・・・さあて、どうするか。

敵は・・・2、30人・・・ってところかしら・・・

これだと正攻法で攻める向こうのほうがきついかもしれない。多分、向こうは森の中より戦力を配備しているはず。
それも、皆中忍以上だわ。中にはすごい奴もいるかも。

「サスケくん・・・?わかる?」
「・・・30人弱・・・。何人か・・・こっちにくる。」
あいかわらず無表情でつぶやく。久しぶりに聞いたなあサスケくんの声。
自分の分析が間違っていなかったことにちょっと安心して、傍らの彼を見た。
「じゃ、いくわよ。」
サスケくんの写輪眼が、妖しく光った。








私のつくった迷宮へいらっしゃい。
永遠無限のラビリンス。
気が付けばあなたは一人。

音もなく、あなたは眠る。
永遠無限の眠りへと。





ゲリラ戦の極意その一。
バラして叩く。





ほらまた一匹子羊が迷い込んだ。
こんどは朱色のまなこの狼が、心臓にチャクラをねじこんだ。


あるものは土に埋まり
あるものは流行り病のように
あるものは炎に焼かれ
あるものは溺れ死んだ。

永遠無限の眠りへと、いざなう私は死神だろう。







「何人殺った・・・?」
「・・・さあ・・・」
とりあえず辺りには気配がない。

残っていてあと1、2人・・・







私のチャクラの限界のほうがきっとはやい。
ふっと緩めた瞬間

くずれかけた幻影の中から刃がすさまじい速さで私めがけて飛んできた。


目を見開いてその軌道を捉え、けれど急所を避けられない悟ると、

あ、私、死ぬんだ。


それだけを、感じた。
不思議と、恐くはなかった。








けれど、

覚悟していた痛みも目を閉じて防ごうとしていた血しぶきも何も感じられず
目を開くとそこには彼が、立っていた。


右肩に、私を殺すはずだった刃を受けて。


「あなたたちですか・・・私のかわいい部下をすべて殺してくれたのは・・・」


大きなチャクラとともに現れたその刃の主は今にも狂わんばかりに静かな怒りを放っていた。

「どう・・・料理してあげましょうか・・・」

その笑顔は、この世のものではないかのように、闇夜に奇妙に浮かんでいた。

「・・・っ!」

速い打撃の応酬から
サスケくんはありったけのチャクラを練って彼を狙う。
その渾身の一打は彼の左腕を奪った。ケガのせいでコントロールがきいていない。

男は黒尽くめの全身の上に不気味に輝く一対の眼をゆがめた。
「・・・フフフ・・・そうでなくては・・・」

この人は・・・危険だ!私の女のカンが叫ぶ。
それに、怪我をしているとはいえサスケくんとあんなふうにわたりあえる人を私は知らない。


「サスケくん!」

瞬間私たちは消えた。


「フフフ・・・かくれんぼですか・・・?」
彼は妖しく笑う。
「いいですよ・・・おいつめて・・・おいつめて・・・極上の恐怖を味あわせてあげましょう・・・」

彼は高らかに笑った。
不気味な笑い声は森中に響いた。












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