・(ウルウル)・・・」

茜「・・・(必死に笑いをこらえている)・・・」

孝之「・・・(もう、こらえきれない)・・・ははははっ。」

遙「うぅ・・・もう・・・(泣)」

二日連続遙伝説を見たような・・・

というわけで、遙はびしょぬれだ

それを見つけたショーの関係者が、遙のところによってきて、服などを乾かすために従業員室に呼んだ

まあ、ぬれたままで歩くよりは、乾かしてもらったほうがいいだろうということで、遙はそっちへ行った

その間、従業員室の近くの水槽の魚を見ることにする。

茜「あっ、この魚、なんかへん。」

孝之「・・・」

茜「お兄ちゃん。この魚ね、私達に手を振ってるみたいだよ☆」

孝之「・・・」

茜「って、ちょっとお兄ちゃん!」

孝之「・・・って、うわっ、茜ちゃん。何?」

茜「さっきから何ボーっとしてるの?」

孝之「・・・」

茜「お姉ちゃんのこと気になるんだ?(ニヤリ)」

孝之「・・・」

茜「お姉ちゃんのほう行ってみれば。
  その部屋にいるから、ドア開ければいけるよ。」

孝之「じゃあ、ちょっとだけ見てくるわ。」

茜「ふぅ〜ん。本当に行くの?」

孝之「まずいことでも?」

茜「お姉ちゃんの体を覗きに行くんだ?」

孝之「えっ?」

茜「だって、服ぬれたんだから、まあ代わりのやつは着てると思うけど、そんなに着てないでしょ?
  ちなみに、着替え中かもしれないよ(ニヤリ)」

孝之「ギクッ(焦)」

茜「へぇ〜お兄ちゃん、やっぱりエッチィ(ニヤリ)」

孝之「い、い、いや、そんな、ほら、そんなこと、わかってなかったから(焦)」

茜「な〜んか、あやしぃ〜。すごい焦ってるし(ニヤリ)」

孝之「茜ちゃんが変な事いうから動揺してるんだよ!!」

茜「まあ、そういうことにしておくよ。お兄ちゃんはお兄ちゃんということで」

孝之「しておくじゃなくて、そうなの!!」

(30分後)

遙「長くてゴメンね。」

孝之「あっ、遙。お帰り(喜)」

茜「お姉ちゃん。お帰り☆」

じゃあ、次も行きますか。

遙「こっちの道は見たから、最後、こっちの道を見よう。」

孝之「そうだね。」

それから、一行はその道を歩いていく

そして、その道の先には出口と、お土産売り場があった

お土産売り場には、遙のお父さんやお母さんがいる

遙も茜ちゃんも気づいたらしく、みんなで寄っていく

遙父「おぉ・・・遙に、茜に、鳴海君。
   どうだったかね?」

遙「すごく楽しかったよ。」

茜「私も。すんごい楽しかった。ただ途中ね・・・お姉ちゃんがね・・・(笑いをこらえる)いるかに水かけられて・・・」

孝之「えっと・・・(笑いをこらえる)イルカに水を・・・」

遙「もぉ・・・そんなに笑わないでよ(泣)」

遙父「はっはっはっ、じゃあ、あの時ピンポイントにかけられていたのは遙かだったんだ?」

遙母「あらあら・・・やっぱりそうだったんですか?」

孝之「えっ、もしかして、見てたんですか?」

遙父「いや、私達もイルカショーを見ていてね、
   えっと、君達がいたところから、90度ぐらいの角度のところだ
   一人だけ、水をたくさんかぶっている人を見たからな」

遙母「お父さんは、絶対こんな風になるのは遙しかいないって言ってたんですが、
   予想が当たってしまいましたね。」

遙「・・・(泣)」

孝之「まあ、いいじゃん。また変な伝説刻めたし。
   いつかこれも、いい思い出になるよ」

茜「そうだね。いつか、伝説を作らなくなった時には
  『昔はそんな時があったなぁ』って思うようなときがあるよ。
  あっ、でもお姉ちゃん、これからも伝説作り続けるかも・・・」

孝之「で、これからどうするんですか?
   合流しましたけど・・・」
遙「えっとねぇ・・・これから、ゴーカートランドへ行くんだって。」

遙父「いや、茜は本当にそこが好きでな。」

茜「お姉ちゃんだってお父さんだって普通に楽しんでいるのにね・・・」

ゴーカートランドとは、その名の通り、ゴーカートが売りのテーマパークである

というより、まともなのが、ゴーカートしかない所だ

ゴーカートは全長4kmにも及ぶコースに、道幅は最高で4台ぐらい並行して通れるような道幅のところもあり、
コース中には、トンネルや上り坂、分かれ道など色々な仕掛けがある

それも、コースを走っているときのラップタイムや、3周トータルタイム等を計測するシステムもある

その建設に 力を入れすぎたのか、ほかのアトラクションは、観覧車や、メリーゴーランドしかない

それも、メリーゴーランドは、結構狭く、
観覧車はなんか低い

というわけで、ゴーカートだけを目的に来る人が多い。

そんな場所だ

茜ちゃんはここのゴーカートをすごく気に入っているらしく、

運転は結構上手いという。

ただ、暴走の状態はダントツ1位で、
マ○オカートで言うと、常時スターを使っている状態という感じらしい。

そんな茜ちゃんに勝負を挑まれた俺

よし、やってやろうじゃん。

スタート位置に並ぶ

3,2,1、スタート!!

スタートは俺のほうが速かった

二つ目の信号でエンジン全開にして、ロケットスタートを出したのだ

茜ちゃんは少し焦っている

スタートの時点で、少しだけ差をつけた

第1カーブ

余裕のコーナリング

グランツー○スモとか、そんなカーレースゲームをやりまくった甲斐があった

今回の勝負、やはり負けたくない

そしてカーブの後の直線

茜ちゃんは少しスピードを上げた

いや、こっちより速いぞ

孝之「仕掛けるか」

スピードを上げた茜ちゃんが進むであろう進路にこっちの車体を移動する

すると、茜ちゃんはスピードを上げられない

茜「お兄ちゃん!そこどいてよ!!」

孝之「いや、普通に走ってるだけだぞ(喜)」

それから第2コーナー

見ていると茜ちゃんが選んだ車体は、スピードが上がるまで時間がかかるが、

スピードはかなり上がるというものらしい

というわけで、コーナーで少し減速する

すると、茜ちゃんも減速せざるを終えない(抜かせないので)

孝之「わりぃ、茜ちゃん。ミスっちまった」

茜「じゃあ、そこどいてよ。」

孝之「それはできないな。」

そして、おれはスピードをUPさせる

茜ちゃんはやはりスタートが遅い

これをずっと続ければ・・・

いや、1回やってみてむなしかったし・・・やめよう・・・

第2コーナーのあとは第3コーナーがすぐにやってくる

ここは、かなりの急カーブだ

いま、そんなにスピードが上がっていないため、難なくクリアできた

次はトンネルだ

第1トンネルは上り坂との組み合わせだ

トンネルに入る

少しひんやりするのとともに、少しだけ耳鳴りがするが、唾を飲んで、何とか回復

トンネルを抜けると、分かれ道がある

右のトンネルコースと、左のアップダウンコース

最初はトンネルコースを通ってみる

トンネルコースはとにかくトンネルが長い

というわけで、耳鳴りの現象が2回起きた

それでもなんとか、回復した

合流地点を過ぎ、あとは直線

茜ちゃんは後ろまだ見えない

ゴール地点を通過

後2周だ

遙「あっ、孝之くぅん、すごい☆がんばって(喜)」

遙の応援によって気力がかなりUP

一気にスピードを上げてみた

遙父「おぉ・・鳴海君、すごいな。茜に結構差をつけているぞ」

2周目に入った

コースがわかればこっちのものだ

第1コーナーも難なくクリアする

第2コーナーも、特に支障なくクリアする

第2コーナーをカーブするあたり、茜ちゃんが後ろから見えた

第3コーナーを抜け、トンネル

それと、分岐点で今回もトンネルコースを走ってみる

いつしか、トンネルを走ることが快感に・・・

合流地点を過ぎ、後は直線、茜ちゃんが後ろから見える

100mといったところか。

2周目終了、ゴール地点を通過した。

遙「孝之くぅん。あと1周がんばって(喜)」

遙父「すごいな、鳴海君。茜に2周目で勝ってたのは鳴海君だけだ。」

遙母「あらあら・・・茜も今回は負けてしまうんですかね・・・」

3周目もこの調子で行こう

茜ちゃんは、どんどん差を詰めてくる

第3コーナーのあたりで、50mぐらいになった

次にトンネル+上り坂

茜ちゃんは少し減速

孝之「そうか、茜ちゃんはここが遅くなるんだ」

というわけで、また少しだけ差がつく

分岐点

俺がトンネルのほうを選ぶと、すかさず茜ちゃんもそのコースを選んでくる

トンネルを抜けると最後の直線だ

着実に茜ちゃんは追いついてきている

あとは、このまま本気で走り抜けるのみ

ぐんぐん追いついてくる

茜ちゃんは個人対決では負けたことないだけあり、表情も本気だ

ゴールフラッグが見えてきた

茜ちゃんとの差は1つの車分も無い

ゴールに近づくとともに、茜ちゃんとの差も少なくなる

追い疲れるのが先か、ゴールが先か

ゴールラインを通過する

そのとき、茜ちゃんは横に並んでいた

孝之「同着か?」

ゴールを通過して、カートを少しずつゆっくりとさせていく

茜ちゃんとは同着だったと思う

差は無かった

カートも止まり、降りる

そして、結果のシート発行所へ向かう

カートでの成績が1000分の1秒単位まで記録されているのだ

なんと、本格的なテーマパークでしょうか?

発行された結果を見る

緑6のカートが俺で、青2のカートが茜ちゃんだ。

結果にこうやって印字されていた

緑6=6’31”087
青2=6’31”091

1000分の4秒の差で茜ちゃんに勝利。

孝之「よっしゃー!!」

遙「孝之くぅん、なんというか、すごい☆」

茜「あーっ、くやしいくやしい!!」

よほど悔しいようだ

それもそうか、負けたこと無かったみたいだし、すごく自信満々だったし・・

それから、男VS女対決

カップル見習い(孝之AND遙)VSカップル達人(遙父AND遙母)対決

姉妹VS夫婦対決

孝之VS涼宮家オールスターズ などと、タッグを組んで勝負をした

楽しい時間だった

時間的にもう帰る時間だ

今、車に乗っている

何でだろうか・・?

いつもなら、また来週があるからといって、それで、その日の終わりを受け入れられるのに・・・

今日は・・・この楽しい時間の終わりを・・・受け入れられなかった

なぜだろうか・・・

遙の家に着いた

いつも元気の茜ちゃんもさすがに疲れたみたいだ

俺も疲れた

順番にお風呂に入る

やることを全て終えて、時計を見ると23時となっている

孝之「そろそろ・・・寝るか?」

遙「そうだね。」

布団に入る

すると、すぐに眠りに落ちていった



―――あとがき―――

というわけで、だいぶ遅れて完成しました
なんか、この夏に入って忙しい(というか、今日から泊り込みで大会に・・・)ので
書く時間もほとんど無く、
長く時間がかかってしまいました

さて、今回は日曜日編です
家族で出かけるという設定です
水族館と指定したのですが、書いている途中、
「そういえば、この設定、少しだけ、某掲示板のリレーSSのところで出したよな・・・」
と思い出してしまい、かぶらないように慎重に・・・
総合的に判断してかぶっていないと思います

それから後半は、ゴーカートのテーマパークへ行ったという設定です
こんな施設あればいいなあ・・・と思っているのですが、
さすがに大規模すぎましたか、

多分こんな施設存在しないと思います。

もし、これには届かなくても似たようなところがあるという場合、
こちらにメールをいただけたらと思います

茜ちゃんはついに孝之との勝負に負けてしまいました
トランプでも、オセロでも勝っていたのに、自信があった勝負で負けてしまいました
そう、勝負は分からないものなのです。

今回はいろいろなところへ行ったため、みんな疲れていたみたいで、
夜のパートでは何もイベントがありませんでした
(トランプをやる気力も無かったそうで・・・)

自分自身書いていて一番楽しかったパートは、朝のパートですかね

LOとVE×2のTシャツ騒動のパートと、
相性診断をしたパートです
計り知れない相性は最高です

相変わらずみんなテンションが高いです
何気に、オムレツにLOとVE×2の文字を書いた遙母もGOODです。

次回はこのシリーズの最終回ということで、
最終日、孝之はどうするのでしょうか?
ドラえも○の最終回のような展開か?(これは結構有名だけど・・・知ってるかな?)
ド○ゴンボールZの最終回のような展開か?(というか、こっち最終回覚えてない・・・)
孝之の・・・運命やいかに・・・
(といっても・・・普通の最終回ですが・・・)



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