陰陽五行説

古代中国の思想で、日本の陰陽術の元になったもの。

陰陽五行説とは、陰陽説と五行説とが合わさったもので、元は別のものだったようだがいつの間にか、別々に論じられないほど混り合ってしまったので、現在では両方セットで考えられている。

陰陽説

陰陽説とは世界の全てを陰陽の二つに分けるという考え。
つまり、表と裏・天と地・上と下・男と女・静と動・善と悪というように、必ず対となるものがあり、陰と陽という対立した形で世界ができあがっていると考える原理である。
といっても、物事を真っ二つに分けるという極端なことではなく、両者の割合の問題になります。
例えば、白が徐々に灰色になり、黒くなりまた白に戻るのをイメージすると判り易いかもしれません。
これを「陰陽消長」といいます。つまり、陰と陽が互いに消えたり長じたりすることです。

人間の精神は天の気つまり陽で、肉体は地の気、つまり陰だということになり生はその精神と肉体との結合、死は両者の分離であると説く。

伝説では、中国最古の王とされる伏羲が創ったといわれている。

陰はマイナス方向の気であり、受動的・静的・内向的な事象や行動など。
陽はプラス方向の気であり、能動的・攻撃的・動的・外交的なる事象や行動など。
また陰中陽あるいは陽中陰というものがあり、陽の中に陰、陰の中に陽があるという考え。
例えると悪人にも少なからず良心があり、善人にも魔が差す事がある。
あるいは、男にも女性的な面があり、女にも男性的な面があるという考えです。

陰陽説を図形で表したものがあります。

現在は、普通に服やアクセサリーのデザインに使われてますね。
陰陽模様とも言われますが、一般には太極図たいきょくず又は大極図と言います。向こうの読みではタイチーって感じになります。
他にも太陰大極図、河図かと等とも言われ、家紋を指す場合には、陰陽勾玉巴いんようまがたまともえ又は陰陽変わり巴等と表現されます。
また、河図はこれとは異なる図形のことだが、共通項もありしばしば混同されるため、そう呼ばれることがある。

初出は諸説あり、周公(もしくは姫旦)が宇宙の実現を思い描いたのが始まりという説。
混沌の中から天地創造神である盤古が生まれ、その時に天地が別れたという神話を表した図という説。盤古は太極図を手にして描かれることもある。ある伝説では、黄帝の時代に黄河から一匹の黄龍が現れ黄帝に河図を与えたと伝えられる説など。

黒い部分が陰、白が陽を表しています。また、黒の中に白、白の中に黒がありますが、これは前述した陰中陽あるいは陽中陰を表します。

自分のシナリオだと、主人公が陰陽師なんで魔法陣にこれが入ってますね。ルーンやカバラも混じるんでとんでもないものになってますが・・・

また、完全なる陰、変化の余地が無いものを「少陰」、完全なる陽を「少陽」と言い、これに対し変化の可能性があるものを「老陰」、「老陽」と言います。
また五行では、「少陰」「少陽」は、完全な陰陽ではなく、その内に逆の性質のものを含むという意味になり、「太陰」「太陽」が完全なる陰陽になります。

陰陽関係の代表的なものやちょっと変わったものを表にしてみました。
といっても、この世にあるもの全てに当てはめられるってやつですから、ほんの一部ですが。

ここからゴー!

五行説

五行説とはいうのは、夏国の始祖とされる禹が創ったといわれ、水から這い上がってきた亀の甲羅に書かれた文様から五という数を悟り、国を治めるのに五つの基本原理を思いついたというものである。

禹が定めた五行というのは、「水は潤下し、火は炎上し、木は曲直、金は従革し、土は稼穡す」というもので「木火土金水」と五つの「味」、五行五味の調和を政治の基礎と考えたという。

そしてこの考え方が、後に斉国の鄒衍すうえんによって、五つの惑星と結びつけられ、万物に当てはめて、観念的な五行説が完成したという。

鄒衍の説は、「天地のはじめ、混沌としたなかで、明るく軽い気が陽の気をつくり、火となる。暗く重い気は陰の気をつくり、水となる。天上では火は太陽となり、水は月となり、これが組み合わされて、五つの惑星となる。地上では火と水から五原素ができる」としている。

すなわち、木火土金水という五つの元素、気、状態から万物が成り立ち、それが干渉しあい、あらゆる現象が出てくると考えたものである。

そして陰陽という二つの対立と五行とを組み合わせて、万物に当てたのが『陰陽五行説』ということになる。

五行にも相性があり、相生・相剋というのがありますが、これはまた別項にて説明するとしましょう。

五行配当

五行説では、天地万物の姿をとって五行が現われると考えた。
そうして、様々なものに当てはめたのが五行配当である。

それらをまとめたのがこちら
五行配当表

各項目を見てみると分かりますが、各々の項目が関連しています。
例えば五神は、東の守護が青龍、西が白虎となっています。色も対応してますね。
また医術でも、例えば肝臓には酸っぱいものが良いとされます。さらに陰陽説が入り、取り過ぎる(陰陽のバランスが崩れる)と悪影響が出るとします。かなり、理に適った考えですな。

陰陽五行説

前述したとおり、陰陽説を後世の人が五行説と融合させたものです。

すべては混沌から生まれ、陰陽に別れ陰気が地に、陽気が天になり、木火土金水の五元素が生まれたという考え。
万物は気から成り、気が様々に作用し動くことにより複雑な世界全てが成り立つというもので、その仕組みを理論化したものが陰陽五行説という考え方です。
まあ、陰陽説と五行説を説明しちゃうと、あんまり説明することはないですが・・・両方合わせたものですからね。

中国・日本の魔術の根幹を成す思想で、極論すると文化・風習の根幹を成しているといっても過言ではない程に浸透してます。
ちょっと、Hな話になりますが女性器を陰唇、男性器を陽根と呼ぶのもここからきてます。神から下に至るまで浸透してるわけですな。

自分のシナリオでは、森羅万象の理を紐解き操る魔術ってなってます。真なる魔術「魔法」にもっとも近いって凄い設定です。