◇ トゥーイ


弦を押さえつける面の事をトゥーイといいます。
なるべく平滑に、しかしほんの僅かに
弓なりになるように作らなければなりません。
弦が映り込んで、曲面になっているのが解ります?



トゥーイ


ここは、まあこんなもんですとは言えませんね。
だけどまあ、僕が作るものはこんなもんです。
どうだ、まいったか、という画像ではありません。
これで5年くらい使ったものですが、
やっぱり多少は材が動いています。
百万年乾燥させても動くものは動くので仕方無い事ですね。
また、漆が染み込むんですね。5年も経つと。

え?漆は完全に乾燥して硬化してるんじゃないの??
と疑問に思うのが普通ですが、
漆とはそういうものなんですね。
永久に硬化しないとも言われるほどです。


よく弾く人は、そんな事よりも勘所が擦れて凹み、
塗り直したいと思う方が先かもしれませんね。
この画像ではちょっと解らないですけど、
やっぱり擦れて白っぽくなっていますよ。

また、塗り直したいけど今と何か変わってしまわないかちょっと不安で、
トゥーイをあまりいじりたくないから、
勘所の部分だけちょっと塗り直しって出来ないの?
という問い合わせも聞きますね。
ハイ、出来ます。
ある程度の擦れだったらですけども。
普通に刷毛で塗ったら凹凸が出来て、
いや、凸凸が出来て全然ダメですが(笑)、
摺り漆の手法で7割ほど改善させるという方法もあります。
どうせまた擦れるんだし、という人はそれくらいでもいいかもしれませんね。

でも、もとの塗りが本漆でない場合は、
どうなるか解りませんが。。


よじ登る。。

とりあえず戻ってみる。