| ----- こんな本に出会いました ----- ＜書名など＞ 「へたも絵のうち」 熊谷守一著，日本経済新聞社 1971年11月 1刷発行，１94ページ，3,835円+税 熊谷守一画文集「ひとりたのしむ」 熊谷守一著，求龍堂 1998年9月初版発行，１２６ページ，3,000円+税 本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ |
どちらも，画家の鎌倉俊文さんから勧められてお借りした。 |
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熊谷守一の名前は知っていた。なんだか単純な絵を描く画家。 絵の分からない私は，素人画家だと思っていた。 分かる人は，素人との違いがわかるのだろう。 この画家の絵は，好きでも嫌いでもなかったのであるが，画文集の最後にあった次女の熊谷榧（かや）さんが書いた年譜「熊谷守一 もの語り年譜」を読んだら，ちょっと好きになった。 彼の絵ではなく，熊谷守一という人物が，というより，おそらく，榧（かや）さんの暖かいまなざしが。 「へたも絵のうち」 を読むと，これははなかなか好きになれそうにない。 二科展の審査をしながら「下手な絵も認めよ」というあたりは面白い。 プロの画家にとって，ヘタとかウマイとかは，何が判断の基準なんだろうか。 「自分を生かす自然な絵をかけばいい」と言っているが，そのような気もするし，もっと分からない気もする。 おそらく，本気で絵に取り組んだ人にのみ分かるのであろう。 画文集の中で欲しい絵があるとすれば，38歳の作品「某婦人像」かな。 こういう，素朴で優しいおばさんの絵は，好きです。 今後，熊谷守一の絵を見たら，これまでとはちょっと違って，もう少し熱心に見るかもしれない。 榧（かや）さんの書いた年譜を 思い出しながら。 |