作品集2
NO.49「焼印」の紹介
以前から作りたかった(欲しかった)、焼印を作った見ました。
完成した作品に、画家の人なら隅に自分のサインを入れますが
木工をする人にはやっぱり焼印で自分の作品に名前を入れたい
ものです。
しかし、作ってもらうには高価だし、オリジナルの気に入った物にしたいし
自分で何とかならないかと思案したあげく、0.2mmの帯状の真鍮の板を曲げて
下の写真の様に続き文字なる様に作りました、実際にコンロで焼いて木に当てて
焼いてみると、一応何とかそれらしく出来上がりました、でも板が薄いせいか
すぐに冷めてしまい、連続では到底無理だし、全体を均等に加熱しないと
文字が欠けたりと欠点があります。
やっぱり、塊の金属では無いとダメの様です、しかし手に入れる事が
ちょっと無理とあきらめていたら、今日思いがけなく桜井さんから真鍮の
直径3cm程の円柱をいただきました。
早速家に帰って、ダイヤモンドのビットをルーターにはめて削り始めました
思ったより硬くて削れないかと思いましたが何とか削れました。
彫りたい文字を紙に書いて裏返しし、上からなぞって反転した文字を書きます
それを見ながら、真鍮にマジックで書いてそれが印鑑と同じ様に回りを削って
行くだけで簡単なのですが、木と違って硬いので直ぐには彫れません。(^_^;)
出来上がったのが下の写真です。
反転しているので良くわからないと思います、実際に加熱して焼いてみます。
持つ所が無いのでペンチではさんだ状態でやってみました。
何とか上手く行きました、しかし、いちいちペンチで持つのも面倒だし間違って
落としたりしたら大変です、火傷で済めばいいですが。
そこで、持つ所を付けてみました、同じく真鍮の板を折り曲げてロ状にし
両側に穴を開けて片方は木の柄を付け、片方は削った真鍮の裏側に
穴を開けて、ねじで固定します。
これで、取り扱いが楽になりました。
さて、焼いてみます。(文字=CRAFTHOUSE)
かまぼこ板に焼いた所です、左はかまぼこ屋さんの焼印で
右の丸が今回作った物です、良く焼くと文字以外の部分も黒く
なってしまいます、また浅かったり、板の表面が平らでは無いと
文字が欠けたりとします。
文字で無い部分までちょっと焦げ気味になっているのでもう少し深く
彫った方が文字がはっきりするようです。
これは、経験を積んで練習しないと上手い焼加減が出来ないようです。
ともあれ、意外と簡単に出来ました、皆さんも興味がある方はやって見て下さい
尚、火傷には十分注意が必要です、使用後も水で冷却しないと火傷や、火事の
原因になりますので気をつけてください。m(__)m
「焼印2」(電気式に改良!)
前回作った焼印を電気式に改造しました、ガスコンロでいちいち焼くのも面倒なので
それと火から離すと冷めてゆき、連続しての焼印が出来ないと言う事で。
改造は簡単な発想ではんだごての先に焼印を取り付ければ良いんですが、接着材で
取り付けるわけにも行かず、溶接なんて設備も無いし、ねじ止めするしかありません。
真鍮と銅を固定するには互いに穴を開けてねじを切ってボルトとナットを作る方法です。
はんだごての先端を平らにしダイスでねじを切り、真鍮の焼印の裏側にタップでねじを
切れば、後は回して固定するだけですが、思わぬトラブルが、、。
ボルト側の方は何とか出来ましたが、ナット側が穴を貫通しないとねじが切れない事に
気付き、これでは焼印側の文字が欠けたり、中央のイラストが消えたりして貫通出来ない
ので、焼印の横側から穴を開けてはんだごての芯を貫通して固定する方法に変えました
4mmの穴をドリルで開け5mm、0.8ピッチのタップでねじを切り、5mmボルトで固定する。
下の写真が出来上がった物ですが、ボール盤が無いのでフリーハンドによる穴あけで
センターがずれて斜めになり、結局写真の様に直角に取り付けることが出来ませんでした。
失敗が功を奏したのか斜めになった分、焼印がやり易くなりました。(^_^;)
はんだごては使わなくなっていた物で100wタイプの物を使用しました。
電気式に変えたので焼加減も変わりました、ある程度余熱が必要で5分ほどすれば焼くことが出来ます
真鍮は割りと比熱が高い方で中々冷めずいつまでも熱いので注意が必要です。
次はもっと文字を明瞭に彫ることが出来ればいいんですが。