旅をすると、普段の生活では見えない
ものが見えてくる。
今、自分がどこにいるのか どこへ行こ
うとしているのか座標軸が見えてくる。

自然が気も遠くなるような長い時をかけ
てつくった山々に向かい、
高く広い空のしたで風に吹かれていると
人間の存在がひとりではどんなに寄る辺
ないものか、見えてくる。


澄み切った水が毎分6t湧いている
白川水源からこんこんと湧き出でてい
た水は、天から落ちてきて永遠とも思
われる長いあいだ、地のなかで濾過
され清められふたたび地上に出るとき
を待っていたのだろう。

そして、また長い旅がはじまる。透きと
おった水は筑後川をくだる。そのあいだ
灌漑の水となり田畑を潤しダムで留めら
れ、工場で使われ、家庭でつかわれ、汚
れ汚れて海に行き着く。
ふたたび 天に還る。

熊本空港で  写真  とのさん
わたしたちは 今 ここにいて その理由
はわからない。

けれども めぐり合えた幸せ、語りあえた
喜びは ひたひたとこころに沁みた。

しあわせな4日間だった。

この日、会えたひとばかりでなく、すみれ
ちゃん、みうさん、junさん、そして未だ
その声を聞かぬひとたちも 遭えてよか
った。

また、会いましょうね。
わたしは この旅のなかでなぜ語りた
いのか、もっとも強い動機をあらためて
知ったのだった。
まだ消えやらぬ情念がある。
それゆえに 芦刈を雪女をつつじの娘
をディアドラを語りたいのだろう。

語るうちに すこしずつ 透明になって
ゆけたら.......
わたしはそのとき、本来の語り手となれ
るだろう。自分の役目を果たすことが
できるだろう。
そんな気がしている。
空の上から 写真 ネモさん
とのさん、ネモさん、かっちゃん、あっちゃん、こゆみちゃん、櫻井先生 ありがとうございました。
語りの会を手伝ってくださった方々 ありがとうございました。
そして、かずみさん、留守番をしてくれた子どもたち、ありがとう!!

この旅の関連サイト
http://www3.ocn.ne.jp/~katari/(組長)  http://www5b.biglobe.ne.jp/~miki-s/html/hukuoka.html(先生)

http://members.jcom.home.ne.jp/nemo2001/kitakyuusyunotabi.htm   (Captain Nemo)