学者・研究者に独占されてきたアイヌの研究をアイヌ自身の手に取り戻す」 ことを趣旨に1973年創設された『ヤイユーカラ・アイヌ民族学会』(自ら行動する・アイヌ民族学会)は、 野外活動や研究活動、海外先住民との交流活動などを展開し、大きな成果を残してきましたが、1980年代以降活動が停滞してきました。 専従事務局を中心とした日常活動の体制を作れなかったのが主な原因でした。 その創立精神を受け継ぎ、発展させたい。北海道の自然の中で生み出されて伝承されてきたアイヌ民族の文化を、永い間閉じ込められてきた博物館や、 押し込められてきた昔ながらの概念から解き放ち、現代の自然の暮らしのなかに取り戻し、生き生きと息づかせたい。 こんな思いを温めていたアイヌと和人が、 1992年1月に『ヤイユーカラの森』を発足させました。 アイヌの民族文化を学び、楽しみ、暮らしの中に取り入れるさまざまな事業をおこない、仲間を集め、輪を広げ、活動の拠点となる『森』を作りあげよう。 その『森』でもっとも大切なことは、大人も子供もみんなが自分で考え、行動すること。ヤイユーカラ精神です。
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