◇ 例えばカミゲンと本黒檀の違い



カミゲンと本黒檀の違い

上:カミゲン
下:本黒檀

真っ黒になっている心材だけを切り出して並べたら、
これらの黒檀材を正確に見分けるのは難しいです。

でも、削ってみたら硬さに違いがあって解るでしょうか?
だとしたら、どちらが硬い材なのでしょうか?

それは個体差によるとしか言えません。
その樹木が育った環境で差が大きく出ますし、
さらに1本の樹木の、陽や風が当たる面と当たらない面などによっても
大きく違う木材になったりします。
どんな木材でもそうですが、
丸太の直径の中心 = 年輪の中心ではないという事です。
解り易い松材で見てみましょう。


樅の木口

差が大きい材なら倍以上の差が出ます。
幅の広い方を「アテ」などと呼んで、
針葉樹と広葉樹で違いがあるそうですが、
こっち側が斜面の下側だったとか、
風上になっていた方だとか、
崖っぷちに映えていると差が大きいとか、
そんな様子が解るのだそうです。

但し、この部分は硬いんだとか脆いんだとか、
これまた材種によっても違いがあり、いまいちハッキリとしません。
樹木が環境に耐える為に幅広く育った部分なので、
強く育っている部分だという話しもありますが、
でも年輪で考えれば、
材の幅が違っても年輪の本数は同じですから、
当然、狭い方が目が詰まっているのです。

どっちがいいんでしょうねぇ、棹材としては。

カミゲン材の柔らかい側に比べて、
本黒檀の硬くなった側が、
果たしてどんな具合なのでしょうか。
松材と黒檀材ならば逆転する事も無さそうですが、
黒檀系の仲間で比較するなら、
どうやら材種ではなくて個体差の方が大きそうです。


よじ登る。。

とりあえず戻ってみる。