◇ 材種について
普段から木材に興味がある人でないと、見ても叩いてもどれがよいのかよく解らないと思います。
僕が仕入れてくる材は、トンコリ向けに選木してきますので、そもそも材が良くないという事はないのですが。
棚に数十本も立て掛けてある角材をあるだけ全部引っ張り出して、1本も買わずに全部戻すのが常日頃です(笑)。
だっていいの無いんだもーん。
たまに、ホームセンターでも良さそうなのが入荷してると全部出しちゃう迷惑人です。
で、やっぱり全部戻しています(笑)。
でもね、僕ほど丁寧に気を使ってキズ付かないように取り扱っている人、居ないですよホント。
えっと、それで材種ですが、トンコリと言えば代表的なのは松だと思います。
で、何松?と言われると困った事にこれが非常に困るんです。
ホームセンターでスプルース、パイン、ファーという3種「など」は全部一緒にされちゃってて、
その頭文字でSPFと呼ばれ、分類されません。
赤松と表示された角材20本の中に1本だけ姫小松っぽいのがあって即購入した時があったりと、
どこまで信用してよいものかと。
結論は出ません。樹皮とか葉っぱの付いている状態で購入するしかないですね。
でも名前はどうでもいいです。その材を見て決めましょう。
ちなみに材の重さについて。
目が詰まっている良材はずっしり重たい。
と思ったら実は、樹液、ヤニが詰まっているという事が多いです。
乾燥していないというのは論外ですが、松材はヤニだらけですので、これは楽器としてあまりよろしくないです。
木目が粗くて重たい材はヤニだらけで最悪。
木目が詰まっている割には軽いという材が、良く響いてくれる材だと思います。
◇赤松
普通にオススメなのが、赤松。(黒松かもしれません(笑))
刃物仕上げで軽く光り、ささくれだつ感じもなく、塗り無しで肌触りが良いですね。
軽く細かいうねりがあるものは、光が当たるとそれが少々反射してキレイです。
ほどほどに均一な質感で清潔感があります。
ただ、陸前高田の赤松は、まともに海岸線で育ったせいか、年輪がしっかりハッキリしています。
ヤニも多いし欠点もあります。
これは選木していませんので出たとこ勝負、「ヤニ松じゃー」と笑顔で頷きながら製材しましたっけ。
これは素材の善し悪しではなくて心で弾いて感じるものだと思いますね。
だけど音はいいんですよ。よく出ました。
今ある完成品は弦の長さ以上に野太い音が出ている感じがします。
◇姫小松
まずは生育の遅い材、目の詰まり具合は似たような松材の中でも随一。
その中でもとびっきりのヤツを仕入れていますので、これ以上は見たことがありません。
ちょっとパリパリした感じのある材質ですので、音も若干パリパリした感じ。
詰まっているのに軽い材で、ヤニがほとんど入っていません。
ですので、弾いていると本当に木材が振動して音が出ているな、と感じられると思います。
指紋のような姫小松の年輪 (黒いのはスス汚れ)
年輪ですよ、年輪。解ります?
1年で指紋1本分だけ生長したのです。気が遠くなります。
材種はこれから増やしていきたいですが、
上記以外に、これ以上に適した材にまだ出会っていません。
木曾檜の端材を見に行ってきました。とか。そんな感じ。
よじ登る。。
とりあえず戻ってみる。