魚菜王国いわて

宮古市の体験型観光を考える

私は、従来のハコモノ建設で観光客を呼ぶという手法には反対です。
これを各地いっせいにやれば、効果が薄れるのは明らかであり、ブームにのったリゾート施設の建設は、悲惨な結果になっています。
情報化社会でアイデアというのはすぐ模倣されますので、やはり、地場産業に直結したものが、永く続くと思います。
したがって、従来の鮭つかみ取りや新規の鮭一本釣りの体験型の観光が良いように思われます。
そこで、1年を通して体験型観光が実践できないか、ということを考えてみたいと思います。

1月 鮭つかみどり、カキムキ
2月 ワカメ収穫
3月 コンブすき、ワカメ収穫
4月 コンブすき
5月 潮干狩り
6月 模擬ウニ口開け
7月 模擬イカ釣り、模擬ウニ口開け
8月 模擬イカ釣り
9月 模擬イカ釣り、カキムキ
10月 さけ一本釣り、模擬アワビ口開け、カキムキ
11月 さけ一本釣り、模擬アワビ口開け、カキムキ
12月 さけ一本釣り、模擬アワビ口開け、カキムキ

これに、その場で、捕獲物の造り方を講習・実践し、それを食べてもらう、という企画もつければ、さらに良いと思います。
NHKの連ドラ「ほんまもん」の感じで。
また、魚の裁き方競争とか、コンテストとか、考えられるものはたくさんあると思います。

私の目に入る漁業だけ考えても、これぐらい出てきます。
ほかの魚種も考えれば、もっと出てくると思いますし、宮古市には野菜農家もあります。
魚菜市場には、たくさんのおばあちゃんたちが野菜の小売にきています。
これを活用してもいいでしょう。

私が小さい頃は、秋に大根掘りに行ったこともありまして、それもおもしろいものでした。
大根本体が曲がっているために、土の中で壊れるんですね。
それを農家の人は上手に掘ります。
私の前の世代の方々は、秋の収穫の際にはよく手伝いに行った、と推測されます。
中学時代の生徒手帳には、農繁期、漁繁期休日というのが、書かれていましたから。
まあ、大根堀りは極端な例ですが。

農家の体験企画については、全国でよく行われていますが、これを海の幸と組み合わせるのも手です。
そして、山をみれば、山菜あり、きのこあり、果物ありで、せっかくの岩手の自然を生かさないのは、もったいない。
これも地元産業の方の利もよく考えて、手法を考えなければなりません。

体験型観光はただ見るだけの観光に比べると、滞在する確率も高くなると思います。
(2002年4月2日)



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