魚菜王国いわて

零細な町工場(こうば)

今日、私にとっては突発的な事件があったので、そのことを書いてみます。

船の油圧装置が、前日から調子が悪く、今日その原因を突き止めました。
油圧装置は、自動車でいえば、パワステの装置に利用されていて、作動油が漏れ出てなければ動く機械です。
表面上はどこからも油が漏れていなかったのですが、エンジンルーム、配管周りを探しているうちに、今日になって、普段全くあけないハッチの中の、しかも、まだ取り付けて1年も経っていない部分から、油漏れを発見しました。
漏油は、海に流れれば、少量でもすぐわかるのですが、見えないところに漏れ出てたまっていたので、気がつきませんでした。
その量は、ドラムカン1本分弱。
もし、今日気がつかなかったら、明日の操業で、油圧ポンプを焼いてしまったかもしれません。
見えないところの事故は、悲惨な事故につながります。

今日は日曜日で、大きな機械工場は休みなんですが、零細な町工場の場合は、電話1本で飛んできます。
もし、すべての事業所が体力増強のために大規模化していたら、このような対応ができるでしょうか?
各漁期初めには、機械の事故が起こりがちです。
この零細な町工場は、そんな時、寝ないくらいの頑張りで、私たちに尽くしてくれます。
非常にありがたい工場です。

明日、水揚げがないとなれば、その分損するわけで、荷受側としても取扱量が減ります。
ごく小さな量ですが、産業の停滞には変わりはありません。
同じようなケースで機械が故障し、そして日曜日にも仕事をしてくれる事業者がいるお陰で、月曜日からの仕事を難なくこなすことができるできる例はたくさんあると思います。
やはり、小規模多様化は必要です。

そこの奥様と世間話をしているうちに、選挙の話になって、次に広報の話になりました。
隣町山田町では、広報に、町議会議員の議会に対する出席簿が載るといいます。
すべて欠席をいう議員がいたらしく、その人は、次の選挙で落選したとのこと。
まあ、聞けばいろいろあるわけで、これも多様性のもたらすものかもしれません。
宮古市の広報も、やってみる価値が大いにあり。
(2002年3月10日)



反グローバル(多様化・小規模化)関連

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