-----　こんな本に出会いました　----- ＜書名など＞ 　「死への準備日記」 　　　　千葉敦子著，文春文庫 　　　　1991年5月第1刷発行，205ページ，369円+税 　　 　　　　　　　　　本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ

ちょっと古いが，乳がんで逝った千葉敦子さんの最後の本。

扉の著者の写真が気に入って買った。 　活発，聡明，・・・。 　がんの末期の辛い時期によくもこれだけ活発に行動し，仕事をしたものである。 　抗がん剤治療１週間，体調の回復を待つ時期１週間，自由に動ける時期１週間，という３週間周期の生活。 　右のど下に転移，次いで小脳に。 　彼女の両親が，かつて政治運動で逮捕され，拷問にあった話も。 　両親は，自分からこの話をすることはなかったという。 　アメリカで生活すると，日本が良く見える。 　日本のエイズ騒動，円高，などなど。 　症状が悪化して，今日のことだけを考えましょう，と言われ，明日はないかもしれないと分かる。それが，今週のことが考えられるように一時は回復したが。 　周囲には献身的に援助してくれる友人が多数いて，これもおどろき。 　こういうことは，日本では患者に秘密にしている，というようなことは，今では日本でもすっかり知らされている。 　日本も変わってきている 　それにしても，こういう生き方こそ，がんと共に生き，がんと闘い，しっかり生きたと言えるのであろう。 　最後のページは 　「体調悪化し原稿書けなくなりました。 　多分また入院です。申し訳ありません。」

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