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2.いじめられっ子、いじめっ子は、どんな子か
 
 いじめは日本の学校だけの問題ではありません。イギリスの学校でも世界中のどこの学校にもある問題であり、また大人の社会にもある普遍的な問題です。ただそのような現象がとくに現れやすい年齢と場所は確かにあるようです。最近の新聞の統計によれば、いじめが最も多いのは中学で、次に小学校高学年と高校がそれに続きます。幼稚園や保育所では、まだ複雑な社会が形成されるほど子供たちが成長していないため、個人的なレベルでのけんかやいじめはあっても、いわゆるいじめは見られません。いわゆるいじめでは、後に述べるように人間関係が重要な要素となっているのです。
 「空手キッド」、「スパイダーマン」、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」など、アメリカ映画にもいじめに関連したものが少なくありません。いじめられっこ子が最後には、いじめっ子をやっつけてすっきりするというストーリーです。
 しかし現実はそのような映画とは全く違っており、いじめられる子は悲惨であり深刻です。肉体的な暴力や精神的な暴力が継続され、いじめられる子は肉体的な打撃や精神的な打撃を受け、最悪の場合は自殺に至ります。
 いじめが起こる第一の環境は、バランスがくずれていることです。たとえば体力や能力に差があることなど。そしていじめのターゲットは、言うまでもなく弱い方です。手段は様々であり、言葉の暴力があり肉体的な暴力があります。男子の場合は肉体の暴力、女子の場合は精神的な暴力が圧倒的に多いようです。たとえばシカトと言われる、仲間はずれにすることや無視することなどです。最近では携帯電話にいじめる対象の悪い情報を流すなど、新しいタイプのいじめも登場し対応は簡単ではありません。
 言葉のなまりやはだの色など、他と何か違うものがある子供はねらわれる可能性が高くなります。つまりいじめられっ子が何か悪いことをしたから、いじめられるわけではないということです。醜いあひるの子が、実は白鳥の子であり、あひるの子と違っていたためにいじめられたように。
 
ではいじめっ子はどんな子でしょうか。いうまでもなく様々な面で強い子です。しかし ここで注意が必要です。アメリカの最近のある統計によると、20%から30%の子供たちがいじめの経験者です。そしてその内、いじめられたという経験がある者が11パーセント、いじめる経験がある者が13パーセント、両方の経験がある者が6パーセントであるというのです。まず驚くのは、4人に1人から3人に1人に近いくらいの割合で、子供たちが何らかの意味でいじめの経験者であるということです。そして次に驚くのは、いじめっ子である確率の方がいじめられっ子の確立より少し高いということです。これもアメリカの統計ですが、銃乱射事件の犯人の4分の3はいじめられた経験をもっていたそうです。