----- こんな本に出会いました -----
         本との出会いを記しただけ。感想文になっていない読書メモ

 <書名など>

     「新参者」

      東野圭吾著 
      講談社
      2009.9 第1刷発行  348ページ 1600円+税



 こういう本は買うことがない。
 当然、借りた。息子から。

 次から次へと買い込む息子は、蔵書をどこに置いているんだろう。
 それ以前に、経済的に成り立っているのだろうか。

 これこそある種のミステリーではあるが、ここは彼の伴侶に感謝する以外になし。


 例によって殺人事件。それにしても簡単に人を殺しますね。
 とはいえ、殺人事件でなければこの種の話は始まらないし現行犯逮捕では進展がない。

 そうか、犯人は、人を殺すのに刃物では大変だけれど紐で首を絞めたほうが確実と考えたんだ。
 私の関心はそんなほうに向く。
 私だったら、相手に抵抗されたらどっちにしても無理かな。

 新参者とは、日本橋署に着任してきた刑事(警部補)である。
 例によって、曰くありで移ってきたらしい。
 当然、切れ者。地域の事情を着任早々からしっかりと歩いて掴んでいる。

 最後の彼のセリフは私にはもっともらしいというよりわざとらしい。
 「何ものでもありません。この町では、ただの新参者です。」

 わざとらしいから印象に残ったのかもしれない。

 水戸黄門が「あなたは一体どういうかたですか」と聞かれて 
 「ただの旅の隠居ですよ」と答えるのを思い出した。ちょっと違うかな。

 この話の構成はどこかで見たような感じ気がする。
 湊かなえの「告白」や「懺悔」と似ているようないないような。

 長野・岡谷往復の鈍行列車の中で読んだ。
 結果としては、面白かった。往復時間が短く感じられた。
 東野圭吾も頑張っているなあ。

 
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