魚菜王国いわて

「ハニーの父」さんの投稿に思う

>利益があるのであれば、民間に任せればいいので小さな市役所を目指すのであれば公が建設す
>る必要はありません。
>赤字になるのであれば、税金で負担をすることになるのでこの場合にも公が建設する必要はあり
>ません。

市が施設を作って運営が赤字になるということは、その赤字分を税金という形で市民が負担しなければならない。
この施設の数が多くなればなるほど、市民の負担がますます増える。
その結果を先読みして、上に挙げた「ハニーの父」さんの2文目の結論となる。
市民の負担増が恒久的に続くようになれば、今度はその施設維持の要・不要の議論が出てくる。
不要になる時、今まで税金で投資した分は何だったのだろう?ということになるだろう。
つまり無駄だったと。
さらに建設時に使われる税金とはどのような金か、という疑問がわいてくる。
将来の若者たちに負の遺産を残すものかもしれないからだ。
その時代時代に必要なものを作っていくのも公の役割だという方もいると思うが、私はそう簡単に考えるのではなく、その施設の目的は本当に適切なものか?を考えるべきだと思う。
すぐ壊れるものではないから、時間的に長期的な展望をみていかなければならず、過去の歴史を省みて、ある程度の将来予測をしなければならない。

タラソテラピー事業は、健康維持を目的とし、健康保険の負荷を減らすことも視野にあるのだろうが、残念ながら自己管理の放棄があるかぎり、市民の健康維持は無理だろう。
また、この建設により、市民感情が増長して、市民の健康管理は市がするものだ、という考えも出てくるようになるかもしれない。
健康を守るのは自分自身であるのが基本だ。
このことを促す制度を作るほうが、私はベターだと思う。
私はタバコに関して提言しているが、暴飲に対するものも同様に、酒類にさらに税金をかけてその分を健康保険に回すとか、ソフト面でも取り組みはたくさんあるはずだ。
だからタラソテラピー建設には反対である。

今回のタラソテラピー施設は、熊坂市長も「目玉」というべきものかもしれない。
健康維持施設の建設は、医者からの転進にみあった政策ということなのかもしれない。
私としては、在任中、何も建設しなかった市長、そして、その分を旧来の常識を覆すソフト面の改革に費やした市長、と評価できるような市長でも良かった気がする。
(2002年3月16日)

補足説明
「ハニー」さんというのは掲示板で投稿してくださった方で、当時、タラソテレピー建設論議と合わせて書いたものです。
民間でできない赤字事業を公が担うことは必然かもしれません。
が、その目的、必要性というものの議論が足りないために、いろいろ不満が出るのでしょう(そこまで選挙民が考えているとは現時点では思えないのですが。)
(2003年12月1日)



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