魚菜王国いわて

岩手県港湾行政に関する私見

宮古市、あるいは、岩手県の港湾行政の方向性が、非常に不透明な感じを見受けます。
先日1月16日付の岩手日報で、宮古港利用促進協議会(会長・熊坂義裕宮古市長)が、同港利用促進アクションプラン策定委員会の初会合を開いた、と報道していました。
委員の中には、私と同じような意見の持ち主もいるようですね。
「四重要港湾の均衡ある発展は不可能だ。県は一港湾に集中投資する政策転換が必要ではないか」と発言なさった方がいたようです。

宮古港は北東を向いている宮古湾の中に位置し、沖合いからのうねりがどうしても入ってきます。
入港船からの苦情はここにあり、着岸岸壁で船が動いてしまうのを何とかならないのかと、港湾関係者に言っているのでしょう。
それを受けて、港湾関係者は、藤原埠頭をもっと沖出ししたいわけで、これが海洋建設業界の思惑を一致し、宮古漁協に対し、過去、埋め立て伺いがありました。
これ以上、海を埋めないで、港湾利用促進を行うのならば、私は文句などなく、勝手にしなさい、なのですが、どうもそれでは収まりそうにない。
もし、埋めるような決議がなされたなら、もう完全に熊坂市長を追い落とすつもりです(笑。まあ、埋めるようなことはないでしょうが)。
せっかく釜石に内陸からの高速道路が来る予定ですから、そっちのほうに重点的に港湾整備をすべきだと思うんです。

このように、釜石など、一つの港湾に絞って県の流通構造を策定することは、闇雲な道路建設もなくなり、これによって、税の無駄遣いもかなり改善されます。
既存の各港湾は、地場産業が利用すればいいのであって、無理に流通港としておのおのを構築することは無駄でしかありません。

次の日の報道では、今度は宮古市にIT関連企業が立地することになった、と書いてます。
これならば大歓迎であり、その製品流通は、宮古港を用いるなり何なりすればいいのです。
北東北はどこをとっても、地価は都会と比べれば安いし、賃金も安い。
従来の経済手法で、東アジアの他の国々が発展していくのなら、それらの国でも賃金は上昇していくでしょう。
したがって、対外賃金差は縮小していきます。
東京から見れば、いつか、北東北は、魅力的な「貿易相手」になるかもしれません。

この二つの報道から考え付くことは、既存の港湾は有効利用だけを考え、港湾整備は釜石港の一つに絞る。、
そして、世界に誇る日本のハイテク技術の工場を、北東北、岩手にたくさん誘致することに腐心し、その流通を釜石港を中心にすることが最重要だ、ということです。

今日、タラソテラピーに行ってきまして、偶然そこの研修室か何かで、岩手県議会の港湾学習会みたいなのをやってました。
どんな話が行われたのか、非常に興味があります。
間違っても、また海を埋めようと相談しているようなことはありませんよね。
(2004年1月19日)



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