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「老いの意味と価値」
 
コヘレトの言葉3:1~8
何事にも時があり、天の下にはすべて定められた時がある。生まれる時、死ぬ時。植える時、植えたものを抜く時。殺す時、癒す時。破壊する時、建てる時。泣く時、笑う時。嘆く時、踊る時、石を放つ時、石を集める時。抱擁の時、抱擁を遠ざける時。求める時、失う時。保つ時、放つ時。裂く時、縫う時。黙する時、語る時。愛する時、憎む時。戦いの時、平和の時。
 
 
 ダイアナの死の日
 
 36歳の若さで事故死したプリンセス・ダイアナの葬儀が1997年9月5日、ロンドンのウェストミンスター寺院で行われました。その様子は全世界に衛星中継されましたので、ご覧になった方も少なくないと思います。しかしその前日に、世界にとって同じぐらい重要な女性が亡くなっていたことを記憶している人は、ほとんどないと思います。その女性とは87歳で亡くなったマザー・テレサであり、遺体はインドの国葬として葬られました。二人の女性の死の報道が、なぜそのような大きな差になって表れたのか。おそらくダイアナが若く非常に美しい女性であったことが、理由の一つであったことは誰も否定しないと思います。
今度はアメリカの話しですが、ある有名なスーパー・モデルが交通事故で病院に搬送されたとき、マスコミの最初の報道は「外傷はなかった、命に別条はない」と言う内容であったそうです。しかし実は肺と肝臓が深刻な状態であり、その後、彼女は大小52の手術を受けなければならなかったのです。
人々の関心はそのように、人の内面よりも外側に向きやすいものです。「あでやかさは欺き、美しさは空しい。主を畏れる女こそ、たたえられる。」旧約聖書の箴言の最後から二番目の文章です。私たちの大部分はもちろん、プリンセスでもトップモデルでもありません。しかし時間と年齢は、美しさや若さや力など私たちから様々なものを確実に奪い取っていくのです。
 このように外面的に考えるなら、「老いること」はマイナスのイメージであるのは当然です。そして事実ほとんどの人にとって、老いることは人生の中のマイナスの部分として理解されているのではないでしょうか。若者はもちろん、老人自身も「年はとりたくないわい」と思っているのです。
 老人という言葉もニュートラルではなくなってきているため敬遠され、高齢者という言葉の方がはるかに多く用いられるのが普通です。年をとることは悪いことなのでしょうか、そうではないのでしょうか。