タイ・インドHappy旅行記<下>


→タイ・インドHappy旅行記<上>へ

←アジアン笑にもどる

go home


〜インドだっ!〜

 バンコクからインドへ。エアインディア機内に一歩足を踏み入れ
ると、プーンと漂うマサラ(香辛料)の香り。うーん、インドだぜっ
ウキウキ(*^_^*)。
「インドに一人で行く」って私が言うと、たいがいの人が「エー、だ
いじょうぶ?」っていうの。確かに「だいじょうぶ」とはいい切れない
よ。だけど、それなりにインド旅行にはコツがあるのね。それさえ
つかんじゃえば、大トラブルには巻き込まれないと思う。小トラブルは、
旅のスパイスとして、さ。
 インド旅行のコツ。それは 1.インド人はおちゃめであることを
よーく理解する 2.最初の一回はインド旅行の達人と行く 3.一人
で行動しない、の3点。
 1.インド人はおちゃめ :インド人はウソつき。値段は必ずウソ、言
ってることもだいたいウソ。だけど、人は悪くない。高い値段をふ
っかけるのも「高く売れればラッキー」ぐらいにしか思ってない。
だから「えー、冗談言っちゃダメだよー」とこっちが言えば、テヘヘ
と笑顔が返ってきたりする。彼らのおちゃめさを十分承知して、
寛容にならないと、ソンをする。
 2.最初は達人と行く :例えば列車に乗るだけでも、列車の時刻表
買って、時刻表読んで、鉄道予約オフィスに行って、チケット買って、
駅まで行って、自分が乗る列車を見つけて」」、と、とても難しい。
 3.一人で行動しない :インドにはスリやひったくりが多い。チカン
も多い。たまにレイプなんかもある。だから、なるべく多くの友達
を作って、複数人で行動するほうがいい。特に列車やバスの中には
たちの悪い奴がたくさんいるから、一人で移動するのは避けたい。
 というわけで、私はバンコク空港やら飛行機内やらで、日本人ツ
ーリストに声をかけまくり、デリー空港に着いた時には9人グルー
プを形勢していた。
 どこの国でもそうだけど、空港っていうのは、いっちゃん悪い奴
らが集まってる。インド旅行最初の難関は、空港から自分が行きた
いところまで、どうやって移動するか、ってことなのね。
 はじめはみんなでタクシーに相乗りしようと思ってたけど、こん
だけ人数そろえば、どっかに連れ込まれることもないだろうと思っ
て、バスに乗った。ぜんぜんOK

〜インド作り〜

 インドに行ったことない人のために、イメージ作りのお手伝いを
しよう。
 まず、幅4メートルの道を想像してみてね。地面は当然、土。路
面はデコボコで、チリや牛の糞がふんだんに落ちてる。道の両側に
は商店やゲストハウス、食べ物屋がギッチリ。その前には、露天商
と数多くの物乞いたち(子供含)。
 道路上に、濃い〜顔をしたインド人を詰め込んで、金髪ツーリス
トもそこに加えて、さらに、白い牛もポツポツと置く。これで道の
上は人と牛でいっぱいのはずなのに、さらにサイクルリキシャ(自
転車のうしろに力車をつけたもの)とオートリキシャ(オート三輪タ
クシー)がこの中をむりやり 動く。これでビジュアル的なインドイメ
ージは完成。
 次に音。人をかきわけ、牛をかきわけ歩いていると、「ジャパニ、
ジャパニ」「もーかりまっかぁ」「ツーリストオフィス」「バスチケット、
バスチケット」などといった様々な声がかかる。かの有名な物乞い
さんのセリフ「バクシーシ (お金めぐんでよぉ)」の声もひっきり
なし。さらにすべてのオートリキシャがクラクションを鳴らし、ど
こからかインド映画音楽の楽しげな音もして、とにかく音にあふれ
てる。
 これでニューデリーのパハールガンジーというところの出来上が
り。安宿はパハールガンジーのメインバザールという通りにずらり
と並んでいる。

〜チャイ、チャイ〜

 春先のデリーはすんごく寒かった。で今回は、1泊200ルピー
(600円)もする、ちょっと高級ゲストハウスに宿泊。だって、
ホットシャワー付きの部屋に泊まりたかったんだもん。でも、出て
くる液体は限りなく水に近かった。
 夜は持参した寝袋+エアインディア製ブランケット(もちろん、
黙って持ってきたのよ) にくるまって寝た。ゲストハウスのベッド
には正体不明の虫がいたりするから、 そういう時にも寝袋が威力を
発揮する。ブランケットは、帰る日にイギリス人ツーリストにあげ
てきた。“THANK YOU、AIR INDIA! ”だって。
 チャイっていう飲み物、知ってるでしょ? スパイス入りホット
ミルクティーのことね。私の泊まったゲストハウスの真ん前に、す
んごく雰囲気あるオジイがやってるチャイ屋があったから、毎朝そ
こに通った。私が一杯目のチャイを飲みおわるころ、チャイ仲間の
日本人ツーリスト、ヒロ君が登場。そこで私は、チャイをおかわり。
これが1週間続いた。ヒロ君は1年半の長旅の途中だったけど、今
ごろどの辺回ってるのかな?
 チャイは朝だけ飲むものじゃなくって、一日中飲むもの。ちょく
ちょく覗きに行っていたお香屋のニーニー(注1) と仲良くなって、店
で何杯もチャイをごちそうしてもらった。「ハーイ」って行くと、「チ
ャイ飲む?」ってきかれて、そのうち従業員がチャイを持ってきて
くれる。それをチビチビすすりながら、何時間も話し込んだ。
 チャイをおごってもらえるようになれば、もうお友達。で、その
お香屋で「闇ドル」もしてもらった。 これはこっそりと、銀行より
いいレートで両替してもらうもの。円でもいいけど、ドル(中でも100
ドル札が喜ばれる)が一般的。
 ただし、ルピーは国外持ち出し禁止だから、出国時に外貨に両替
し直さなきゃいけない(ことになってる)んだけど、所持金以上の額
が書かれた両替記録を要求される時がある。闇ドルには記録が無
いから、気をつけてね。税金を申告しなくっちゃいけないほど買い
物した時にも、両替記録が必要みたい。インドでそんなに多額の買
い物ができるのかって感じだけど。

−ここまで原稿を書いて、自分でチャイを入れた−

〜ウチナーヒンディー〜

 そういえば、お香屋でダラダラとチャイ飲んでたら、一人のイン
ド人男性が店に入ってきた。彼は黒のダウンジャケットなんか着ち
ゃってたから「あーら、ずいぶん金持ちでオシャレなインド人じゃ
ない?」と私は思った。と、お香屋のニーニーが「彼も沖縄から来
たんだよ」と言うじゃないの。
 その彼ったら完璧なヒンディー(インド語)をしゃべってたし、顔つか
きも顔色もほとんどインド人。なのに、彼の口からは、あななつ
しやウチナーグチ(注2)が。
 だいたい、アジアの国を旅していて「どこから来たの?」って聞
かれて「OKINAWA」って答えても、だーれも知らない。それ
はTOKYOの近くか、OSAKAの近くか、って聞かれて、どっ
ちからもすごーく遠いよって答えると、とても変な顔をされる。こ
れは現地の人相手でも、ツーリスト相手でも同じこと。アジアの国
を回るツーリストの多くはヨーロッパ人だから、OKINAWAという
地名を知っている人は、日本人に限られてる。
 だから、沖縄のことなんかすっかり忘れてたのに、いきなりデリ
ーのちっぽけなお香屋でウチナーグチ聞いちゃって、不思議な感じ
だったなぁ。
 しかも、彼にはウチナンチュカップルの連れがいたから(ロンゲ
ニーニーと金髪ネーネーだった)、彼らとしばらく、カチャーシー (注3)
がどーしたこーした、といったチャーローカル (注4)な話してたら、
なんか沖縄がいきなりとってもなつかしくなって、帰りたくなっちゃった。
 あのウチナンチュでもありインド人でもある彼は、ハーフ(海外
ではミクスチャーとか言うんだっったっけ?)だったのかな。なに
しろ、ウチナンチュはあまりインド旅行をしたがらないから、彼ら
に出会えてHAPPYだった (注5)

〜なんでもあり〜

 ニューデリーには1週間しかいなかったんだけど、この間何して
たの? って聞かれるとこまっちゃうなぁ。インドに浸ってた、って
いうか、インドに当たってた、ってとこかなぁ。
 私はインドのどこが好きって、音が好きなの。特に車のクラクシ
ョンが。絶え間なく鳴り響く、車やオートリキシャのクラクション
を聞いてると「あー、インドにいるんだなー」って実感できる。日
本にいると、たまーにしか車のクラクションの音が聞けないじゃな
い。だからまれにクラクションの音を聞くと、あー、もっと鳴らし
てェ、と、もだえちゃう。だから私は大阪がケッコー好きなのよ。
 音っていえばね、ある日、部屋でボーッとしてたら、いきなりドン
ガガドンガガ、プープーパーパーって、窓から音楽が押し寄せてき
た。見下ろしたら、ブラスバンドの大行進。この長いこと長いこと。
後から後からブラスバンドがどんどん来るの。この唐突な大音響こ
そ、インドだね。この音を聞いた瞬間、細胞の一つ一つにHAPPY
感が染み渡っていった。
 これがもし日本だったら、道路を閉鎖して、とか、警官がいっぱ
い出て、とか、するじゃない?そうじゃないの。みんなが普通に
歩いてるところに、いきなしブラスバンドの大群が押し寄せてくる。
大迷惑ではあるけど、文句は出ない。 インドって、相当におちゃめ
な国でしょ?
 インドはとにかく「なんでもあり」 のところ。例えば、お香屋で
チャイ飲んでて、タバコの空きパッケージを捨てようとするでしょ。
これどこに捨てるの?って聞くと、道に放れ、 っていうの。タバコの
灰はどこに落とすの?って聞くと、店の床に落とせ、 っていう。
 なにしろインドには、決まりが少ない。道路は渡りたい時に渡る。
値段は交渉して決める。道にチリを捨てても、誰かがいつの間にか
掃除してるし、店にタバコの灰を落としても、やっぱり店員が掃除す
るんだし、左右をよーく見て道を渡れば車にひかれることもないし、
値段は本来、売りたい人間と買いたい人間の折り合い点であるべき
だしね。
 インドはよく「ナチュラルなところ」って表現される。うまく言
えないけど、自然環境が、というよりむしろ、“人間本来の姿”に
出会えるところとしてのナチュラルさがある。だからインドにハマ
ッちゃった人って、自分がどこかでいつの間にやら失ったものを、
インドに探しに行くんだと思う。
 インドに行って「合わない」と感じた人は、近代文明・高度情報
化社会に適合している人。それはそれですばらしいとして、私はダ
メ。校則とか法律なんてクソくらえ、だし。 他人の迷惑にならない
ように一人一人がキチンと考えてれば、決まりなんかなくったって
だいじょうぶなはずだぁ、とか思っちゃって。
 なんせ、日本は決まりごとが多すぎるよ。真夜中で、絶対にどっか
らも車が来ないってわかってても、赤信号だから止まるなんて、バカ
げてると思わない?
 こう私が言うとどっかの誰かが、「だって、何が起こるかわから
ないよ」とか「すべての人が万全な注意を払えるとは限らないし」
とか言うんでしょ。あ、もう文句はやめた。HAPPY気分が台無
しだ。日本がイヤなら、またインドに行けばいいんだな。 フムフム。

〜カルチャーショック〜

 インドの1週間は、あっという間に過ぎた。たーくさんの国の人
としゃべった。楽しかった。
 デリー空港で、オーストラリア人と太鼓セッションをやるという
アホまで演じ、テンション上がりまくりでバンコクへ帰った。
 うーん、ショック!  バンコクってなんて静かでキレイで都会な
の」」・。
 強いカルチャーショックを受けちゃって、デパートの前のベンチ
で何時間も座りつづけた。そこで知り合った長崎のおじさんが食事
おごってくれるっていうから、本当はことわりたかったのに、なぜ
か一緒に食べちゃった。そしたらエビに当たっちゃった。 海外渡航
十数回目にして、はじめての食当たり。インドの生水は平気なのに
さぁ。
 結局、私はバンコクとニューデリーで何してたんだ? まっいー
か、何でも。場所を移すことそのものが、旅なんだから。みんな、
機会があったらタイとかインドとかに行ってみてね。特にインドに
行くと、自分の常識がドンガラと崩れていって面白いよ。
 最後に、宣伝しちゃお。バンコクとニューデリーで買ってきたも
のを、ハンビーガーデンマーケットで週末に売ってます。でも、こ
の原稿が読まれるころには、どっか行ってるかもしんない。へへ (注6)



−インドのあぶない話 1−

 これはヒロ君がひっかかりそうになった手。なるほど、
男もあぶないのねってやつ。
 突然かわいい女の子が声をかけてくる。なんかかんかと
話してるうち「もうすぐ親戚が車で迎えに来るから一緒に
食事しませんか」って誘ってくる。運転手を見ると女だか
ら、これなら大丈夫だろうって思って乗ると、どんどん知
らないところに連れて行かれて、ついには自動車ホテルみ
たいとこに入るんだって。 
 アレーッてこの辺から思うらしいんだけど、そのかわい
い女の子が、かなり思わせぶりならしい。で、シャワー浴
びてきてって言われて、素直に言葉に従っちゃうと、ぜー
んぶ持ってかれちゃう、と。
 どちら様も色じかけには弱いよーで。



−インドのあぶない話 2−

 これはたいへんポピュラーな話。よく聞く手口なのに、
私はこの手で金をぼったくられた日本人2人連れ2組に会
った。悲しい」」・。
 空港でタクシーを拾おうとすると、タクシーの運転手が
「30ルピー」で行ってやる、と持ちかけてくる。強引さに
負けて乗り込んで、いざ目的地に着くと「30ドル払え」っ
て脅される。運ちゃんのあまりの気迫に負けて、気弱な日
本人は30ドル払ってしまう。
 ちなみに30ルピーは90円。だいたいさ、空港からみんな
がよく行く安宿街までのタクシー料金の相場は200ルピ
ー前後なの。これを知らなかったのが、運のつきさーね。


(注1)お兄ちゃん、のことです
(注2)沖縄の言葉、のことです
(注3)沖縄の踊りです
(注4)超ローカル
(注5)あとで彼は超金持ちチベタンであることがわかりました。
   沖縄本島においしいチベット料理屋を出してます。
   ちなみに奥さんは喜納昌吉氏の妹(姉だったかな?)さんです
(注6)当然、現在はやっておりません


(タイ・インドHappy旅行記<下>終わり)

→タイ・インドHappy旅行記<上>へ

←アジアン笑にもどる

go home