独断的いやしの名演CDのご紹介

 ギターやマンドリンの音色、その響きは疲れた心や身体を やさしく包んでくれます。楽器そのものが癒し系なんですね。 私が 特に好きなのは重厚なひびきで 心にしみてくるクラッシックギターのジャンルです。
 ここでは、私の独断ですが、数あるCDの中から特に、身がとろける様な美しいメロディと音色で魅了してくれる名演のCDをご紹介します。

CD名、ジャケット 代 表 曲 お 勧 め 曲
ピノ・エテルナ 松永一文、エリカ・シュトローブル
黒いオルフェ、カヴァティーナ
火祭りの踊り(ファリャ)
スペイン舞曲第一番(ファリャ)
月の光(ドビュシー)
スペイン舞曲第ニ番、第六番
(グラナドス)
悲しきタンゴ(ハーバル)
タランティラ(プティ)
 トップは、演奏会の感動がまだまだ身に残るこのお二人のCDです。ギターは独奏でも非常に多彩な表現が可能ですが、二重奏は、独奏では成し得ない音の組み合わせや音色の対比を実現できるなど、格段に表現の幅を広げてくれます。
 お二人の技巧と音楽性は卓越していて、さしずめ現代のプレスティとラゴヤというところでしょうか。ファリャやグラナドスの周知の名曲を緩急自在に、また、メロディを浮き立たせて、聴衆を魅了してくれました。もちろん、CDからは生演奏ほどの微細な表現力や息遣い、雰囲気は伝わってきませんが、名盤に違いありません。
Cinema Dreams 福田進一、6人の演奏家たち
イル・ボスティーノ(L.B.バカロフ)
ひまわり(ヘンリーマンシーニ)
想いのとどく日(カルロス・ガルデル)
ラスト・エンペラー(坂本龍一)
雨に歌えば、ブラジル
シンドラーのリスト(J.W)
忘却(A.ピアソラ)
エターナリー(チャップリン)
 ご存知、大御所の福田さんですが、初めての映画音楽集です。しかも、想像を超えた6人の個性ある共演アーティストとの様々な楽器との演奏です。ギターとの二重奏だけでなく、古箏、バンドネオン、ハーモニカ、サクソフォン、ヴァイオリンとの二重奏ですので、違った趣をかもし出しています。
 特に、姜小青さんの古箏との「ラストエンペラー」や加藤知子さんのヴァイオリンとの「シンドラーのリスト」は、胸に深く沁み込んできます。6人の演奏家も素晴らしいと感じますが、つくづく、福田さんの表現力の奥深さに感服です。
コンフィデンシャス 中野 薫マンドリン、 柴田杏里ギター
コンフィデンシャス (E.ナザレ)
スペイン風奇想曲 (C.ムニエル)
火祭りの踊り (M.ファリャ)
スペイン舞曲〜はかなき人生より ( 〃 )
ワルシャワの想い出 (S.ラニエリ)
ブエノスアイレスの四季 (A.ピアソラ)
踊りと唄(R.カラーチェ)
ナポリの想い出 (S.レオナルディ)
ショーロとバトゥキ (L.アルメイダ)
幻想的円舞曲 (E.マルチェッリ)    
 ギターとの二重奏においてもっとも相性が良いのがマンドリンです。静岡を中心に幅広く活動されているプロマンドリニスト、中野さんと「デュオ・サンクス」のお相手、柴田杏里さんとによる「感動と癒し」の名演奏です。
 収められている曲は、「踊りと唄」、「幻想的円舞曲」のように本来のマンドリン曲から、ファリャのスペインのオペラ、バレエ音楽、そして、ピアソラの「四季」まで幅広いジャンルを扱うとともに、ナポリ、ブラジル、アルゼンチンと地方色と民族色が色濃く表現されていて、お二人の音楽性と活動の広さに感動せずにはいられません。
 「いずれの曲も自然で無理がなく、居心地の良さや品格を感じるのは、彼女は若々しく純粋な心の持ち主であるから」とは、CD論評の久保田孝さんの言葉ですが、私もお会いしてみて、中野さんの明るく、のびやかな人柄に"さわやか"な印象を持った 次第です。
カレイドスコープ 中野 薫マンドリン、 柴田杏里ギター
ジュトゥヴ (E.サティ)
ポロネーズ (R.カラーチェ)
涙のパバーヌ (J.ダウランド)
だから君が好き (E.サウト)
グリーンスリーブス (イギリス民謡)
演奏会用円舞曲 (C.ムニエル)
タンゴ組曲 (A.ピアソラ)
ウェストサイドストーリー (L.バーンスタイン)
   
 引き続いて、2004年にリリースした「デュオ・サンクス」の柴田杏里さんとによる「感動と癒し」の名演奏第二弾です。
 CDの濱田滋郎さんのコメントでは、「前回のラテンものから、英米仏から選ばれたレパートリーであることを特色とするが、心映え豊かなマンドリニストの歌いぶりは、真の音楽家であるギタリストのバックアップを得て、こよないひとときを聞き手にもたらす。部屋に花籠を置くように、心の一隅にこの奏楽を懸ける人の多いことを祈る。」と紹介されています。
「デュオ・サンクス」の演奏会でも同様の曲が演奏されましたが、引き込まれる場面が多かったことが印象的でした。
超絶のギターデュオ
Disc 2 枚組
J・ブリーム 、J・ウィリアムス
Disc 1
SUITE for two Guitars (ローズ)
DUO in G,作品34-2 (カルリ)
L'ENCOURAGEMENT,作品34 (ソル)
コルドバ「スペインの歌」より (アルベニス)
「ゴイェスカスより間奏曲」 (グラナドス)
スペイン舞曲第一番 (ファリャ)
ドリー作品56 (フォーレ)  等
Disc 2
セレーデ イ長調 (カルリ)
やしの木陰 スペインの歌より (アルベニス)
協奏風変奏曲イ長調 (ジュリアーニ)
エボカシオン組曲イベリアより (アルベニス)
パルティー・ポロネーズ (テレマン)
月の光、夢、子供の領分第6曲 (ドビュッシー)等
 言うまでもなく、数十年の長きにわたり世界的に活躍している巨匠の二人です。もはや70歳のブリーム、60歳代前半のジョンです。この2枚組は、すでにLP時代からの名盤のCD化ですが、内容としては1971年から78年までの若さみなぎる快演ですから、勢い良く、また情感たっぷりに弾きこなしているのがわかります。
 名曲は、名演奏家の手にかかるとあたかも、その楽器のために作曲されたように感じるものですが、この2枚組に収められたピアノ曲、リュート曲もギターのオリジナル曲の様相を示しています。グラナドス、アルベニスの曲がギターにぴったりの曲であることは誰でもわかることですが、フォーレ作曲の「ドリー」、ドビュッシー作曲の「月の光、夢、子供の領分第6曲」のフランス音楽までもオリジナル曲のように聞こえるのは、二人の力量と音楽性、そして編曲の才にほかならないと思います。
ラ・ティエラ 大谷環&西本悦子ギターDUO
ラ・クンパルシータ (H.ロドリゲス)
愛の挨拶 (エルガー)
カタリ・カタリ (カルディッロ)
夢見る人 (フォスター)
恋心 (エンリコ・マシアス)
ノクターン、ノクターン作品9-2 (ショパン)
ロンディーノ(菅原明朗)
アヴェ・ヴェルム・コルプス (モーツァルト)
我が心のアランフェス (ロドリーゴ)
メヌエット (ビゼー)
ジェラシー (ヤコブ・ガーデ)
愛のフィナーレ (宮川 泰)
パヴァーヌ (フォーレ)
白鳥(サンサーンス)、家路(ドボルザーク)    
 1994年「親しみのある名曲を本格的な演奏で」というコンセプトで生まれたギターDUO。お二人は勿論、ソロ活動をされている実力あるギタリストです。実は、西本悦子さんは、リンク集でもご紹介していますが、私のギター部の先輩である西本一夫さんの奥様です。過去に何度か、ギター部OB会の席上で演奏をしていただきました。明るいお人柄で、回りに人が自然に集まっておりました。
 収められている曲は、誰もが知っている親しみやすい曲ですが、ギターの持つ独特の繊細さと、アンサンブルの持つ楽しさ、余裕などを、ジャンルを超えて、オリジナルな選曲と編曲で提供してくれています。また、音色の違いやメロディが色彩が豊かに表現されていて、お二人の個性が十分伝わってくる癒しの名盤です。
 ちなみに、タイトルのラティエラはスペイン語で「大地」「地球」の意です。録音のレベルも良く、お奨めです。
Music for Mandolin and Guitar 恩地早苗マンドリン、 福田進一ギター
舞踏への夢 ( アルトホッフ )
セレナータ ( パガニーニ )
ナポリ ( メツァカーポ )
ソナタ・ハ長調  ( ヴィヴァルディ )
幻想的なワルツ ( マルチェリ )
グリーンスリーヴス ( イギリス民謡 )
ソナタ・ホ短調 ( コレッリ )
アナトリアのカプリチョ ( アイディンタン )
スペイン風綺想曲 ( ムニエル )
スーヴェニール ( ドルドラ )
霧の露 ( アイルランド民謡 )
   
 どんな楽器とでも相性の問題など感じさせない福田さんですが、本来の相性の良いマンドリンとの"さりげなさ"とその"技術の凄さ"を感じさせてくれる演奏です。今回のお相手は、宝塚市を中心に全国的に活躍されている恩地早苗さんです。ご存知で無い方はホームページをご覧ください。
 収められている曲は、メジャーではなく、誰もが聞きたいアマチュアリズムの延長線上にあるサロン的な作品です。いつも誰かに愛されてきた作品を、超一流の表現力で演奏をしてくれるのはありがたいですね。どの演奏も聴く者の周りを心地よく包んでくれますが、それは技術力・表現力に裏付けられているからで、あっさり弾いているわけではありません。私もマンドリンの友人と「ナポリ」を演奏して比較してみましたが、ギターのマンドリンを前面にたてた、抑えながらも猛スピードで弾く演奏には脱帽です。

次のCDも二重奏を予定しています。さあ、次のCDは何が来るかお楽しみです。

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