寄り回り波
冬の風のないおだやかな日に突然、
富山湾沿岸に高い波がおそってくることがあります。
これが寄り回り波です。
西高東低の強い冬型の気圧配置の時、
北海道の西では強風によって
大きなうねりが発生します。
1日〜2日かかって富山湾にやってきた波は、
深い湾をエネルギーを保ったまま岸に近づきます。
浅瀬にたっした波は、
急に押し上げられるように高くなって沿岸をおそいます。
波が到達する頃には、すでに冬型はゆるみ、
風のないおだやかな天気になっています。
寄り回り波がよく来襲する滑川の高月海岸と、石川県千里浜海岸で、
海岸から20キロメーロル先までの深さを比較してみました。
日本海洋データセンターのデータをGMTで処理
10キロメートル先では千里浜では深さが約50mですが、
高月では深さが700mもあります。
富山湾では海が沿岸から急に深くなっているのです。
滑川市の高月海岸には近くの家屋より高い堤防が、
堤防に上がってみると、
さらに三列の離岸堤が築かれているのがわかります。
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高い堤防 | 三列の離岸堤 |