魚菜王国いわて

岩手県漁連、水産振興課、漁港漁村課

私は前から、県漁連に対する一つの単純な疑問がありました。
岩手は、県庁所在地が盛岡という内陸にあり、さまざまな機関が盛岡に集中するのは仕方ないことですが、しかし、県漁連という民間の水産組織までもが、盛岡にあるのは、非常に疑問を感じます。
どうして、海のある沿岸ではなく、海のない盛岡にあるのか?

県漁連はご存知の通り、県内各漁協の連合会です。
各漁協が県漁連の大株主ですが、その地位は逆転しており、また、国の1県1漁協構想もあり、ますます県漁連の力は大きくなろうとしています。
漁協は、漁業者の意思が第一なのですが、その統括組織である県漁連が、漁業者の所在地から遠いところにあるというのはいかがなものでしょう(ムネオ風)?
また、県漁連が盛岡にあることから、何を勘違いしているのか、理事の中には、盛岡に行くことがエライことのように思っている人もいるほどです。
全くアホらしい。

情報通信網が発達した現在、伝達事項は、ハイテク通信を使うことで解決しますから、盛岡から遠くても問題ありません。
もっとも重要な会議などは、どうしても構成員である漁業者の声が必要です。
沿岸に県漁連があれば、たくさんの人の声も反映されますし、また、一部の人間だけの密室政治もなくなります。
過去において、この密室政治が公然と行われていたのは周知で、それゆえ、漁民の大団結で、県漁連会長がクビになったのはつい最近のことです。
現在の密室政治に近いものといえば、やはり沖合い底曳網漁業との海区調整問題です。
この問題でも、盛岡を非常に遠く感じます。

ちなみに、同じ東北6県で、県庁所在地が内陸にある県は、他に山形県と福島県です。
山形県漁連は酒田市に本所があり、福島県漁連もいわき市にあります。
こんな馬鹿げた県漁連組織は岩手だけです。

漁業調整問題は、県の許可とも関係があり、許可に対する申し立てもいちいち盛岡まで伺いをたてなければなりません。
水産庁からの通達、県からの通達などに不満があるときや県の水産行政への要望なども、いちいち盛岡まで行ってしなければならないのが現状です。
「各地方振興局があるじゃないか!」と思う人は、振興局に行ったことのない人。
振興局は、単なる出先機関であり、県からの通達のみ受けることが何と多いことか。
県からの通達に不満があって不服を言いに行っても、「上からの通達で何とも・・・」という回答を受けます。
岩手の水産行政のトップは、水産庁からの出向者です(今でもたぶんそうだと思います)。
その人が沿岸のごく身近にいれば、漁業者の生活と肌で感じることができるでしょう。
私自身、そのトップを少し教育してやりたいくらいです。

重複しますが、事務通達は、すべて通信で処理できます。
ですから、現在ある県の水産関係の部署も、農林水産部から分離し、沿岸に移すべきです。
今の組織ですと、水産振興課、漁港漁村課がその対象です。
盛岡には、議会用に何人かと、内水面漁業の課があればいいだけです。
簡単ですよね。
(2003年5月8日)



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