魚菜王国いわて

特別職の兼職問題

一般に、地方公共団体の特別職は、かなりの兼職を持っている。
自営業のような公的性格のない職業との兼職なら、別に問題はないのだが、公的性格を持つ職業との兼職は非常に問題となる。
そもそも一人の人間が、2つも3つも5つも職業をこなすことができるのだろうか?
無理だ。
2つの職を掛け持つ場合、2人の人間がまじめに兼職の対象となっている職業をこなしたら、どうやっても2人にかなうわけがない。
兼職の結果、片方の職をないがしろにするか、あるいは、双方ともイイカゲンになってしまう。
一方、兼職するということは、報酬も2つ3つ合算される。
「あなたはその報酬に見合う仕事をしていますか?」
この問いに「yes」と答えることのできる市議会議員、県議会議員はどれだけいるだろうか?
モノがどうやって生産され、賃金がどうやって支給されるか、ということに敏感な人間は、まず「yes」とは答えないだろう。
「yes」と答える人間は非常に鈍感で、金の亡者だ。

二つの仕事を一人でするのは絶対に無理がある。
特に公の仕事となると、公金が報酬となるから、いいかげんな仕事は許されない。
それなら、1歩譲って、誰かに任せるべきだ。
特別職に限らず、一般社会の職業においても同様に考えてもいいだろう。
これによって、少しは雇用も生じる。
職責の重い順に役職が繰り上げられ、末端の職員を採用できるからだ。
特別職の兼職がなくなれば、あからさまな利益誘導も少なくなるだろう。

先日行われた宮古市議会議員の選挙においても、4年間の報酬欲しさの立候補が垣間見られた。
立候補者数が定員とほぼ同数か、定員割れか、という観測が選挙前に流れ、それが前議員または各候補の立候補の可否につながった。
一度立候補しないと宣言した議員が、この情勢を見て立候補に転じた例もあるほどだ。
もし、多数の候補者が立候補したなら、この人は立候補しなかっただろう。
それほど、彼らは、兼職をしてまで公金がほしいのだ。

あ〜あ、バカくさい。
なんでこんなこと、私が指摘しなきゃならないの?
議員さん連中、よく考えて、少し謙虚になったら?
××さんに、××さん。それに××さん。
××だらけで、このページが埋まる!?
2002年3月6日)



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