平成31年春の桜特集
今年は暖冬で桜の開花も早い、というのがもっぱらのうわさでしたが、実際には3月中下旬からミニ寒波が何度も押し寄せ、結果的にはずいぶん開花が遅れました。ここ7〜8年では満開時期がおおむね3月30日から4月1日前後でしたが、今年は4月7日前後に満開が集中しました。入学式前後に桜が満開になったというのは久しぶりではないでしょうか?
ところで、今年の桜をあちこち見ていていくつかの点に気が付きました。
1.桜定点観測を始めたころに比べ、明らかに樹勢が衰えている木があちこちで見られる。
(例:円山公園の枝垂れ桜、醍醐寺霊宝館横の醍醐深雪桜、星田西の桜)
2.昨年の台風21号の影響があちこちで見られる。顕著なものとして淀川背割り桜、平野神社の桜、醍醐寺境内。特に背割り桜は遠くで見ていても歯抜け状態。地元の方に聞くと、24本倒壊した、また、枝折れなどの桜は数えきれない、とのこと。昨年までの圧倒的なボリューム感はかなり影を潜めていました。
3.昨年にも増して観光客がどこでも多くなっていること。これに対応して桜根元を踏まないよう対策しているところは少なく、樹勢の劣化がかなり進む懸念があること。
最後に訪れた通り抜けは初日がとてもひどい状態であったので、最終日を含め3回行きました。おかげで、私好みの黄緑の桜の満開状態が楽しめました。黄緑の桜はこれまで「ウコン」「御衣黄」の2種類しか知らなかったのですが、今回「須磨浦普賢象」「園里黄桜」「黄桜」などもあることを知りました。しかし、緑が一番鮮やかなのは「御衣黄」でしたね。