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Vol46 2004.03.30
Vol45 2003.12.28
Vol44 2003.06.21
春のキャンプ その1
春のキャンプ その2
Vol42 2002.10.30
Vol41 2002.07.25
春のキャンプ その2
Vol40 2002.04.09
ヤイユーカラパーク 連載 キャンプ

VOL412002 07 252002 春のキャンプ

1日目

雪解けが早く、桜の開花も早かった春。「山の青菜は伸びきっているのでは……?」と、一抹の不安を胸に静内へ向かいました。青空のもとを走りながら、車中から満開の桜とコブシを楽しみながら……。コブシがこんなに花盛りになるのは、何年かぶりのことです。新冠の旧御料牧場・二十間道路の桜は、すでに満開を過ぎていました。こんなことも初めてです。

山中コースを走ったので渋滞にも遭わず、無事“静内町漁業センター”到着。いつもの“有勢内生活館”は「雪解け水が流れ込んでトイレが使えないんで、漁業センターを使ってほしいと役場が言っている」と、悦子さんからの連絡。はじめて『森』の宿泊所となりました。有勢内生活館と違って頻繁に使われているせいで、きれいに掃除されている、こじんまりとした会館です。

浜は、ちょうど引き潮でした。三々五々到着したメンバーは、潮干狩りへと向かいます。悦子さんの指導で浜遊びをした人びとが、やがて“収穫”を手に戻ってきました。何と言っても、悦子さんのぶら下げているバケツの“ウニ”が圧巻です。夕食が楽しみになりました。

近くの山へ入ります。いつもながら悦子さんの“畑”にお世話になり、それぞれが山菜の詰まった袋を抱えて帰還しました。さっそく仕分け・始末・調理……台所を出たり入ったりしながら夕食の準備です。一山の“ウニ”は、山本父子が丁寧に身を取り分けて豪華な“生ウニ”となりました。

山菜とウニを飽食の夕食会……でした。侑君、ありがとう。

2日目

朝食後、浦河へ。天気予報通り、雨っぽい空模様です。

心配したほど山菜の伸びは進んでいませんでしたが、天気のせいで、花々が輝いて……という美しさはありません。それでも、いつもよりは伸びているシドキやアブラコゴミ、キトピロ(ギョウジャニンニク)の大収穫には心躍るものがありました。

カムイ橋へ移動しての昼食。小雨が降り出します。橋の下に広げた食卓(?)は、なかなか快適でした。今回仕事が立て込んで参加できなかったため、“キッチン山下”はありませんでしたが、いつもながらの食欲でバーベキューに臨みました。

午後は、山奥を散策……。強くなってきた雨の中を宿舎に戻りました。

静内温泉のあと、美味いビールと料理。なごやかに夜が更けていく……はずだったのですが、おそくなってから少し様子が変わってしまいました。どうも「世界の中心は自分」という幻想を拭いきれない人がひとり、訳のわからない我儘を執拗に押し通そうとしたのです。説得の甲斐なく、全員が“ぷっつん”状態に陥ったため、やむなくお引き取り願いました。「ヤイユーカラ=自ら行動する」というのは、「他を省みず我を押し通す」ということではありません。お酒のせいとは思われず、10年間のキャンプ歴で初めての残念な出来事でした。

3日目

雨は上がったものの、濡れた山に入るのも億劫で、外歩きには到りません。後片付けや掃除を済ませて、少し早めの解散になりました。いつもながら、悦子さんに感謝です。大人9人、子ども2人のこじんまりとしたキャンプでした。

日高 春のキャンプに参加して……

竹内 民子(札幌)

はじめて加えていただいた静内の春のキャンプは、私にとりなれないことが多く、まわりの方々にご心配やご面倒をかけてばかりでしたが、興味一杯の楽しい三日間でした。

初日の山菜とりでは、皆さんの後に追いつくのがやっと、野草の色や形が見わけられず見のがしてばかり。ただ蕗のみが迷わずに採れたもの。海辺ではすべる足許に気をとられて、袋の中にはわずかな海草があるだけ。散々な結果でした。夕食時、山とあった幾種もの山菜が手際よく下ごしらえ調理されて、次々と食卓に並ぶさまを見て、毎年、折々の季節到来を待ちわびて勇んで野山に向う方々の気持ちが少しわかる様になりました。各々の風味を活かして味つけされた品々に箸をはこびつつ、山菜の名、姿かたち、料理の仕方など、はたしていくつおぼえていられるかしらと思ったことでした。楽しそうに交される山菜談義が、味わいを一層濃くしていました。

二日目は雨降り、湿ってほのぐらい沢のほとりでは、あたり一面に、やちぶきの若みどりと黄、可憐な二輪草の白い花が、あざやかな色合いを見せていました。

雨をよけて橋の下でとったバーベキューの昼食は、ひんやりとした空気の中で熱々の鹿肉やお野菜がよりおいしく感じられました。日高の自然は晴れてよし、降ってまた、墨絵の様な清々しさが快く、山紫水明の地でした。

計良先生のお車にのせて頂き、往き帰り車窓に映るのどかな牧場風景や、さながら秋のもみじの様に変化にとんだ新芽の美しさを堪能しました。

山菜の収穫がほとんどなかった私に、先生が沢山おすそわけをもたせて下さいましたので、帰宅後、家族と共に新鮮な山の幸を味わうことが出来、お心づくしを本当に嬉しく思いました。

名所旧跡をたずね、名物料理を楽しむ観光旅行とは全く異質の、人間も馬や獣と同じ様に大自然の営みと恵みに養われ、生かされていることを実感した、心にのこる旅となりました。

ありがとうございました。

山本一家(札幌)

今年もたいへんお世話になりました。おなかも心も、日高の春でいっぱいになりました。ありがとうございました。

充 …… 一年分のアブラコゴミ食べました。

和 ……(静内の)海の砂が黒色で重たい。<日本どこででも砂遊び評論家>

晶代…… 我家はキャンプの荷物、多過ぎ!鍛錬された体、心、知識の乏しい者ほど、よけいな物をごちゃごちゃ持ち歩くのだなぁと思いました。物の下敷きになって押し潰されないよう、体・心・頭を鍛える経験をたくさん積もう。(荷物を積むのではなく)