栄養学の定義

●安全性
摂取基準の策定は、栄養摂取の必要量を科学的根拠に基づいて明示し、また栄養所要量算出の理論的過程も提示することである。この場合の栄養素の摂取は、口から食べ物あるいは食事として摂取する場合である。
栄養成分摂取の安全性については、現在のところ、栄養成分単独で投与した場合と、食べ物、食事として摂取した場合の生体対応について、混同、混乱がないとはいえない。
3大栄養成分(macro-nutrients)の構成成分である糖類、アミノ酸、脂肪酸などをそれぞれ単独に投与した場合には、比較的少量でも嘔吐、下痢などの消化管症状をみることがある。しかし、これらの重合したもの、3大栄養成分、その中間体、あるいは他のこれらと配合したり、加工・調理したものは、消化管などに対する影響は単独投与の場合とは異なり、かなりの量を摂取することができる。これと同じような現象は、ある種のビタミンや無機質(ミネラル)の場合にも観察される。このことは、人間栄養学の常識でもある。それゆえ、栄養素の安全性評価について、薬物に重点を置いた考え方、あるいは中毒学的な観点からのみ検討することは慎まなければならない。
                         「第六次改定 日本人の栄養所要量ー食事摂取基準ー」解説(抜粋)

上記の栄養所要量の算定基準にもあるように、薬物やサプリメントに明示されている分量と実際の食品からの栄養についての体内摂取の状態、経緯、働きについては非常に誤差があります。
また、食品に含まれる栄養素は、産地、気温の変化、発育状態などさまざまな要因により「食品成分表」に明記されている分量とは幅があることが容易に予測できることと思います。
同時に同じ栄養成分でも体内で変化するもの、調理によって形を変えるもの、水溶性のもの、脂溶性のものなどさまざまな性格があります。
食物について画一的な見方をするのではなく、病気を持つ身体に優しいような調理工夫が必要です。
近年健康ブームの中、健康を食からコントロールする風潮になっていますが、薬剤やサプリメントにはこのような幅がありませんので使用については注意が必要となります。
「医食同源」とはやみくもに健康食に向かうのではなく、いかに自分に合った食を見つけるかということです。
健康ブーム、美容ブームに乗ってたくさんのサプリメントが流通しておりますが、それぞれの目的によって成分が混合されており、「間質性膀胱炎」の方には良くないものも含まれてしまっている可能性があります。
上記の説明のように食品からの成分摂取は穏やかなのですが、サプリメントはダイレクトですのでくれぐれも本当に必要とあれば単品で、また、服用に関しては慎重にお考えください。
手軽なドリンク剤もNGであるクエン酸、アスコルビン酸、ビタミンC、ビタミンB12などが含まれている場合が多くあります。
知らずに安易に服用することは危険です。

間質性膀胱炎の食事
   IC diet
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