----- こんな本に出会いました -----
         本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ
 <書名など>
 「夜のピクニック」
      恩田陸著
      新潮社,2004.7 第1刷発行
      343ページ, 1600円+税
 


 何となく気になっていた恩田陸。
 この人の本の宣伝には恩田ワールドなんて言葉が使われる。そういうのは何だか読みたくない。
 結局読んだ。


 北高鍛錬歩行祭という,長時間延々とあるくだけの高等学校の行事が舞台。修学旅行よりもっと思い出になるとか,修学旅行に問題が出て切り替わったとか,生徒にとっては噂するしかない。
 生徒が大勢で歩けば,賑やかな会話がある。長時間歩けば疲れるから,ただただ歩くことが疑問になったり,歩くこと自身が目的になったり。
夜通し歩いて翌日まで。
 こういう行事は参加者も大変だが,実行委員やらの面倒を見るほうも大変。
 そういえば,昔,姪の出た高校はこういう行事をやっていたことを思い出した。1年生は「これが歩けないようでは3年まで勉強する体力が持たない」とか言われて必死で歩いたらしい。3年生になると様子が分かって,かなり余裕の歩き方もするらしい。途中で食べた豚汁がものすごく美味しかったとか。それはそうだろう。疲れて,腹が減っているのだから。

 ところで,Webを見たら,この本のモデルは,その姪の出た学校であると出ていました。
 そうなんだ。別に私は何にも関係ないけれどちょっと嬉しいような気がする。

 夜,真っ暗な道を大勢の高校生が歩けば,東野圭吾や宮部みゆきなら10人くらい死んでしまいそうであるが,もちろんこの本ではそんなことはなく,「爽やかに爽やかに」話が進む。

 今時,こんな話もとっても良い。

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