研修医宿題
MRIの特性
田中 良一
MRIの特性
軟部組織のコントラスト分解能ではCTよりも優れている。空気、血管、石灰化、繊維化ではT1T2ともに低信号。脂肪組織ではT1T2ともに高信号であるが、T2は中等度。出血は時期により多彩な信号を呈するが、亜急性出血や蛋白濃度の高い液体を有する嚢胞ではT1T2ともに高信号である。充実性疾患や嚢胞性疾患ではT1で低信号、T2にて高信号となることが鑑別の目安となる。
神経鞘腫
MRIでは境界明瞭な、T1WIで脊髄と比較して低〜等信号、T2WIでは高信号を示す腫瘍性病変として描出され、造影MRIで強い増強効果がみられる。一般に比較的均一に造影されるといわれている。
気管支嚢胞
T1, T2とも造影されるが、T1<T2。CTにて内部濃度が均一な腫瘤陰影がみられる。
甲状腺腫
CTにて内部構造が不均一で、点状や結節状の石灰化がみられる。辺縁明瞭にみられる。
胸腺腫
内部均等で、辺縁明瞭で(悪性では不明瞭)、時に斑状、輪状の石灰化を認めることもある。
胚細胞腫
CTにて内部不均一で辺縁が不明瞭に認められる。MRIはT1で高信号、T2にて低信号として認められる。
May 25, 2005
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