あとがき 　正しいものではなくて、強いものしか歴史に残ることはできない。 　ある日、空を見上げながらそんな風に考えました。 　そのときの空は、透明でとても高かった気がします。季節は秋……？　いや、夏かな？ 　ひとは、高みを目指して空を目指すものだと思います。けれど、足元をおろそかにすると転んでしまう。でも、足元ばかり見ていては決して飛び立てない。そこに葛藤がある。その葛藤がこの小説のテーマです。というと偉そうですね。しかもその葛藤に対して答えを出してもいないから、これは無責任な小説です。問いかけだけがこの話にあります。 　まあ、以上の面倒な話はおいておいて、この話は姫君海戦ファンタジー？　です。だから、ただの活劇として読んでもらって一向に構いません。もし、楽しんで読んでいただけていたら、それは本当に本当に光栄なことです。 　この話を書き上げたときは、なかなか充実感がありました。書きたいことも書けたし、自分なりの見せ場もあるし。でも、こうしてウェブ上で公開して読み直してみると、自分のつたなさを思い知らされます。底流に流れるメインのテーマと話は別としても、「話の構成」や「人物の深さ・切り口」だとか「戦闘描写の幅と奥行き」だとか。説明と話の進め方のバランスとか。とかとかとか。うん、反省した！　次回作に活かします！ 　……ということで。 　最後に、ここまで拙作を読んでくださったかた、本当にありがとうございました。 　また、更新時にウェブ拍手をいただいたかた、併せて御礼申し上げます。 　今後ともお付き合いいただければ幸いです。 　ではでは。またお会い致しませう。 　　２００７．５．１９　　Ｊｏｇｙ ＢＯＯＬ ← ■ →