魚菜王国いわて

祝日法

祝日法は、字のとおり、国民の祝日を定めた法律です。
このうち「成人の日」と「体育の日」は平成10年の「法律141」で、1月と10月の各第二月曜日と変更されました。
つまり、法律141は、連休を増やす法律です。
サラリーマンその他の労働者には歓迎(?)されるものだろうと思いますが、生鮮食品を生産する業者にとっては、歓迎されるものではありません。

休日の次の日は、市場価格は高く、鮮魚の場合、月曜日の単価が他の平日の2倍になることはよくあることです。
あるいは、悪天候による休みの次の日は、高騰します。
逆に凪が続くと、平日の魚価はどんどん下がり、漁が続けば暴落します。
連休すればどうなるか?
実は連休をしても、それほど単価は上がりません。
上げるにも限界があるようで、連休したからといって3倍することはまずありません。
3連休しても3倍もしません。
ゆえ、従来の飛び石連休のほうが、鮮魚市場にとっては良いのです。

平均的な日本人は、休日に一斉に休んで、行楽に行くとか、ショッピングをするとかします。
連休になると、観光地は客でごったがえしになり、行っても人ばかり見てきた、という話もよく聞きます。
この休日のとり方を考え直して、会社側が各自のある程度自由な裁量を認め、休みを日曜日に限定せず、交代に休むようにすれば、行楽地の混雑などはある程度減少します。
渋滞の解消にもなるでしょう。
年中無休の飲食店などは、従業員をそのように休ませていますし、需要の急激に増えた産業が、連休返上で仕事をし、後で休む、いうのもよく聞く話です。
労働基準監督が厳しくなった現在、無理に国の定めた休日に休まなければならないというのは、無用な考えではないでしょうか。
これらを考えると、公務員とか市場関連産業と関わりのない職種のために、祝日法はあるのかもしれません。
たとえ、正月中でも末端の産業は動いていますから。
また、休日の客を受け入れる側も、どっと客が来るよりも、休みが分散されて安定して来客があり、収入も安定するほうが良いのではないでしょうか。

「祝日法」を検索したら、次のような祝日も出てきました。

「昭和天皇の大喪の礼の行われる日を休日とする法律」
「即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律 」
「皇太子徳仁親王の結婚の儀の行われる日を休日とする法律 」

恥ずかしながら知りませんでした。
たぶん私は休まなかったと思います。
記憶にありません。
(2002年12月17日)



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