諸活動に関しての ご注意

道の整備活動について守るべき事

 山道の整備活動について、地権者や管理者の了解無しに山道やその周辺に手を加えると、違法行為として処罰されることもあります。また、身勝手な行為はMTB、山岳サイクリング に対する誤解や反感を招いてしまう恐れもあります。私達もそうならないように、あちこち相談、働きかけなどをし、了解、許可の得られた場所で整備をしています。なかなか事が進まずにまどろっこしい思いもありますが、急がず順を追って各方面へ働きかけをする事がMTB、山岳サイクリングへの理解を深めてもらう事につながるとも考え、欠かせない重要な手順として万全を期すべくやっています。
地権者や管理者から許可を得る事について

 いざ、道の整備をしたいと思っても、そこの地権者や管理者って、どこ、誰というのを探すのが大問題。たとえ探し出しても 了解、許可が得られるかどうかはもっと大問題でしょう。私も万全を期すと言ったものの、たまたま地権者や管理者が見つかり、たまたま交渉相手が度量の大きい人だったか無茶を受け入れる余裕があったかで、たまたま了解、許可が得られところを整備しているというのが正直なところです。単にラッキーなだけかもしれず、然るべきノウハウを語る事はちょっとできません。まあ、走りたいとか、整備をしたいというのはこちらの都合、地権者や管理者には当然あちらの都合があるので、最大限あちらの都合をくみとって、こちらの都合を無理強いせず社会的常識を踏まえて地道に働きかけていくぐらいなのかなあと思います。
 また、お許しが得られた所を中途半端にならないようにしっかりと整備していくことで、それが実績となって関係者との信頼関係が深まり、以前はお許しが出なかったところにもお許しを貰えるといったような事もあります。道の荒廃があちこち気になる事もあるでしょうが、ほんの短い区間をしっかり整備するのも素人仕事ではなかなか難しく、中途半端で投げ出してしまっては返って信頼関係を損なう事にもなりかねません。欲張らず、気負わず、小さい所からこつこつとやっていくのが無難のようです。実際の所、当の私が西上州と西多摩とあちこち手をだし過ぎて収拾がつかなくなっているかなあと反省している次第です。
 一応これまで整備をした所の状況をごく簡単に列挙します。

  場所 現地の状況 主な交渉先許可がどのように得られたか
 西上州道普請
 栂峠旧道 
 林業会社所有地林業会社現地事務所 活動に賛同して頂いた事務所長さんにあきれられつつすんなり許可を貰う。→ → これはよい方に恵まれて幸運だったと言えるでしょう。
 西上州道普請
 十石峠旧道 
複数の地元住民私有地地元村役場 活動に賛同して頂いた役場の担当者が各地権者から許可を取り付けてくれた。→→これもよい方に恵まれたのと上記栂峠の道普請からの付き合いで信頼関係が培われたいうこともあるでしょう。
 西多摩 二ツ塚周辺  私有地 地元町役場 私有地内ではあるが、道の部分に限ってはかつての街道=公の交通路ということで行政の管理下にある、いわゆる「赤道(あかみち)」となっている。よって、地権者ではなく、活動に賛同して頂いた行政担当者の許可で整備をした。→→事前に日の出ミーティングやクリーンライドなどの活動を通じて多少の信頼が得られたのかなあ・・・

その後、直面した問題 国の所管する赤道

 平成16年ごろから、神流町杖植峠の道普請をすべく色々やっております。この峠の中腹から上の方は国有林となっています。国有林というともちろん国の所有する山な訳でして、国の機関である林野庁によって管理、運営されています。林内で作業をするには、杖植峠一帯の山を所轄する関東森林管理局に属する群馬森林管理署の許可が必要になります。現在、管理署、地元神流町の方に相談をしておりますが、道自体は「赤道」にあたるそうで、これを管理する地元神流町の許可が得られれば、管理署からの作業の許可をだしてもらえるような段取りになっています。
 が、最近 この赤道の管理について色々面倒な状況になっているそうで、件の道については町でなく、国(財務省)の所管になっているとか。今度は財務省を相手にしないといけないようなことになったのですが、結局財務省の群馬県出先事務所から速やかに了解を出して頂き、それが群馬森林管理署に伝えられて速やかに道の整備に関する入林許可書を出して頂き、無事に国有林内の道普請が実現する次第となりました。

 今回、奇しくも二つの国の機関(の県出先事務所)と相対することとなりました。どちらも私達のような件に対応するのは初めての事態とのことですが、親切に対応してもらえたことは感謝したいと思います。特に群馬森林管理署については、最初に相談に行ってから色々と二転三転ありながらも、根気よく付き合って頂き申し訳ない程でした。
 国の機関 というと何となく敷居が高い様にも感じますが、国民に開かれた行政というのが求められる時代ですし、真摯に(と言えるかどうか?)対応すればそれなりに道は開けるのかなあと思います。こういった手続きや担当当局との道筋をつけていくのも道普請なんでしょうか?