----- こんな本に出会いました -----
         本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ

 <書名など>
 「 火 車 」
      宮部みゆき著
      新潮文庫,590ページ、第1巻 2008.2 発行 
      743円+税 



 かつて話題になった本を今頃になって読んだ。例によって息子の本棚から。


 カード破産に関する話であるが、いきなりそういう話は出てこない。
 先ずは主人公の遠縁の男の婚約者の行方が分からなくなり、行く先を探して欲しいという依頼がくる。
 主人公はどういうわけか(わけは明確なんだけれど)休職中の刑事。

 「火車」の説明がいきなりあったり、普通の人がいかにしてカード地獄に落ちて行くかの話があったり。
 それにしても、この手の話の謎解き主人公は大変な私生活を抱えながら精力的である。

 謎を問い詰めて行くうちに、カード破産、人物のなり済ましという事態が見えてくる。

 ついに真相を突き止めた結果、犯人逮捕、そして謎解き、なんていう構成になっていないのがいい。
 この作者のミステリーはどれも怖いのであるが、本書は悲惨な話になっていて、やっぱり怖かった。

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