左=国鉄伊丹駅前の高台(本丸跡)にあった荒村寺。右=その寺の境内に建つ、
伊丹生まれの俳人・上島鬼貫(うえしま・おにつら、1661〜1738)の句碑。「古城
(ふるじろ)や茨くろなる蟋蟀(きりぎりす)」と彫り刻まれている。
昭和51年(1976)7月、本丸跡の西北隅で、400年前の石垣が発見された。その石垣は
自然石の野面(のづら)積みで、戦国時代最古といわれる。石組みの中に、宝篋印塔(ほうきょう
いんとう)や五輪塔の基礎、一石五輪塔などが無造作に突っ込まれている。
400年の眠りから覚めた石垣の遺構。土のにおいも生々しく、感動的であった。
石垣は土塁の内法(うちのり)部分に埋もれていたのだが、前面に屋根瓦の破片が
散乱していたことから、土塁の上には隅櫓(すみやぐら)があったらしいという。
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